なんの罪もない一般市民でありながら
47年7か月拘束されたと言う袴田巌さんの無罪が確定したとのこと
袴田さんと言えば冤罪と死刑の象徴
今!?
やっと無罪とは😱!
(無罪)判決は多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容と思われる
袴田さんが結果として相当な長期間にわたり、法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、検察が控訴するのは相当ではないとの判断に至った
壁掛けテレビのNHK総合が
検察側の見解を読み上げる女性を映していました
築50年を超えた実家の食卓
味付け海苔のプラスチックボトル
ジノリの果物柄がプリントされたプラスティックトレイに爪楊枝、お茶、
カルシウム・オルニチン・ルテイン・・飴菓子のように並ぶ
サプリメント
その袋のジッパーを次々開けて
手のひらの上で振りながら
「今更何を言うとんねん」
と父
「俺、袴田さんと同い年や」
「お姉さん90歳には見えへんねえ・・しっかりしたはるわあ」
と母
「何周も何周も周った果ての笑顔なんかなぁ、凄いなあ」とワタシ
「よう頑張らはったねえ」
袴田さんが濡れ衣を着せられて逮捕されたのは30歳の時
同い年だと言う父は
もうすぐ1歳になる私にメロメロだった頃
なので
現在88歳の袴田さんが
一般市民としての尊厳や自由を奪われたのは58年間のはず
なのに
袴田事件を検索すると
何故か47年7か月という数字が出てくるのが不思議です
短くカウントするのどうなの
「何でこんなことになるんや」
「証拠を捏造て、そんな事がなんで出来るんや」
「司法に携わる者がなあ・・」
「何でもっと早く無罪にでけんかったんや・・」
私のマッサージガンを受けながら
父がずっとそんな事を言ってるのを
黙って聞いていました
私の考えを言っても良かったけれど
すっかり耳が遠くなった父に
説明しきれる根気が無かったので
やめておきました
今回の実家パトロールでは
本格的に働くことになりました
足腰おぼつかなくなって
脚立に乗れなくなったふたりに代わって
洗面所の天井や窓のカビ取りをしたり
襖の穴を塞いだり
EXPO70、大阪万博の年に植えた百日紅の剪定をしたり
東の壁を覆う蔦を引き剥がしたり
それを刻んでゴミ袋にまとめたりの雑用をこなしました
これまでずっと
「遠くから来たのに、そんなことせんで良いから」
と言って譲らなかった母が
とうとう仕事をくれるようになり
二人は本当のお年寄りになりました
いつの間に
あっという間に
そして
80代はとてもしんどそうです諸々を諦め
それまでのこだわりをも
手放さざるを得なくなってる
おそらくは
同様に
袴田さんを捕まえた人も
証拠を捏造し追い詰めた人も死刑宣告した人も
みんな歳をとって
どうでも良くなったか
もしかしたらもう
この世にいないんじゃないでしょうか
きっと
そこまでを待たないと
無罪にするわけにいかない
何かしらがあった
と言うのが
ドラマを見すぎた私の邪推です
晴れて無罪となった袴田さんに支払われる賠償金は
二億七千万円
と伝えるサイトを見かけました
安すぎる
今日はそんな話です
🧓👴🏠️