◯◯◯ですから。

いいやま線とか、、、飯山鐡道、東京電燈西大滝ダム信濃川発電所、鉄道省信濃川発電所工事材料運搬線

鉄道省信濃川発電所工事専用軌道の変遷について

2019-09-24 04:13:29 | 鉄道省信濃川発電所材料運搬線
鉄道省信濃川発電所工事専用軌道の変遷について少し調べた限りで


大正年間に準備工事として魚沼鉄道平沢駅より分岐した軽便軌道(魚沼鉄道と軌間が同じ762mm(2フィート6インチ))が、小千谷~宮中までの川西に整備された

これを国鉄特殊狭軌路線というのかの判断はおのおのの判断に任せるが、もともと魚沼鉄道自体は軽便鉄道法による免許を受けた路線である

1922年に国有化されて、国鉄の特殊狭軌路線となったらしいけれども、これが大正年間に鉄道省によって整備された発電所工事軌道とどう関わったのかという点を私は整理できていない

なお、魚沼鉄道の国による買収について、ウィキペディアでは

表向きは鉄道敷設法の別表に規定されていた来迎寺 - 小千谷 - 岩沢間の予定線と重なることと、沿線に軍の駐屯地があったことを根拠に買収されており、他の路線と同じような予定線重複にともなう買収、また一種の補償買収にも見えるものであった。しかし実際のところ当線の買収は地元有力者や会社が当時の与党・立憲政友会に働きかけたことによって起こったもので、買収の決定も野党の憲政会による激しい反対を立憲政友会が無理矢理押し切る形で行われるなど、特定の政党が単独で計画し力にものをいわせて強行するという、きわめて政治色の強いものであった。


と紹介されているが、川東に国が上越線の小千谷駅も開業している段階なので、実際は発電所工事のために有効であるとされての買収であるという見方の方がしっくりくる


この絵は一期工事前の絵であるが、魚沼鉄道から分岐した工事専用線が描かれている


この空中写真はあくまで二期工事以降の戦後の様子であるが、それでも色濃く西小千谷からの専用線が分かる。この時点で、専用線跡なのかもしれないが。




川西を小千谷から真人や千手を経由して宮中まで遡上する軽便鉄道について、一旦は大正年間に整備されたようである
(当時の取水ダムの計画位置が鹿渡の辰ノ口(東電の信濃川発電所が排水する更に上流)とか、発電所は小千谷のみという一段式発電だったというのに、軽便が宮中で止まってた理由までは分からない)

それこそ、あとは列車を走らせるのみって段階まで漕ぎ付けたようだ

しかし、この時点で整備された軽便鉄道は、発電所工事には関わっていないようなのだ

それは、直後に発生した関東大震災で発電所工事計画自体が凍結されたためである





そこから長らく放置された軽便鉄道は、昭和に入ってようやく一期工事が始まる頃には荒廃の極みと言われる程度

色々な施設が腐って使い物にならない状態になっていたらしいのは、各町史でも言われていることは以前にもこのブログで引用している

しかし、そこは鉄道省はお国の税金で始めた国家事業であるから、それこそ国会でもこれだけの準備工事をやって金も掛けてる、
発電所工事の凍結はありえないと糾弾され、整備した軽便鉄道も活用せよってなるわけで

昭和に入って、鉄道省の信濃川発電所工事計画は息を吹き返す

更に背景には、当時の大日本帝国のエネルギー政策上、国内の石炭の埋蔵量と採掘量からメインのエネルギーである石炭の節約が必要と言われていたこともあるようで

時は支那事変で大陸進出を始めていた時期でもある



一期工事が始まる頃に、大正に整備したかつての軽便軌道の一部を利用しての専用線の整備も進捗していく

それは十日町から千手に至る信濃川を渡る専用線(1067mm(3フィート6インチ)を整備したと国鉄の記録にはあるが、実際は762mmと1067mmの三線軌条区間もあった?)であったり、飯山鐡道の越後田沢からの工事専用線(1067mm(3フィート6インチ)だったりする



先日、小千谷の専用線の話を空中写真から紹介したが、上越線の小千谷駅から信濃川を渡る専用線の整備は戦後であるし、
一期工事から専用線が十日町・千手から小千谷に通じていたという記録を見つけられていない

つまり、私の理解では宮中ダム・千手発電所の建設のための一期工事・二期工事の時点で、
小千谷は工事用軌道的には分断されており、その分断がその後も回復した記録を見ていない

これらの記録から、私は大正年間の魚沼鉄道から分岐した軽便鉄道の整備に興味を失うのである

なぜなら、この時点で魚沼鉄道から分岐した軽便は飯山鐡道とは関わっていないと思われるからだ

ただ、こういう軽便の整備があったという点を抑えただけで、あくまで知りたいのは飯山鐡道のことである

この一期工事・二期工事と言われるまでの時期の発電所工事については、飯山鐡道の越後田沢駅からの工事専用側線も活用されていた時期で、私はそこを確認したいだけなのである

再三言うが、私は飯山鐡道の工事専用側線を知りたいだけだ

あくまで鉄道省の信濃川発電所工事は、飯山鐡道を解明するための参照に過ぎない