名作ですね~ハイジ。テレビ放送30周年ですって!
ハイライトシーンでもちょっとうるっときました。
今回も内容が濃かったです。
アニメのハイジは日本向けにアレンジされたもので
セントバーナードのヨーゼフも原作にはないのだそうです。
すっかりハイジのシンボル的な存在ですけどね。
あまりにも登場人物が少ないので犬を入れたのだとか。
おじいさんも原作では本当に人間嫌いの変人っぽいので
そこも頑固な感じに変えたそうです。確かに変人じゃ
子供向けじゃなくなりますね・・。世界名作シリーズを
確立したハイジですが、当時はその実験と冒険の作品で
最初の頃の視聴率は今いちだったそうです。
今は「ハイジ」と言えばアニメのハイジが浸透してるので
原作を読むとその意外なハイジの行動がおかしくてしょうが
ないらしいです。(聖書を語って歩きまわるらしい)
いつだったかトリビアでやってたハイジとペーターも笑えましたが・・。
番組中よく出てきた言葉は高畑勲監督の「リアリズム」。
実写で出来るものをあえてアニメでやったのは高畑監督が最初で
最近の作品はそのリアリズムの魔力にとりつかれた結果
社会的認知度が宮崎駿より低くなってしまったのではないか、と
評論家の方が言っていました。確かに素晴らしいけれど、リアルに
なればなるほど見ている方は退屈に感じるのだそうです。
ちょっとわかるような気がします。
テレビ放送から30年経っても尚、色あせないハイジ。
でも最後の方に岡田さんが言った言葉がすごく印象的でした。
”みんなハイジを見た気になっている”
ダイジェストで何度も流れるクララが立ったシーン。
とても感動的ですが最終回のだいぶ前からクララは立っていて
立てたあのシーンがクライマックスではないのだそうです。
ペーターのおばあさんに本を読んであげたクララが声がいいと
褒められる。してもらうばかりだった自分が、初めて人のために
何かをしてあげられた幸せ、そこから
”どうしたら自分たちは人を喜ばせることができるだろう”
と考えるハイジとクララの大クライマックスに繋がっていく。
山に行ったから幸せ、クララが立てたから幸せ、ではない
ものがそこにある。そのことを知らないでいる人が多い。
とのことでした。
・・知りませんでした。私も見た気になってた一人でした。
それを聞いてまた感動です。
こういうテーマがあるからこそハイジは世代を越えて愛される作品
なんですね。いい作品はもっともっと再放送してくれたら嬉しいのになぁ。