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にゃんこのヨガ的生き方

毎日をゆったり、元気に機嫌よく暮らす

GW雑記

2012-04-30 21:55:49 | 老い
2泊3日の実家滞在から戻ってきました。

実家には新幹線で行くのですが、この頃の混み具合を見ると、
民族大移動という言葉が思い浮かびます。

色んな人がいます。

子ども連れ。
大きな荷物を抱え、畳んだベビーカーを持ちながら、
もう片方の手で子どもの手を引いている。
子どもはまだ小さくて足元も覚束ない。
半ば引きずられるように、頭を揺らしながら歩いていくのがいじらしい。

老夫婦。
妻がカートを押しています。体から出たチューブがカートに繋がっています。
夫はそんな妻を労わりながら、急ぐこともなく一緒にホームを目指して歩いていきます。

仕事をしていると、効率を優先します。
それが習い性になって、仕事以外の場面でも、
効率を妨げるもの、効率と相反するものに、
苛立ちを覚える時があります。

しかし、効率で動く世界ばかりではないし、
効率とは関係ないところで生きている人もたくさんいます。

人は誰でも、元をたどれば子どもです。
そして強者である壮健な時を経て、老いていきます。
老いてからは、ゆっくりとしか動けなくなり、話も要領を得なくなる日がやって来ます。

時に私が感じる苛立ちは、強者の驕りです。
私はそれを忘れないようにしたい。

倉橋ヨエコの『楯』を聴いて、母親のことを思い、
電車の中だと言うのに涙が出そうになって、
必死にまばたきしてこらえました。
また一緒に温泉に行こうね。
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What a wonderful world

2012-02-10 23:47:24 | 老い
サッチモの名曲”What a wonderful world"を20代で聴いた時、
いい曲だけれど歌詞が感傷的だと思いました。
40代半ばを過ぎてから、歌詞に感じ入ります。

特に好きなのが次の節です。

I hear babies crying
I watch them grow
They’ll learn much more
Than I’ll ever know
赤ちゃんが泣いている
私は彼らが育つのをみる
彼らは多くを学んでゆく
私が知るよりずっと多くのことを

いつぞやひとり飲みをしていた時、とある考えに打たれました。

私はいつか死ぬ。
でも、いつかどこかでまた「別の私」が生まれ、育っていく。
私がそうだったのと同じように、赤ん坊、子どもと成長していく。
それでいいではないか。

「別の私」は私ではない、私が知らない他の誰か。
それでもそう考えると、幸福感と泣きたい気持ちで一杯になりました。

再び内田樹センセの本から。

『私たちが美貌や健康を重んじるのは、
それがいずれ失われることが確実だからである。
私たちがおのれの「生命」をいとおしむのは、それがこの瞬間も
一秒一秒失われていることを私たちが熟知しているからである』

(『街場の現代思想』文春文庫)

子どもが一生懸命歩いていたり、泣いていたりするのを見ると、
時折、訳もなく愛おしく、同時に泣きたいような気持ちになる時があります。
私も年取ったね。

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老い

2012-01-08 16:53:34 | 老い
太極拳でお隣のTさんのお話が好きです。
Tさんのことはお名前しか知りません。お年は70~80代でしょうか。

『人間、いくつになっても(人生って)いいものよ。
若い時は、自分の人生に無我夢中だけど、
年を取って親のことが気になるようになると、
そういうのが顔に出ていい顔になるのよ。
そうなって初めて人間というものになるのよ』

『今では私、自分の体を借り物だと思っているの。
シワも出るし老いてくる。それは仕方がない。
それでも私のこの器は頑張ってくれている。
朝起きると私、今日も宜しくね、って体に言うの』

どちらも私のツボを突いてきて、鼻の奥がツンとくる。
Tさん、仰ること、私にも何となくわかりますよ。
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