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サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

低炭素都市 ~杜の都・仙台の戦略

2008年07月03日 | 気候変動緩和・低炭素社会
 仙台市で、低炭素都市の戦略を検討しているというので、意見交換に出向いた。

 1年ぶりの仙台。仙台市の仕事でいえば、広瀬川創生業務以来だから、2年ぶり。

 ずいぶん、ひさしぶりの気分だった。相手先は、1995年に実施した、杜の都環境プラン策定業務の担当者と同じ。その当時をなつかしく思いだした。

 京都議定書の実行期間に入り、即効性のある省エネ機器への買い替え促進、無関心層の行動を促すエコポイント、企業へのキャップ&トレード等の対策が急がれる。

 これに対し、地域は何を目指し、国の施策に何を上乗せ、何を横出すのか。施策の選択肢は多く、地域施策に特色があらわれる。施策の成否も地域差がでることになろう。

 仙台市は、どのような施策を選択するのか。

 仙台市は杜の都といわれる。大都市にありながら、自然との近接性が大きな魅力である。杜の都環境プランの「杜の学び、杜と生きる都」というキャッチフレーズは、私が原型を提案したものだが、その精神は地球温暖化防止戦略においても活かすべきだろう。

 一方、仙台市の環境施策は、広瀬川の保全条例や環境アセスメント制度、ごみ施策のように、結構、トップダウンであり、直接規制的である。それを受け入れる、市民等の意識レベルの高さがあるともいえる。支店経済ゆえに、地元財界がさほど強くないともいえるかな。

また、私が好きだった仙台市の施策に、中学校区を単位としたまちづくりというものがある。大都市でありながら、足元のコミュニティを大事にする施策である。このソーシャル・キャピタルがあるとすれば、それを活かした低炭素社会づくりが期待できる。

 工業都市というよりは、行政や業務の中枢、商業中心の都市でもある。生産がない分、間接的な二酸化炭素排出量が多いことも特徴となる。仙台市は、消費の低炭素化を通じて、地域内のみならず、他地域の二酸化炭素排出量の削減に関与することになる。

 詳細の提案は、今後検討し、さらに仙台市に提案する。

 1つだけ。地域独自の施策を作成したとしても、残念ながら、地域の施策の効果を測る手段は十分ではない。都道府県レベルでのエネルギー消費統計はあるものの、市町村レベルの統計はない。これについては、国レベルでも進行管理のツールを検討、提供することが望まれる。

 

 


  
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