筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
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●『源氏物語』14帖 澪標(みおつくし) 冷泉帝即位と光源氏の政界復帰

2024年07月14日 | xx源氏物語

『源氏物語』14帖 澪標(みおつくし)
冷泉帝即位と光源氏の政界復帰
光源氏28歳冬-29歳 内大臣時代
冷泉帝/10~11歳/明石の君19~20歳/藤壺32~33歳
紫の上20~21歳/六条御息所35~36歳

[朱雀帝譲位]
朱雀帝はご病気が重く、翌春譲位され、冷泉帝が即位された。
光源氏は内大臣に、左大臣(葵の上の父)は太政大臣に昇進し、光源氏方にふたたび春がめぐってきます。

[明石の君、光源氏と住吉で会う]
明石の君は光源氏との間に女の子(明石の姫君)を生みます。
秋になり、光源氏住吉大社へ盛大に参詣した。偶然同じ日に来合わせた明石の君は、そのきらびやかな様子に気おされ、改めて源氏との身分の差を思い知らされる。藤原惟光の知らせで御方が来ていたことを知った光源氏は、声もかけられずに去った御方を哀れに思い、使いを送って歌を交わしました。


巻名は光源氏と明石の御方が交わした和歌にちなむ。
みをつくし恋ふるしるしにここまでもめぐり逢ひけるえには深しな」
「数ならでなにはのこともかひなきになどみをつくし思ひそめけむ」


※上の写真は、「住吉大社の反橋(太鼓橋)」/無料(フリー)写真素材を使用

かつての美少女、若紫は源氏の愛しく賢い妻、紫の上となっていますが、明石の上が源氏の娘を生んだことを知ってやきもちを隠せません。

 


[六条御息所の死]
一方、伊勢から帰京した六条御息所が、光源氏に娘の将来を頼んで亡くなりました。この娘先斎宮(秋好中宮)を先帝・朱雀院が側に置きたいと望んでいましたが、権勢欲が芽ばえた光源氏は、退位した朱雀院よりも、若く将来のある冷泉帝の相手にともくろみます。


【源氏物語14帖に出てくる主な登場人物】

光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。

紫の上(むらさきのうえ)
幼い頃は、「若紫」と呼ばれる。
藤壺中宮の姪であり、顔がよく似ている。光源氏が生涯で最も愛した女性。光源氏は、紫の上が幼い頃に自宅にひきとり、育てて結婚した。
正妻ではないが、正妻格として周囲から扱われている。子はできないが、光源氏と明石の君の娘明石の姫君を養育する。

明石の君(あかしのきみ)
光源氏が須磨・明石に退去していた際に出逢った明石入道の娘。
源氏が帰京してのち明石の姫君を出産する。真面目でプライドが高い。

明石の姫君(あかしのひめぎみ)
光源氏と明石の君の娘。
紫の上に引き取られて養育される。東宮妃として入内し、四男一女を出産する。
夫の東宮が天皇として即位し、中宮となる。

朱雀帝(すざくてい)
桐壺帝の息子で、母は弘徽殿女御。光源氏の異母兄である。
光源氏と朧月夜が恋仲であることを知りながら、朧月夜を深く愛する。
やさしく穏やかな性格の男性である。

冷泉帝(れいぜいてい)
表面的には、桐壺帝と藤壺中宮の子であるが、実は光源氏と藤壺中宮の子。
藤壺中宮の没後に、出生の秘密を知り、帝位を源氏に譲ろうとするが断られる。

六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)
前の東宮妃。夫の東宮が亡くなった後、光源氏と恋愛関係に。光源氏より7歳年上。美しく知性もあるためプライドが高い。
物事を考えこんでしまう気質であり、ついには葵の上と夕顔に生霊としてとりついてしまう。
六条御息所と前の東宮のとの間には娘がおり、のちの秋好中宮である。

秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)
前の東宮(桐壺帝の弟)と六条御息所の娘。冷泉帝のもとに入内し、中宮となる。
光源氏は秋好中宮に興味は持っていたが、かつての恋人の娘なので遠慮し、後見役に徹した。

藤原惟光(これみつ)
光源氏の乳兄弟であり、光源氏が最も信頼している家来である。惟光の娘の藤典侍は、光源氏の息子・夕霧の側室となっている。


今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。


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