岩上智一郎の作品部屋(小説・絵・漫画・料理等)

著書:新宿クレッシェンド
とりあえず過去執筆した作品、未完成も含めてここへ残しておく

新宿の部屋 01

2023年03月14日 13時47分23秒 | 新宿の部屋

初めてインターネットに触れた頃のものをここへ残しておく

 

【新宿の部屋】※初めてのブログ

2005/05/09
はなっから穴の開いていた沈没船

 5月3日から新作を書き出した。

「はなっから穴の開いていた沈没船」(仮題)

 主人公、神威隼人が留置所から釈放されたところから物語はスタートする。

 以前、執筆した「とれいん」の内容も中に入れ、膨大な作品に仕上げたいものだ。
 悲劇をテーマに書いていく予定。

 

2005/05/31
俺の前世は?

 休みの日、女と群馬県高崎市にある霊能者のところへ行って来た。
 三週間ほど前だが、俺が写る写真で不快な写真が一枚あったのがきっかけでもあった。

 左腕の肘の部分が背景と同化しているような感じで写っていたので、見ていて非常に気味が悪かった。
 俺の左腕を嫌な感じがすると言いながら、女は腕をさすっていたが自分の腕がいきなり痛いと訴えてきた。

 俺流の整体術で直したが、しばらくすると腕の調子が悪いと言っていた。

 女は元々霊感が強く、俺の写真の肘のところに顔が見えるとか言いやがったので、今回そこへ向かう事になった。

 

 目的地へ着くと、一人のおばさんがいた。
 見かけは本当に普通のおばさんである。

 いきなり俺の左腕をジッと見ていたので、女が俺の腕を触りながら事情を説明した。


「怨念と言うか、これは生霊みたいなものですね。あなた、誰かに非常に妬まれてますよ。何か心当たりありませんか?」


「心当たり? まあ、そりゃーいっぱいありますよ」


 そこで女が突然苦しみだした。
 テレビでよく心霊の除霊とかやってやられている人間が、嗚咽を漏らしながら地べたをのた打ち回るが、正にそんな感じで女は苦しんでいた。

 おばさんに言わせると、俺にとり付いていた生霊みたいなものがすべて女に移行して代わりに苦しんでいるらしい……。

 不思議な光景だった。
 ここにいればじきに抜けるから大丈夫というので、俺はおばさんと色々話しをしてみた。


 俺を見ながら、おばさんは静かに言った。

「うーん、あなたの前世はすごい強い人だったみたいね。江戸時代、柳の木があって…、お相撲さんみたいね。すごい大きいわ。字が大きく書いてあるわ。雷電…、雷電って書いてあるわ。あなたの守護霊でもあるわ」

「雷電? あの相撲取りの雷電ですか?」

「ええ、そう私には見えているわ。すごい強い人だったみたいね。あなた、普通の人より気が大きいもの。オーラとか気迫とも言うけどね。誰でも少なからず気はあるんですよ。無ければ死人ですからね」


 何やら面白い展開になってきた。

 それに比べ、相変わらず女は俺の横で地べたに倒れながら苦しんでいた。
 このおばさんが心配ないと言うからには、放っておいても問題ないのであろう。

 それにしてもすごい苦しみ方である。


「彼女はすごい受けやすい体質みたいでね、ちょっとそこの壁に寄り掛かってみて」

 おばさんは化粧する時によく使うパフみたいなものに、色々な香りを混ぜ合わせ、苦しむ女に匂いを嗅がせた。
 すると、あれほど苦しんでいたのに少し落ち着いたみたいだ。


「生霊っていうのは、蛇みたいに巻きついて、本当にしつこいのよ。なかなか離れてくれないの」

「へー、嫌なもんですね。俺に対しての妬みですか…。三人ほどいますけどね。思い当たる節が…。それでも逆恨みもいいとこですよ」

「だからタチが悪いの。自分が勝手にそう妬むだけだから…。本人が気付いているかどうかしらないけど、そういう邪念を相手に飛ばす事にかけてはすごい人みたいね。まあでも彼女は大丈夫よ。もうちょっとで楽になるから」

「そうですか。例えばですけど、俺が将来的にこれはこうなるとかって分かりますか? 俺、小説書いてるんですけど」

 その時、女がすごい勢いで苦しみだした。

 

「小説? 絵が見えるんだけど。あ、彼女は大丈夫よ。あなたの出世に関する事を聞いてくるから、それを妬んでるの。それにしてもあなたいい絵、書くわね。ニューヨーク…。うん、ニューヨークであなたは絵が成功するみたい」

 ビックリした。
 もう書かなくなって三年ほどになるが、よく俺は絵を書いていた時期があった。

 パソコンをやるようになって、次第に書かなくなっていった訳だが……。


 俺は前の事を少し話した。
 小説の話しになると、女は敏感に感じているのか更に苦しみだす。


「でも、今は小説を書いているんですよ。もちろん扉絵や挿し絵も自分で書いてますけどね。どうですか、小説…。うまくいけそうですかね?」


「絵を書く時みたいに魂を込めて書ければいけると思いますよ。ほら、あなたの出世に関する話をしているから、彼女すごい苦しんでるでしょ?憑いている生霊が敏感に反応してるのよ」

 

 俺を妬む人物。

 絵というよりも小説の件になると余計に苦しむとすると……。

 俺が小説を書くのを知っているのは先程の三人の中では一人しか知らないはずだ。

 

「當●…、當●●…。その人じゃないの、あなたを妬んでいるのは?」

 かなりビックリした。
 何故そんな事までこの人は分かるのだろうか。

 不思議だった。

 恨まれる筋合いもないが、向こうにとっては俺がムカついて仕方ないのであろう。


 俺が今現在どこで働いているのか探りを入れているという情報も、色々な人から耳に入ってきている。
 今、俺が執筆している「はなっから穴の開いていた沈没船」に出てくる話が、その時こいつと一緒に働いていた時期の話でもあった。

 あのクソ野郎が……。

 

「ぶち殺してやりたいですね。あいつには俺の方こそ憎悪という感情しか持っていない」

「相手にしないのが一番よ。相当邪念を持っているから、また彼女が苦しむ事になるわよ」


 こっちとしてはムカつくが、確かにこれ以上あいつとは関わりあいになりたくなかった。

 去年、33歳の誕生日を迎えてから今年の三月頃まで本当に不幸の連続で呪われているとしか言いようない事が俺自身に振りかかった。
 実際、あいつと一切離れてからはトントン拍子に物事はうまく進んでいった。

 俺にとって疫病神みたいな存在でしかない。


 このような事もあって、前世は雷電だったという事を俺は自然と理解したような感じがする。
 もう一度、格闘技界へ復帰というのは、もう無理だと言われた……。

 これについては何か機会があったら書いてみたい。

 不思議な一日であった。

 


2005/06/04
俺の前世は…?パート2


 雷電為右衛門…、前回、俺の前世はその人だよと、群馬県高崎市に住む霊媒師にそう言われた。
 不思議な事に親しい知人たちにこの事を話しても、それを鼻で笑う人間は誰一人としていなかった。

 時間が経つのは本当に早いもので、あれから今日で五日間経過した。


 高崎市に行き不思議な経験をした俺は、次の日に目が覚めたら夕方の五時だった。

 完全に仕事、大遅刻だ。
 おかしい……。

 昨日は寝たのが夜の十二時頃には自然と寝てしまった。
 それが何故こんな時間まで目を覚まさないのであろう。

 十七時間はぶっとうしで寝てた事になる。
 俺がたるんでいるだけなのだろうか…。


 六月に入り、俺の女の誕生日がそろそろ迫ってきている。
 プレゼントは物じゃなく、旅行がいいと希望していたので、俺は相手の好きなようにさせた。

 五月の半ばぐらいには箱根のあじさいが見たいと行きたがっていたので、ほぼそこへ行く予定になっていた。

 ある日、急に女が俺に話し掛けてきた。

 

「ねえ、旅行の行き先ちょっと変更したいんだけど」

「何でだよ?」

 もともと出不精で面倒臭がり屋の俺は女の気まぐれに少し腹を立てた。
 旅行自体が面倒で嫌なのだ。

「あくまでもね、気のせいなんだけど……」

「何だよ? 箱根って行っておいて、どこ行こうってんだよ」

「長野」

「はぁ? 何でそうなる訳? 理由は、理由」


「長野にトモと一緒に来てほしいんだって、雷電に言われているような気がしてね。私にもよく分からないのよ。ただ、そうしてほしいって、トモに伝えるのをお願いされている気がするんだ」

「はぁ? 何で長野なんだよ? その根拠は?」

「分かんないよー、そんなの…。だからあくまでも私がそう感じただけって言ってるでしょ」


 ちょっとした肌寒さを覚え、俺はパソコンを開き、雷電について調べてみた。


 雷電の生まれた時代は、まさにあの「天明の大飢饉」の頃である。
 民衆は天の無慈悲にさいなまれ,為政者の搾取に苦しんでいたあの頃である。

 当時の相撲は,、横綱・谷風が出現し,ようやく近代相撲の兆しが見えてきていたが、その実態は藩に召抱えられ、飼われていた男芸者であり,芸人であった。
 勝負は馴れ合いでするものであったし,勝ち負けに対し武士達が口出しし,藩に都合のいいように勝敗が捻じ曲げられていった。

 そう言う時代である。

 雷電は,恵まれた体躯とたぐい稀な膂力を持って,そのような馴れ合いが常識であった相撲界に単身挑んで行く。

 彼は阿修羅のような形相で,相手力士を力でねじ伏せ,突き飛ばし,土俵にたたきつけてゆく。
 そのような雷電の姿勢をとがめる親方連中,武士達にも,彼は一歩も譲らない。


 裸同然,赤子のような姿で相手と立ち会うのが相撲だ。
 まったくの無防備の姿で相手に立ち向かうのだから,全力を尽くすのが相手に対する礼儀だろう。
 それで怪我をしようと命にかかわろうと,それは力士という道を選んだ時に覚悟はできているのだ…と。

 当時,農村において子供は貴重な労働力であった。
 まして,巨体と怪力を持っている男の子は,親の,家族の希望の星だ。

 しかし不幸にも雷電の父は,わが子の体に,力と同時に類稀な知性が宿っていることを知った。

 家に置けば生活は楽になる。
 しかしそれでは,この子はだめになる。

 父はわが子を,谷風の元に預けることにする。
 それは同時に,子にとって,親と故郷を捨てることを意味していた。

 そんな時代だった。

 もう彼には帰るべき故郷はない。
 彼は全力ですべてに立ち向かうしかない。

 全力で立ち向かわなければ,あの父に合わす顔がない。

 このような雷電の姿に,兄弟子達も目覚めて行く。
 女色と飽食にまみれ,武士のご機嫌取りに終始していた怠惰な巨人達に眠っていた闘う本能が次第に甦ってゆく。

 年下の雷電を範として,男達はすさまじい稽古を続け,土俵でその力の限りを尽くしてゆく。
 民衆もまた,そのような雷電の姿に熱狂する。

 相手を全力で投げ飛ばす憤怒の阿修羅の姿はまさに,時代を覆うやりきれない絶望的な状況を突き破ろうとする姿であり,大地にめり込まんばかりの四股は,時代の闇に潜む悪鬼どもを踏み潰している姿であった。

 

 雷電は怒れる巨人であり,同時に心優しき巨人であった。

 土俵は女人禁制,相撲見物すら女には許されない時代であった。
 女達にとって,力士とは遠く仰ぎ見る存在でしかなかった。

 当時は,女達にとっては悲嘆の時代でもあった。
 生まれてくる子供のうち半分は乳離れもしないうちに死んでしまっていた。

 しかも世は未曾有の大飢饉。
 今乳を含ませている赤子が,来年まで生き延びるには奇跡にでもすがらなければいけない。

 そんな時,親は無双の金剛力に頼ろうとする。
 この子に生きる力を授けてくれるとしたら,それは,天地をも揺るがす雷電の力でしかありえない。


 そんな女達が抱いた子供を見ると,雷電は必ず抱き上げ,頬ずりし,祝福した。

 小さきもの,いたいけなものに,身を守るすべすらないものに,おのれの天下無双の力を授け,生き延びるようにと願いながら……。


 雷電は弟子一人を連れ,飢饉のひどい村むらを回る。

 生きる気力すら失い,徹底的に打ちのめされた人々を前に,雷電は弟子にぶつかり稽古を命ずる。

 少年は全力で雷電に向かうが,雷電は容赦しない。
 手心を加えず少年を叩きのめし,ひねりつぶし,突き飛ばす。

 悪鬼のごとく立ちはだかる雷電に,意識朦朧としながらも少年はぶつかって行く。
 その姿にいつしか村人達は立ち上がり,必死に応援する。

 自分達の声が少年に力を与えるようにと……。

 そしてついに,少年が雷電を押し出す。


 次の朝,雷電は時ならぬ鬨の声で目覚める。
 あの無気力だった村人達が,手製の弓矢,竹槍を持ち,鍬や鎌を持ち,兎や鹿を追っている声だった。

 座して死ぬのはごめんだ。
 どうせ死ぬなら力いっぱい闘おう。

 遠い先祖達が野山を駆け巡ったように,自分達も猪を追い詰め,鹿を狩ろう
 やがて,飢餓の村に宴が始まる。

 村人達の頬が夕日に照らされる。


 雷電とはそんな相撲人であった。

 

 

 雷電についてどこかに書いてあったものを一部抜粋してみた。


 俺は雷電の生き様を考え、何故か嬉しく誇りに思う自分に気がついた。

 最強の力士と言われ、現世においてもまだ名を轟かせている。
 本当にこんな大人物が俺の前世だっとでも言うのだろうか。

 

 雷電は、1767年(明和4年)信州(長野県)に生まれました。
 江戸相撲の浦風林右衛門の門弟となって18歳で江戸に上り、23歳にして雲州松江藩主のお抱え力士となり、藩ゆかりの四股名「雷電」をもらって「雷電為右衛門」を名乗りました。

 29歳で大関に昇進し、45歳で引退するまでの16年間27場所で大関を保持した。
 また、強すぎるため「かんぬき」「張り手」が禁じ手とされました。


 最高位が大関で横綱ではなかったことには、江戸時代横綱が儀礼的な地位であったためとか、抱えの松江藩と、相撲の家元と関係が深い細川藩との確執があったため、など諸説ありますが、そこはいまだ謎につつまれています。

 生涯の相撲成績は、254勝10敗、引き分け他21。
 勝率が96.2%、そして連続優勝7回と、いずれも古今最高を記録し、相撲史上最強の力士と言われています。

 ちなみに千代の富士の勝率は76.1%、曙が74.1%です。

 体格は身長197センチ、体重168.7キログラムでした。


 今バラエティで人気のK-1選手ボブ・サップが205cm、160kgなので、ほぼ同じくらいの体格だったと言えるでしょう。
 またちなみにジャイアント馬場が209cm、135kg。貴乃花が身長183cm 体重 150kgです。


 彼らと比較してみても雷電の大きさがわかるでしょう。
 また雷電は現在の様々なシーンにも登場します。

 例えば、1975年4月4日から1976年3月26日までに全50話が放送されたロボットアニメ「勇者ライディーン」は、「雷電」を英語風にもじって名づけたといわれています。

 また、日本テレビの人気番組「雷波少年」と「電波少年」との合同番組の名前は「雷電為右衛門」です。

 


 女が長野と言っていたが、調べていく内にどんどん不思議な感覚に包まれていった。

 あと三週間ほど経てば、俺は雷電の生まれた地へ行く事になる。
 これも俺の背負った運命でもあるのだろうか。


 旅行とは無縁だった俺も長野へ行く事には次第に興味が沸いてきた。
 また時間が出来たら、あの群馬の霊媒師のところにでも行ってみようか、ふと、そんな事を今、考えている。

 

 

2005/06/06
俺の前世は…? パート3


 群馬の霊媒師の所へ行って、一週間経った。

 休みの日、俺の部屋に女が泊まりに来た。
 その日はのんびり過ごし、真昼間に寝ていると、急に脳裏に変な顔のようなものがへばりついたような違和感を覚えた。

 目をつぶって真っ暗状態の中、左上の方に逆さにぶら下がって、血を流した顔が見えるのだ。

 その見えたイメージを俺はパソコンを使って書いてみた。


 女が塩はあれから買ってないでしょ?と聞いてきた。
 確かに面倒だったので、あれ以来何も俺はしていない。

 女は帰り際、荒塩買っておくねと言って帰った。


 さっきの変な残像のようなものは一体何だったのであろう。
 俺の気のせいであればいいが……。


 二時間ほど経ち、何気なく女に連絡したら俺のところに戻ってくると言う。

 訳を聞くと、塩を買おうとして手に持ったら、いきなり腕が痙攣しだしたらしい。
 霊媒師が俺はパワーがあると言っていたのを思い出し、祓ってもらおうと思ったみたいだった。


 俺は自分に力があると思い込み、この間の霊媒師を真似て試してみたが、女はまだ何か残っていると言う。
 俺はこれ以上どうする事も出来ず、とりあえず女を家に帰らせた。

 俺は霊媒師にこの現状を詳しく伝える為にメールを打った。


『夜遅くにすみません。先週の日曜日四時に伺った岩上智一郎です。前世が雷電って先生が言ってた者です。
 お忙しいところすみません。俺が今日、変な顔の残像が頭の中に残るような違和感を覚え、その事を女に伝えました。しばらくして女の右腕が急に違和感を感じ、痛みを訴えてきました。痙攣してるみたいです。
 一応自分が頭の中でこびりついた感じの顔をパソコンで書き、表現してみました。下のアドレスをクリックすれば、その絵がみれます。
 この絵を女が見て、この絵のような気がすると言うのですが、どうでしょうか?
 明日、昼頃電話しますのでいつ頃予定空いてるか教えて下さい。行けるとしたら土日になります。お願いします。 岩上智一郎』


 すると、すぐに霊媒師は丁寧に返事をくれた。

『こんばんは。浮遊霊を 拾ったみたいね。 両手に塩を持ち頭の上にあげ「 ●の●、そして ●●●さま ●●の●を ください。●を●●にお返しください」。手にビリっときたら 塩をあたまから かける。そして左人差し指を頭のてっぺんに立て、「 悪しきエネルギーは ●の●の●から 抜けていく 私は●●●」と言い右手を 自分の頭の上から下に降ろし、床にトンと着ける。左手を離し右手でフイーッと手刀で切る。頭の上と足の先を。やってみてくださいね。二人で。 あなたは できるから 変なビデオ見ないほうが 良いというのが 分かるでしょう。 頑張って!浄化をするときは 時間(朝 4:00~夜9:00)にしてください。間違っても 夜中2:00~2:30 は絶対しないでください。乗っ取られます。牛三時は 霊魂が飛び交いますから。 群馬の先生』

 

 俺はすぐに女の家へ向かった。

 ビデオなんて俺は一言もメールに書いていない。
 ちょっと前にDVDの呪怨2のコピーガードを外し、同じものを何枚か作ったのがいけなかったのかな。

 とりあえず言われたとおりやってみようと思った。


 女の家でその通りやってみたが、まだ女は何か右腕に違和感があると言う。
 俺はアレンジして浄化しようとやってみた。


「●の●そして ●●●さま そして雷電…、●●の●を俺に欲しい。●を●●にお返しください」 

「 悪しきエネルギーは 私の●の●から 抜けていく 私は●●●」


 俺が頭の上に右手をかざすと、女はいきなり「オエッ」と何度も気持ち悪そうになり、俺にもたれ掛かるように寄り掛かってきた。

 

「おい、大丈夫かよ?」

「だいぶ楽になった。なんか、出て行くのをすごい拒むような感じで、私の腕の中で急に暴れだしたみたい」


 今日になって女が霊媒師のところに電話をしたらしい。
 まだ小指のところに残っているからと祓ってくれたみたいだと連絡がきた。

 前世は雷電だと聞いてから、俺の身の回りで不思議な出来事が起こってきている。
 出来れば俺の気のせいで済ませたいものだ。

 

 

 

 

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