day by day

癒さぬ傷口が 栄光への入口

終章

2019-08-28 | オンガク。
※どうしてもきれいにまとまった文章に出来なかったので多分に感情的ですが、この件について書き残すにはこの感情も一緒に乗せておくべきだと思ったのでこのまま載せます。ご容赦下さい。




レコード会社の「発売日」というのはだいたい月の何日と決まっているものなので、実は色々な人の「デビュー記念日」が重なることはそう珍しいことではない。
8月25日。
例えば、関ジャニ∞が関西限定でシングルを発売した「関西デビュー日」。15周年。
THE ALFEEは同じ日で、なんと45周年。
私と縁深いミュージシャンで言うと、もう一組。
チャゲ&飛鳥が40年前のこの日「ひとり咲き」でデビューした。

そんな8月25日に、こんなニュースが飛び込んできた。

「ASKAがCHAGE&ASKAからの脱退を表明」

ちょうどその時私は浅草の産業貿易センターで猫イベントに出展していた。たまたま、お客の途切れた合間にスマホをチェックしていて目にしたのだ。
最初、その文字列の意味がよくわからなくて「は?」としか言えなかった。
以前から、ASKAがCHAGE&ASKAの解散を望み、chageはそれをよしとしていないことは以前ここで書いたエントリでも触れたことだ。chageはそれでも解散は頭にはない、2013年にやるはずだった代々木でのライブを、ファンと約束したあのライブをいつか必ずやりたいと思っていたことも。
chageがうんと言わないから解散ができない。
だったら脱退だ。

え、何その屁理屈。
何そのずるいやり方。
少し混乱して、もう一度その記事を読んだ。
プレスリリース以外にもっとくだけたASKAらしい言葉でこのことをブログで言及しているということだったが、私はASKAのファンクラブには入っていないので『ファンクラブ限定』とされたそれらの文章をオリジナルの姿で読むことは出来なかったがおおよその内容は記事にも書かれていた。

そこには、chageが「ファンとの約束」とこだわりを捨てられずにいた2013年に予定されていた代々木での再始動ライブですら、本当は自分はやりたくない、やる意味などないと思っていたのに周囲からおしつけられてやむなくやることになったといった意味のことが書かれていたらしい。
あのライブはASKAの体調不良(病名が本当なのか例の薬のせいなのかはもう今となってはどうでもいい)で中止になり、私たちは落胆と同時に真面目にASKAの病状について心から心配したのだ。多くのファンはそうだったはずだ。

そうか。
あの「再始動ライブ」を私たちは単純に喜び、あんなに楽しみにしていたのに。だからこそ中止になってあんなに落胆したのに。
それはASKAにとってやりたくないけどなんか押し切られてそういうことになっちゃったから仕方なくやる、気の進まないライブだったんだ。
そんな嫌々やるつもりだったのなら、原因がどうであれ中止になってよかった。
馬鹿にするのもいいかげんにして欲しい。
だったら、再始動ライブなんか絶対にやらない、誰がなんと言おうと解散する、とあの時に頑張れば良かったじゃないか。なら私たちは変なぬか喜びをさせられることもなかったし、その時の活動休止は事実上の解散のように受けとめていたのだから「やっぱりか…」となるだけで済んだのに。

ファンが本当にあのライブを楽しみにしていたことをchageは受け止めてくれていた。だから、あれを「ファンとの約束」と呼び、今度こそASKAがやる気になってあれが実現できる日を諦めずにいた。

あれもこれもそれも。

chageが一対一の話し合いに応じてくれなかったからそんなあいつを信用できない?
あんな事件を起こしてしまったからそれと結び付けられることは予想がついてる?
スタッフに全部話してしまいましょうよと言われたけど言わずにおく?
ああもう全部が全部かっこわるい。
有罪判決を受けてしまった事件についてはさすがに自分は悪くないとまでは言えないんだろうけどそれ以外のことについては全部自分以外のところに責任転嫁して、変に匂わせてchageやchageのスタッフが悪いみたいに憶測されるような書き方して。
ちょっと匂わせておけば世間は勝手に憶測を広げていくのを、身にしみて知っているものね?
chageが女性自身の取材に応じて長々語ったのが気に入らなかったの?
自分が責められたみたいに感じたからやり返したの?

もうとっくに実態のない、空箱みたいになったCHAGE&ASKA。
私はもう待たないことに決めたけど、それでもそれを待ってる人たちがたくさんいた。
彼らのためにその空箱を大事に残しておこうと思ったchageと、
空箱ならもうあるだけ虚しいから捨ててしまおうと思ったASKA。
それはそれぞれの考え方だから、どっちがいい悪いと決められることではないと思う。
ASKAが全部は語らないと言ったのと同じで、chageにも語らないことが山ほどあるはず。
二人が結局二人だけで話が出来なかったのは、ASKAにとっては本当にchageの誠実さが足りないと思わせることだったかもしれないしchageにとっては真逆だったかもしれない。そのすれ違いはそれぞれにとっての真実だろうから、その真偽を推測することはしない。
そりゃASKAだけが全面的に悪いなんて言うつもりはないけど、こうなったら気持ち的にどっちにつきたいかの話になってしまうのだよな。

だいたいASKAの起こした事件が事件だっただけに、chageのスタッフがASKAとの直接のコンタクトをさせないように取り計らっていたとしてもそれは当然だと私は思う。自分が起こした事件がそれくらい厄介なものだと本当にASKAはわかっているのかな?
あんな事件を起こしたからどうせ俺が悪いってみんな思ってるんでしょ?ってなに開き直って逆ギレしてるの?

デビュー記念日。
多くのファンが、それぞれが大好きな彼らの歌を聴いたりしながら楽しかったあの頃を思い出したりしていたはずのこの日に。
CHAGE&ASKAの歴史に、こんなに後味悪い最悪の一文だけ書き込んで無理やり残りの白いページを破りとってしまったASKA。
わざわざこの日を選んだことがASKAにとって粋なことだったのだとしたらやっぱりもう彼の感性には私はついていけない。
あなたの視界には、あなたたちが生み出した歌をこよなく愛している人たちの気持ちは少しも映っていなかったんだね。
だったら、あなたが薬物や女に溺れて歌と離れてしまっていたときもずっと途切れずに歌い続け、少なくともファンに対してちゃんと向き合ってきてくれたchageの歌だけをこれからは受け取り続ける。

ASKAさん。
あなたの歌が大好きだった。
あの頃のライブ本当に本当にすごく楽しかった。
でももう本当にこれでお別れです。
また薬に手を出したりすることなく、元気で、好きなように1人で歌って生きて下さい。

さよなら。


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