楠ヶ丘25P仲間の広場

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御柱祭ー里曳き編

2010年05月23日 | イヴェント
服部です。

ちょっと間が空いてしまいましたが御柱祭レポートの続きです。

「御柱祭」というとたいていの人が「ああ、あの、坂から丸太を落とすお祭りでしょ。死者も出るんだよね、危ない!」という反応です。
たしかにあの「木落とし」が一番有名なのですが、御柱祭は実はその2年前、山の奥で御柱にする大木を選ぶところからもう始まっています。その後、その木を切って山から下ろす「山出し」、大木を曳いて川を渡り対岸に引き上げる「川越え」(たぶんこれが一番大変)、さらに御柱を諏訪大社まで街道沿いに曳いていく「里曳き」と続くのです。

5月2日は別の予定がキャンセルになったのでこの「里曳き」を見に行くことにしました。交通規制があるので車はだめで、JRの茅野駅から歩きます。20分ほど歩くと、遠くに曳かれていく御柱の「めどでこ」が見えてきました。御柱の両端には 丸太がV字型に差しこまれていてこの上に大勢の男たちが乗っています。このV字型の丸太が「めどでこ」です。



おおぜいの人が綱を曳いてこの御柱を上社まで曳いて行くのですが、この速度が意外に速い!そして曳く人たちもそんなにがんばっているようには見えないのが不思議。御柱を運ぶチームは諏訪や茅野付近の地域ごとに分かれています。御柱に乗らない人たちもそろいの法被を着て楽しそうです。




御柱の行列の合間に太鼓や踊りのアトラクションもあって退屈しません。朗々と歌われる木遣り。そしてこの行列のうしろにはまだ雪に覆われた山々が見えるんです。いいでしょう?



休憩中です。時々休憩し、めどでこに乗る人も交代します。めどでこに乗っている人たちは足はこのロープにひっかけていますが、片手には房をつけた棒を持っているので片手でしかつかまれません。御柱がカーヴを回る時は揺れが大きく、V字の先端に乗っている人が落ちるのじゃないかとはらはらしてしまいました。寒いころからこのめどでこに乗る練習をしているのだそうです。



こどもの木遣り隊です。歌もポーズも決まっています。


酒どころの諏訪ですから もちろん振る舞い酒も!あちこちにお酒のブースがあってうちの夫もごちそうになり、すっかりご機嫌です。


私は犬や猫に服を着せるのは嫌い、犬や猫がかわいそうで腹が立ちますが、法被を着たこの子の可愛さにノックアウトされて「写真、撮らせてくださいっ!」ってお願いしてしまいました!後ろ姿もかわいかったんですよ~撮影を夫に頼んだら後ろ姿を撮ってなかったのでがっかり。きりっとした巻き尾の日本犬だから 法被を着てもしっくりするんでしょうね。



昔からこのあたりでは御柱祭の年には嫁取りや家の建て替えはひかえたものだそうです。これだけの大祭を実行するにはお金がかかるということと、お休みごとに準備や練習があるので他の行事には参加しにくいということかもしれません。大変ですが、こんなに一生懸命になれて、誇りにできるお祭りがある諏訪の人たちがうらやましくもなりました。

帰ってきてからもこの祭りのことが気になりいろいろ調べてみました。ある資料によると1200年前からすでにこの祭りがおこなわれていたそうです!しかし「なぜ巨木を坂道から落としたり、運んで立てたりするのかは誰も知らない」というので噴き出してしまいました!

5月2日の諏訪は素晴らしいお天気で「こんなお祭りを楽しんでいられるなんて日本は平和だなあ」としみじみしたのですが、なんと戦争中の昭和19年も御柱祭は行われたのだそうで、その時は若い男がいないので老人と女子供とで頑張ったのだそうでした。7年後も平和でこのお祭りが続いていてほしいものです。そして自分たちも7年後にまだ元気でお祭りを見に来られるように祈りつつ、行列を見送りました。

ラサからの絵はがき

2010年05月14日 | 近況
服部です。

12日、届いた郵便物の中に小さなカードがあることに気がつきました。裏返してみたら、これは絵はがき!差出人は斎賀(寺本)佳子さんでした!官製はがきと重ねてみると これくらい小さいはがきなんです。消印は5月4日付けで「「拉薩」(薩の右下の生がない字),チベットのラサから届いた絵はがきでした。はがきの写真はポタラ宮!
感激です!!!

斎賀さんはあの青蔵鉄道に乗ってチベットまで行って来られたのでした。高度5000メートルのところも通るというあの鉄道の旅、彼女も列車の中では高山病になられて、ポタラ宮見学は息切れ,動悸、頭痛と戦いながらだったそうですが、そんな中でラサのお寺で私たちの健康を祈ってきてくださったとのこと、そして絵はがき狂の私にこのはがきを送ってくださったことに感謝感激です。

切手は中国のものです。


遠くラサから旅してきた小さな絵はがきが愛おしく繰り返し眺めています。この子も青蔵鉄道に乗って来たんでしょうね。
斎賀さん、ぜひチベットの写真を投稿してください!

7年に一度の大祭、諏訪大社の御柱祭

2010年05月08日 | イヴェント
服部です。

3年程前に蓼科にダーチャを得てからよく諏訪大社を訪れるようになりました。(名古屋にも熱田神宮という有名な神社があるのですが私はめったに行くことはないのに。)諏訪大社は立派な、風格のある神社で、なんと言っても御柱(おんばしら)祭で有名ですし、ダーチャにお客様があると必ずご案内するスポットのひとつです。

今年は7年に一度の御柱祭の年なので茅野や諏訪のあたりはもう3月ごろからお祭りの気分が感じられ,街角で若い衆が集まって祭の練習をしているのも見かけました。

4月30日の夜から蓼科に出かけて、5月1日(土)はなにはともあれ諏訪大社上社に行ってみました。
上社本宮前です。



この大きな穴に御柱を立てるのです。


本宮へ続く道は紅白の幕が張られてお祭り気分。普通の家の2階も明日の里曳き見物の桟敷になるのでしょう。


町の人たちは明日の準備で忙しそう、でもなんだか楽しそう。今御柱はどこにあるのかを聞くと「御柱屋敷」で待機中とのこと、そこまで行って御柱を拝見することにしました。


「御柱屋敷」というから建物があると思ったら、、建物はなくて、安国寺というお寺の境内のようなところでした。ここに本宮用4本、春宮用4本、合計8本の大きな丸太が並べられていました。山から切り出された巨木は人力で曳かれて運ばれ、急な斜面を落とされ(これが一番有名な木落とし)、川を渡ってここまで来ました。このすぐそばが宮川と言う川です。巨木はこの川に落とされ、対岸に引き上げられるのですが、、だいたい5トンから10トンもある巨木を人力だけで4メートルの高さに引き上げるんですから実際にはこれが一番大変なのではないでしょうか?(テレビの特集で見ました。)明日はこの御柱を上社まで人力で曳いていく「里曳き」があるので町の人たちは打ち合わせや練習に来ていたようです。


御柱祭では「木遣り」という特別な歌が歌われて 御柱に乗ったり、運んだりする人たちを鼓舞します。この男性は木遣を歌っているところ。さらに「喇叭隊」もいて、勇壮な喇叭の演奏に地区別の法被を着た大勢の人たちは両手の肘を曲げ、手のひらを開いた独特のポーズで手を振り、「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声で応じます。なんだかわくわくするシーン。普段は静かな茅野の町ですが今日はお祭りの緊張感と興奮で満ちています。


川の岸辺では子供たちの「木遣り隊」が練習していました。こんなに真剣にみんなで頑張っている地元の人たちを見ると私も応援したくなってしまいます。




続く。