服部@中日ドラゴンズの優勝が近づいて盛り上がる名古屋 です。
長々とオランダ・ベルギー報告におつきあいいただいてありがとうございました。
これで最終回です。最後はやはり食べ物の話です。
オランダに行くにあたり 何冊かオランダ関連の本を読みました。一番印象的だったのが
司馬遼太郎の「オランダ紀行」。幕末の日本とオランダとの関係を考えるよい契機に
なりました。またピルグリムファーザーズがイギリスからいきなりアメリカに出発した
のではなくて まずオランダに逃れてライデンに11年も住んでいたということはこの本で
初めて知りました。ライデンはシーボルトゆかりの地でもあり 行ってみたくなって最初の
計画にはなかったのですがちょっとだけ見に行きました。
さて、いわゆるガイドブックやオランダ生活体験記に必ず出てくるのがニシンの塩漬けです。
オランダ人がこよなく愛するというこのニシンを今回ぜひ試食しようと思って出かけました。
またロンドン以来すっかり鯖の燻製に魅了されている私は日々様々なサイトを調べて鯖を
食べる国についての知識を広めていますがオランダにもこれがあるのではないかと思い
魚屋の取材も怠りませんでした。チョコレートも大好物ですが 鯖とチョコレートへの
熱意を秤にかけると ひょっとしたら鯖の方が重いかもしれません。
オランダについて二日目に出かけたデルフトの町で魚屋をみかけてさっそく取材開始。
ニシンは英語でherringですから オランダ語のharing がニシンであろうことは類推
できます。塩漬けのニシンを丸いパンにはさんだサンドイッチは”haring broodje”
(ハーリング ブローチェ)です。さっそく買って食べてみました。おいしいけれど
ちょっと生臭い感じ。

その隣にありました! “pepermakreel “ ! 鯖は英語で mackerel ですから これは胡椒を
まぶした鯖の燻製ですね。さっそくこれも一枚買ってお味見。これは抜群のおいしさです!
その日宿に帰ってB&Bのオウナーと鯖の話になりました。彼も鯖の燻製が大好物だそうで
「あれはおいしいねえ、食べだしたらやめられないね。」

ベルギーに行って桂子さんの家のそばのカルフールでもさっそく燻製コーナーをチェック。やはりここにも
ありました!桂子さんは買ったことがないそうでしたが。(後から買って私に食べさせてくれました。ご馳走様!)

さてアムステルダムではB&Bのオウナーにおいしいニシンの食べられる魚屋の場所を聞いて出かけました。
「写真をとってもいいですか?」と聞いたら愛嬌たっぷりの魚屋さんのマダムはポーズしてくれました。
丸いパンにニシンを挟み 玉ねぎの荒みじん切をいれるところです。さらにきゅうりのピクルスを添えて。
これは全く生臭くなくておいしかったですね。2.5ユーロくらいでした。すぐ横の厨房でおじさんがニシンの
皮をむいているのが見えました。この店で鯖の燻製も買ってみました。これも実においしい!
お土産に持って帰ることに決定。

翌日 国立博物館からの帰りにまたこの店に寄って ニシン、鯖の燻製(お土産用)、鯖のヘバッケン
(揚げ物)をテイクアウト。ニシンは一口大に切ってプラスティックの容器にいれて玉ねぎとピクルスを
添えてくれます。

ニシン、鯖のヘバッケン、B&Bのマダムにもらったネクタリンとパン、ハイネッケンでランチ。
B&Bのベランダのテーブルで。

アムステルダムでもハーグでも街のあちこちにこういうニシンの店が出ています。ここでプラスティックの容器に
ニシンの塩漬けを入れてもらい 外で立ち食いしています。ニシンの尻尾をつまんで上を向きまるごとむしゃむしゃ
食べるのが一番おいしいのだそうですがそういう食べ方をしている人は見かけませんでした。

帰ってから この前述の店の鯖とやはりアムステルダムのチーズ専門店で買ったチーズ2種類、
そして大切にブリュッセルから持って帰ったベルギービール6種類を振舞う旅の報告パーティを
開きました。あのニシンが持って帰れなかったのが残念至極です。
