マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

OV9655

2010-06-19 11:56:25 | CMOSカメラ
昨年使ったカメラはOV9650だったので、OV9655は同じ1.3Mピクセルだし型番も近いので、ほとんど同じように使えるのだろと想像していました。しかしながら、実際にデータシートを読んでみると、レジスタには細かい違いがあるので初期化部分は全く別に用意しなければならないことが判明。データシートには、細かいレジスタの説明はないので、ほんとの使い方はOmniVisionとNDAして詳しい資料を入手しない限りわかりません。アマチュアにとって頼りにできるのはサンプルプログラムだけです。

当初 aitendoが配布していたサンプルのRARファイルの内容を確認してみたら、中から出てきたのは OV7660.c とか OV7660config.c といったファイルでした。RARファイル名にはOV96555と付いているのに中身が違うように見受けられたので、問い合わせみたところサンプルはこれだけだと言われました。中身の関数名もov7660_init()とかなっており、普通に考えるとov7660用に見えます。ところが、どういうわけか初期化パラメータを書き込む関数だけはwrOV9655Reg()になっており、どのモデルをサポートしているのかわからないような代物でした。しょうがないので、初期化パラメータだけを拝借して実験してみたところ、ファイル名とか関数名とは関係なしに初期化パラメータだけはOV9655に対応しているということが判明。どうやらov7760用のサンプルプログラムの一部だけを「チョロっと」パッチしたものをサンプルプログラムとして出していたようです。あまりなので、ファイル名くらいは直しておいて欲しいと要望を出しておいたところ、現在サンプルはダウンロードできなくなっているようです。

aitendoのサンプルではRGB 5:6:5のQVGA出力に初期化しているようなので、これをRGB 5:6:5の VGA出力に変更し、AT91SAM9260のISIを使って取り込み、QVGAに縮小して表示したのが↓です。



LCDが変更されていることもあって、昨年の実験よりも明るい表示が得られています。センサの前にはでかいレンズ筒がついていますが、ズームができるわけではありません。ユーザ側で焦点を合わせることができるのですが、レンズ自体は固定焦点のようなので、適切に調整しないとボケた画像しかでないが、一度調節すれば以後は変更する必要はなさそうです。結局、このでかい筒は邪魔なだけという感じもします。

OV9655とOV9650の細かい違いは、もっと使ってみなければわからないのですが、ハードを組む上での大きな違いは電源でした。OV9650では 1.8V, 2.5V, 3.3Vの3電源が必要でしたが、OV9655では1.8Vのレギュレータを内蔵しているので、3.3Vと2.5Vの2電源でも動作できるようです。内蔵レギュレータを使用せず1.8Vを供給することも可能となっています。aitendoのモジュールでは2.5Vレギュレータを搭載しているので、3.3Vを与えるだけで動作してくれ、その意味では使いやすかったです。

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