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地域に根付いてゆく

2010-02-03 20:07:08 | 天音ちゃんから学ぶ事
東京都では、副籍交流を実施しています。

2008年10月20日に 
副籍交流を知っていますか?
と云う記事も書いているのですが、
この制度により、居住する地域の中で、
障がいのある児童・生徒と障がいのない児童・生徒の相互理解が進み、
「豊かな心の育成」に繋がっていくことが期待されています。

初めて担任から、副籍の説明を受けた時に
「近くの学校に通う事で、
子どももお母さんも、近くの友達が出来るといいですよね」
と、話してくれました。

特別支援学校と云うのは、
学区こそありますが、とても広い範囲から生徒が通ってきます。
もちろん、スクールバスです。
区立学校のように、歩いて通える範囲にあればラッキーですが、
数も少ないので、そう云うわけには行かない距離にあります。

また、就学前の幼稚園や保育園に通っていなかったり
療育センターに通園していても、やはり地域に無かったりです。
それに地方からの転居で縁の無い土地に住まっていたり、一人っ子だったりで、
なかなか住居のある地域での交際範囲も広がりません。

そして、重度の障害を抱えるお子さんですと、
行動範囲も狭くなりがちかと思います。
就学すると訪問学級に籍をおく事になり
自宅と病院の往復や、センターへの外出。
介助する親御さんも、目が離せませんから、
外出から足が遠のきがちになるのだと聞きました。

先日イベントの会議に参加した時に、友人と地域の子育ての話をしました。
友人は、
自宅にこもってしまうと点在した状態になってしまうよね・・・と話してくれました。
いろいろな事情から
そこに住んでいるのに、地域のいろいろに参加出来ず
点在した状態になってしまうとの話でした。

確かにそうだなぁ~と思いました。
学校だけでなく、地域のお祭りなどのイベントも
行けたとしても、立ち話が出来る親しい人も居なかったら寂しいと思いました。
たまに学校にきても、「誰だっけ?」と思われるのも寂しく感じます。

今の時代は、インターネットがあり、
ネットワークの中の、コミュニケーションサイトで
会えない距離に住まう相手でも、顔も知らなくても友人になれます。
それらは、危険もあるでしょうし怖い事でもあるかもしれませんが、
外出などしなくても、
例えば、同じ障害を抱える人同士のサイトなどで、
必要な、貴重な情報の交換が出来たり
共感や、心からの会話が出来る場所にもなりますから
たとえ地域になじまなくても、点在家庭であったとしても
何にも困らないのかもしれません。

子育ては、なんだかんだ言っても「家族」です。
だから、他人の力など必要ない!
そう言われるとそうも思います。
でも、楽しみや、心の発育は、いろんな人との関わりが必要だと思います。
子どもだけでなく、親だってそうだと思います。
人は、人と関わりながら暮らして行きます。
情報を交換し、笑いあい、心にゆとりが生まれると思うのです。
ネットワークの社会だけでなく、
直接目に見える笑顔や、音のある会話の温もりなどは
やはり、気軽な距離の環境からなのかと、私は思います。


わかっていても、特殊環境であったりすると
人と関わるのが怖くなってしまう時があり、
なかなか外出できなくなってしまう事だってありますよね。

今、介護は、すごく特殊な環境ではなくなりつつあるようですね。
老人介護の話などは、町にあふれ、
専用の商品も見かけるし、施設もたくさん出来ているようです。
詳しく知らなくても、なんとなく皆知っている状態になりつつあります。
障害と云う言葉も、昔からありますから
大人でも、子どもでも、障害がある人がいると言う事を
皆がだいたい知っています。

それでも、関わって行く事が少なくなってしまっていたり、
外出した時に悲しい思いをしてしまうと、
外出したり、人と関わるのが怖くなってしまうものだと思います。

悲しい思いの一つに、
コレは私の経験なのですが、
相手が、私達親子を取り巻く環境をまったく知らなかったから・・・
と云う事があります。
知らないから知ろうとして、たくさん質問してくれて嬉しいのですが、
相手は良かれと話してくれているし、無意識ですし、
その時、私が傷ついて悲しくなったとしても、
なにも言い返す事も出来ない状態で、辛い時間を過ごす事がしばしばありました。
娘と二人で出かけるのが、嫌だなぁ~なぁ~んて
そんな事を思いました。

私も、娘を育てていなければ知らない事だったと思うし、
人は、自分に必要な情報は集めて記憶しても、
あまり必要の無い情報だと、聞いたとしても心に残らない事もわかりますから
仕方がないのだと、そう思えるのですが
老人介護のように、もっと広く、いろんな人が知ってくれたら
せっかくの善意で傷つく事も減るのになぁ~と思いました。

副籍交流のような、「都」と云う大きな組織が決まり事としての活動ではありませんが、
「広く知らせるため。よりよい地域の環境作りとして。」
学校やセンター、いろいろな団体が
障害や、障害を抱える子供達の環境を、いくつも発信し続けています。


今月1日~26日まで JR品川駅近くの 港港南郵便局のロビーでは
学校紹介展 「盲学校・ろう学校・特別支援学校って?」と題し
児童・生徒の作品や写真によって、
週代わりで、各学校の紹介をしています。

世田谷区にある NHK技研ギャラリー でも17日まで開催しています。

また
世田谷区の 成城学園前駅近く 成城ホール にて 
世田谷区発達障害相談・療育センターが主催の
「地域の理解ってなんだろう?」と題して
地域が発達障害を理解して、子どもと家族を支えてゆこう との
基調講演とシンポジウムも
18日 12時半~16時終了 定員250名 無料 で開催されます。

私がこうしてブログで発信できる情報は
東京都、世田谷区と云う、私の住まう地域の情報しかありませんが
全国でも同じように、少しずつ、何かしらの情報発信はあるはずです。

興味があったり、関わりのある人にしか届かない情報かも知れませんが
こうしたイベントを通して、地域に根付いていったり
知らない人にも理解が生まれたりして行くのは
とてもありがたく、嬉しく、良い事だと思います。

こうしたイベントも、上手に使ってみて下さい。

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