パニック障害と向き合う

20年ほど前にパニック障害を体験し、ほぼ回復と言いたいが薬はやめられない。日々の心の状態等をつづりたい

某メルマガより

2008-05-29 15:57:13 | Weblog
◆「中間管理職」という名の慢性ストレス

聖徳太子は一度に10人の話が聞けたという。よほどワーキングメモリーの力が強かったのだろうか。ワーキングメモリーの力があれば人間関係もスムーズになる。あの人はどう考えている、この人はどう考えている、じゃあ自分はどうだろうといった気持ちの併行処理ができるのだから、摩擦が起きにくいのは当然だろう。逆もまた然り。ストレスによってワーキンメモリーの力が落ちてくる(容量が減ってくる)と、物事を併行して考えるのが面倒くさくなり、人の気持ちをモニターしづらくなる。この場合のストレスとは急性ストレスに限らない。慢性ストレスも同じことだ。

以前、尼崎で脱線事故を起こした運転手は、事故に先だって受けた日勤教育で思わしくなかった結果を上司にとがめられ、事故当日もオーバーランのミスを犯している。しかもその報告がスピーカーから聞こえていたという話もある。慢性的なストレスに急性のストレスも加わり、あの日、運転手のワーキングメモリーの容量は極端に落ちていたのではないかと想像する。

慢性ストレスは自覚しにくい分、怖い。たとえば30代、40代で初めて中間管理職になった人も、下からの突き上げと上からのプレッシャーの板ばさみで、かなりの慢性ストレスを抱えてはいないだろうか。こんな状態が続けば、ワーキングメモリーの容量を相当喰われているはずだ。そうすると作業効率も落ちるので、ますますストレスが増す。

慢性ストレスにさらされている気がしたら、自分のワーキングメモリーに余裕があるかどうか、時々冷静になってみるのもいいだろう。


……次号へ続く

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