”ボーイフレンド”は
aikoの6枚目のシングル曲で
2000年9月20日に発売。
52万1千枚を売り上げたaiko最大のヒット曲て
オリコンデイリーチャートでは
3回にわたって1位を記録(週間では2位。ちなみに
この曲の週間1位を阻んだのはポルノグラフィティの「サウダージ」)
作詞・作曲はaiko自身で
aikoの曲独特の変則的なブルーノートが少ない
極めてPOPな出来栄えの曲といえる。
とはいえ、平凡な曲調には陥らず
サビの最初の音を、ギターのチョーキングのような感覚で
微妙に音程を上げていくあたり
aikoの独壇場だろう。
他の人がこれをやると不自然で鼻に付くが
aikoの場合、逆にこういう部分がないと
物足りなく感じてしまうわけだ。
aiko- 『ボーイフレンド』music video
さて、ここからは松浦亜弥の話。
関西出身、女性ソロ歌手、(アイドルだけど)実力派という共通点もあってか
亜弥さんは、デビュー直後からずっと
aikoに目をかけてもらっていたらしい。
2008年のSTBライブでは
「本当に尊敬していて、追いつきたいと思うけどとても追いつけない存在。
コンサートでのお客さんの扱いがとてもうまくて、勉強させてもらってる。
いつも世話になっていて感謝している。大好きなお姉さんです」
というような内容をMCで披露していた。
デビュー前で、まだaikoとの交流もない頃でさえ
aikoの楽曲は
亜弥さんの運命を大きく左右する存在になっていたはずだ。
つんく♂との初対面のとき
亜弥さんは、aikoの「ボーイフレンド」を歌ったのだが
そのときの印象が
以降の「松浦亜弥プロデュース」の決め手になっているように思える。
デビューアルバム「ファーストkiss」のあの明るい色調の曲たちは
aikoっぽいカラフルで都会的なそれを感じさせるのだから。
そのつんく♂との初対面の様子を説明したトークも含めて
STBライブの音声を私独自に編集し直したものを
アップしましたので、どうぞ。
松浦亜弥「ボーイフレンド」
亜弥さんは
20代半ば以降のライブで
しばしば「私はアイドルには向いていなかった」と告白していますが
そのときの胸の内としては
バラードでなければこういうイメージの曲を
(アイドルという立場ではなく)普通にずっと歌っていきたかった
という感じだったのかなと思います。
その意味では「オシャレ!」は
aiko風な曲調だっただけに
亜弥さんにとって結構意義深い曲だったのかもしれません。
このSTBライブの頃までは歌っていましたが
その後のライブではあまり歌っていないのが残念ですね。
この「ボーイフレンド」にしても
曲調は亜弥さん向きだし
もっと歌っても良かったのでは。
この2008年STBのときよりも
2010年STBとか、マニアックライブ2,3あたりのほうが
歌そのものは深みを増していたはずなので
歌ってほしかったですね。
最初っからこんな難しい曲を歌わせるというのは、つんく♂氏はそれだけの才能を14歳の少女に感じていたのでしょうね。
会場も手拍子でノリノリだし、亜弥さんも上り調子で楽しそうに歌ってますね。どこで息継ぎしてるのかってぐらいのびやかに。
ライブでは歌だけじゃなくてこういうノリも楽しみたいですね。そういう意味では30過ぎてからの方がさらに楽しいんじゃないかと思うんですけど。
aikoさんは名前ぐらいしか知りませんでした。かわいらしい声で歌がうまくて、見た目もかわいいし。ちょっと調べたところ椎名林檎さんとデビューが一緒でよきライバルとか。
亜弥さんは才能豊かなお姉さんたちに可愛がられますね。
声質か 育ちか
かわいらしく歌えないのでしょう
aikoさんと聴き比べて気づきました。
実は、このライブの日(2008.10.21)のオープニングが
この曲でして
亜弥さん登場で気分が盛り上がったところへ
この楽しい曲調ということで
自然と拍手が出たのだと思います。
で、歌った直後のMCで
この曲にまつわるエピソードが披露されました。
そういう順序だったのですが
あえて編集で順番を逆にしました。
本人がいくらそう主張しても
松浦亜弥ほど
アイドルが似合う存在はなかったですね。
完璧にアイドルを演じていましたから
見かけだけそう演じていると分かっていても
いつも凄いなあと思って見ていました。
まっ、完璧すぎてこちらから感情移入しづらい点が
唯一の欠点でしたけどね。
(その反面、歌手松浦亜弥になってからは
MCとかにツッコミどころ満載で
感情移入しまくりですww
感情移入したとたんに、あの歌唱力なものだから
困ってしまうわけで・・・)
でも、歌手としてカバーするとなると、
aikoさんの独特の世界観に縛られてしまい、難しいように思います。
でも、これは良い感じだと思います。
簡単に言ってしまえば、上手いんだから、何でも歌えるってことでしょうけど、
やっぱり、このテンポですよね。
彼女にぴったりです。
程よく、松浦節も入ってますし。
彼女のカバー曲を聴く度に、
様々なアーティストの楽曲に対する適応力の素晴らしさに感動しますけど、
オリジナル曲においても、そうあって欲しかったです。
楽曲提供が、つんく♂氏オンリーであったことを批判しているわけでは無いのです。
残念に思っているだけなんです。
オリジナル曲の場合は
さすがの表現力の深みを見せた曲と
そうでなくあっさりとした表現で終わった曲とに
分かれたような感じですね。
「LOVE涙色」なんか
亜弥さんなら、もっと上手く歌えそうなのに
20代半ばになってもそれほど進歩が見られない一方
「100回のkiss」は
デビュー時と比べて段違いに深化していますから
その違いは何なのか?
その点、カバーの場合
これはイマイチだなというのは少ないですね。
まあ、本人が入れ込んでいる曲に厳選されているので
自然とそうなるのかもしれませんが。