酔っ払いの戯言

塾長から使えば?などと、甘い言葉に
ついつい乗せられて。

下級生など課題山積み(読売)

2006-11-03 01:20:28 | 履修漏れ
高校の必修逃れ問題は、救済策をめぐり文部科学省と与党との間で政治決着したが、課題は山積している。

 今回の救済策は、現在高校3年生の履修漏れの生徒を対象にした「特例措置」だが、学校が「必修逃れ」を前提に3年間のカリキュラムを組んでいた場合、1、2年生にも影響が波及する可能性が高い。

 文科省は1、2年時の履修漏れについて、都道府県教委などから報告を受けているが、早期の受験対策として2科目必修の「地理歴史」で1、2年時を通して1科目しか履修していない例も数多く見られたという。

 2年生は高校生活が1年半弱残っているため、多くの学校が正規の授業枠で対応できる見込みだが、文科省は「場合によっては、大規模なカリキュラムの組み替えが必要になり、臨時の補習が必要になる可能性もあるのではないか」と見ている。今後、実態把握に着手する方針だ。

 文科省は、再発防止の具体策にまで手が回っていない。学習指導要領を守っていない高校が全体の約1割に上った実態に、文科省幹部は「文科省と学校現場との信頼関係を損ねる実態だ」と苦虫をかみつぶす。

 野党を中心に文科省の責任を問う声も上がっている。過去にも必修逃れが発覚していたのに、文科省の対応が不備だったため、問題が果てしなく拡大した、との指摘もある。文科省は2日、各教育委員会に履修状況の点検強化を要請する方針を明らかにした。

 責任問題もうやむやのままだ。カリキュラムを編成する権限は学校長にあるが、今回の救済策は、学習指導要領の枠内での解決を優先したため、結果的に必修逃れの当事者である学校長の「権限を例外的に拡大」(文科省)して、混乱の沈静化をはかるという皮肉な結果となった。

 伊吹文科相は2日の記者会見で、責任問題について、「私には人事権がない。各都道府県教委で重く受け止めて頂くとしか言えない」と前置きした上で、校長や教育委員会に対し、「規範意識がないことが原点にあることを忘れないで欲しい」と呼びかけた。

(2006年11月2日21時58分 読売新聞)

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