korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 18 「only one」

2015-07-17 | 松浦亜弥

2010年11月24日に発売された企画アルバム「Click you Link me」に

収録されたオリジナル曲。

その翌年発売のベストアルバム「10TH ANNIVERSARY BEST」にも

収められている。

作詞・作曲は梶野秀樹、編曲は高橋諭一。

 

作詞・作曲の”かじやん”こと梶野秀樹氏は

1963年2月7日生まれ。

兵庫県出身のベーシストで

1990年代に大阪を中心に活躍した音楽集団”モダンチョキチョキズ”の

主要メンバーとして名を連ねている。

1997年ににモダンチョキチョキズが活動休止になった後は

小泉今日子、藤井尚之などのサポートを経て

中澤裕子、真野恵里菜、吉澤ひとみなどのハロプロ系のタレントのサポートも

次第に多くなっていく。

そのなかで松浦亜弥のコンサートのサポートも担当するようになり

亜弥さんのバックバンドのメンバーとして

今や根強い人気を誇るまでになった。

かじやんは

亜弥さんファンにとっては

かかせないサポートメンバーなのである。


亜弥さんが活動しなくなった今

かじやんの最近のツイッターを見ると

新垣里沙のサポートが多くなっているようだ。

それも、お呼びがあったのでちょっと、というレベルではなく

完全にガキさんに入れ込んでいる様子が窺える。

亜弥ちゃんがそのへんをチェックしていれば

復帰後のコンサートが楽しみなこと請け合いだが

亜弥ちゃんがそういうチェックをするとは考えにくいので

そのあたりは残念(かじやん、確信犯かw)


編曲の高橋サンは、亜弥さんの楽曲ではお馴染みの人(CF:No.5「あなたの彼女」)


ファンの間で秘かに愛されている佳曲である。

アルバム「Click you Link me」のなかでオリジナルの新曲は

「Click you Link me 」と「横浜ロンド」、そしてこの曲の3曲だけ。

次のアルバムはベストアルバムなので

やはりオリジナルの新曲は「subject:さようなら」の1曲だけ。

あとはiTuneなどでのDL販売となった「ふたり大阪」くらいで

2010年代になって亜弥さんが出した新曲は

わずかにこの5曲ということになるわけで

それだけに愛着も湧こうというものである。

まして、かじやんの曲ともなれば。


とはいえ、かつてこのブログでも書いたとおり

初めて聴いてその良さがすぐ伝わるというタイプの曲ではないことも事実。

歌い始めから何ともいえない脱力感が漂い

他の亜弥さんの曲とは全然違う雰囲気で始まるのに戸惑いを覚えてしまう。

抑え気味の歌声が、サビになっても全然変わらず

そのままの感じで歌い切ってしまうのにも違和感を覚え

聴き終った後、こんな歌も歌ってたんだ、という発見というか驚きだけが残る。

アップフロントが提供している静止画も

他の曲にはない「安っぽさ」に満ち満ちていて

不思議な感覚を増大させる。

聴き終って

なかなか正しい位置にこの曲が収まらないという感覚だけが

やたら残ってしまう。


何度も繰り返して聴きたいとは思わないものの

頭のどこかにこの曲の印象がこびりついていて

何かの拍子にまた聴いてしまう。

今度は脱力感、違和感、驚き、発見といった感覚はそれほど強くなく

楽曲そのものが頭に入ってくるようになる。


・・・あっ、これ、なかなかいいかも


そして、次の日も聴いてしまう。

そして、だんだんと

亜弥さんのこの不思議な調和感に満ちた歌声に

やられてしまう。


・・・何なんだ?このいい気持ちにさせてくれる音楽は


そして、ある日、ある瞬間

この曲の虜になっている自分に気付く。

それは得難い貴重な体験ともいえる。

そんな風に、吸い寄せられるように

ある曲を好きになっていくことは

なかなかないことだから。


かつてこのブログにコメントを頂いた

おいちゃんさんのご指摘のとおり

なかなかの難曲である。

音程の幅が2オクターブあって

しかも、それを勢いでごまかせないスローテンポで

きっちりこなさないといけない。

さらに、ベーシストとしてのクセなのか

フレーズごとに確認するように

ベースの音を挟んでいく独特のメロディになっているので

そのあたりは十分意識して音程を刻まないといけない曲調になっている。


でも、この曲で一番難しいのは

息継ぎではないかと個人的には思っている。

2オクターブは

松浦亜弥ならなんとかこなせる。

難しい音程の飛び方も

松浦亜弥だからできてしまう。

けれど

この曲のシンプルな盛り上がり方は

息継ぎのセオリーを無視しているように思える。

あらかじめ息継ぎのポイントを考えていないと歌えない曲に思える。

いきなり不用意に歌ったら、途中で失敗してしまうこと請け合いだ。

十分準備して歌ったとしても

かなり難しい息継ぎになるだろう。

そのあたりを軽々とこなしているのが亜弥さん。

何という素晴らしさ!


この曲を実際に歌っている姿が見れるのが

CBC60周年記念ライブでの動画ですが

このブログの2015.4.24付記事「ベスト5」で引用済みなので

今回は、アップフロント提供のアルバムからの動画を貼っておきます。


・・・・と思ったのですが

やはりCBCの動画を貼ります。

せっかく息継ぎの難しさということを書いたので

それを分からせてくれる動画のほうがいいでしょう。

そもそも動画を貼れる根拠として

このブログでは「引用」という手法を使っていますから

直前の記述と全く関係ない動画は貼れませんので。

(アルバムからの動画は、息継ぎの跡を技術で消しているように思えます)


CBCの動画は

この曲の息継ぎの難しさと

それをこなしてしまう亜弥さんの上手さが

同時に分かる貴重な映像です。


松浦亜弥 only one

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2 コメント

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守り伝えるもの (大sansan)
2015-07-19 15:44:20
初めて聴いたとき、カバー曲だと思いました。
どこかで聴いたことがあるような気がするし、
松浦亜弥さんっぽくないし、
オリジナルだと分かったのは、随分してからです。

聴けば聴くほど、いいなって思ってきて、
あやもとさんのアカウントがなくなって、
この曲も一緒に消えてしまったときは、ショックでした。
でも、意思を受け継いだmagoさんが再アップしてくれて、
みんな、こうやって消えてしまいそうな灯火を
守り伝えているんだなって思いました。

松浦亜弥を知って良かった。
松浦亜弥のファンになって良かったって、
この曲を聴く度に思います。


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バロメーター (korou)
2015-07-19 18:25:09
このCBCの映像に関しては
アップされている人たちに感謝ですね。
亜弥さんの脚線美を堪能できますから(・・・そこじゃない?w)

私もカバー曲かなと思ったのですが
あるとき、動画(ほぼ静止画)が公式なものであることに気付いて
そこから
アルバム”Click you Link me”の曲がいくつかアップされている
というところまでたどり着きました。

曲を作った人が
マニアックライブでベースを弾いている人だと分かるまで
さらに時間がかかりました。

ある意味、亜弥さんファンになったばかりの人なのか
ちょっとだけ詳しくなった人なのかを判定できる
バロメーターのような曲ですね。
only oneのことは知ってるのか、ふーん、結構イレ込み始めたね・・・
という感じで。
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