korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 2 「逢いたくて」

2015-05-20 | 松浦亜弥

いきなり五十音順を間違えてしまった。

「アイノウ」と「アイタクテ」だったら

「アイタクテ」のほうが先ですね。

だから、本当はこの曲を1番目に取り上げるべきだったけど

今さら直すのもごちゃごちゃするので

このまま。

 

13枚目のシングル「風信子」のカップリング曲として

2004年3月10日にリリース。

作詞・作曲は谷村新司。

松浦亜弥の所属するアップフロントグループは

アリスの生みの親である細川健が設立したポリスターから派生したグループなので

この組み合わせは意外なようで

ある意味当然の流れとも言えた。

 

Bコードのシンプルな曲(とはいえ、ギターでは弾きにくいコード。2カポかな?)。

谷村新司は

曲はできるだけ自然でシンプルなほうがいいと

常々ラジオのDJなどで語っている。

この曲も、素朴で短いフレーズを繰り返しながら

最近のトレンドに抵抗するかのごとく

極力音符の数を少なく保ちつつ

無理のないコード進行で曲をまとめている。

楽曲そのものはよく出来ていて、全く破綻がない。

 

とはいえ、これを

当時アイドル人気下降中の「あやや」に歌わせる、という

企画そのものは破綻だらけと言わざるを得ない。

その前のシングルが、ロック調の「奇跡の香りダンス。」で

その前が超スローバラードの「THE LAST NIGHT」だ。

この極端に異なる曲調の連続を見て

何だそりゃ?と思わないとしたら余程お目出度い人たちだろう。

残念ながら、当時のアップフロントには

そういう人ばかり居たのだろう。

モー娘。も、この頃から人気が急降下していったし。

 

もっとも、そういう曲調の不統一感というものを抜きにしても

この曲とか「風信子」などは

当時のあややには似つかわしくなかった。

やはり谷村さんには

女性アイドルの楽曲というのはムリなのだと思う。

かつて山口百恵ファンでもあった自分が

唯一困った曲、聴きにくい曲だったのが「いい日旅立ち」だった

という記憶が蘇る。

やはり女性アイドルの楽曲は

もっと余計な音がいっぱい詰まっていないといけないのだろうと思う。

簡潔な、ムダをそぎ落としたような曲調は

女性アイドルのイメージに合わないような気がする。

歌詞は、まあ無難な感じなんですけどねえ。

それまでのあややの曲が

つんく♂作詞・作曲ということもあって

おもちゃ箱のように、いろいろなものがいっぱい詰まっていただけに

このあっさり感には違和感がいっぱいということになるわけで。

 

シングルのカップリングというだけで

どのアルバムにも収録されていない曲であり

さらに曲調があやや風でないということもあり

youtubeでこの曲の映像を探しても

ほとんどないに等しい。

しかし、そのほとんどない映像のうちの一つが

ものすごくいい感じの出来になっている。

あややにアイドルのイメージが消えて

年相応の落ち着いた感じが漂い始めたことが

もっともいい方向に作用した最高の例の一つかな。

 

逢いたくて 松浦亜弥 with 谷村新司 「僕たちにはいつも音楽があった」

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4 コメント

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いい曲です (mago)
2015-05-21 01:56:11
この曲はまだアイドル路線の最中に、
風信子とともにいきなりリリースされたことで、
当時のファンにはかなり違和感があったのでしょうね。

逆に私にとっては、
彼女に興味を持つきっかけとなる可能性のある
最初の楽曲でもあったわけです。
20歳以降の曲やカバー歌唱などから入った私などと、
アイドルオタクを中心とした初期からのファンとでは、
全く趣味趣向が異なるものでありながら
接点があるというのがまた面白いところと思うのです。

共通しているところは歌唱力表現力の部分なのでしょうね。
返信する
この企画いいですね (よかいぬ)
2015-05-21 12:23:08
好き嫌いではなく、アイウエオ順に曲を取り上げるこの企画いいですね。
私も「逢いたくて」を初めて聞いた感想は・・・なんじゃこら???でした。
しかし、ご指摘のyoutubeをみて感想が変わりました。
いい曲です。
松浦さんはCDよりライブ人なんですね。
素晴らしい。
返信する
えもいわれぬ魅力 (korou)
2015-05-21 18:20:50
>magoさん

「草原の人」あたりで
当時のあややについて完全に興味を失った自分としては
この曲をリリースした頃の亜弥さんについて
記憶がほとんどありません。
あややにチンペイ?ちょっと想像しただけで
聴く気がしなかったですから。
今となっては後悔しきりです。

この映像には
歌手松浦亜弥の魅力が詰まっていますね。
凄い声量で聴かせるわけでもなく
何か特徴的な深い表現があるわけでもないのですが
つい聞き惚れてしまいます、
思わず好きになってしまうという感じで。
magoさんの心をとらえたのも
分かるような気がします。
返信する
「下調べ」が面白すぎて・・・ (korou)
2015-05-21 18:24:47
>よかいぬさん

企画をお褒めいただき
ありがとうございます。

実は、あまり聴いていない曲も多いので
下調べしたりして書いているのですが
ついつい「下調べ」のほうに熱中してしまうという
悪いクセがついて困っていますww

この曲に関しては
「松浦さんはCDよりライブ人なんですね。」
というコメントがぴったりです。
でも、なかにはCDのほうがいいな、というケースも
(個人的には)あるんですよねえ。
また、そういうことも書いてみたいと思います。
返信する

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