自宅では扇風機と除湿器だけで夏の暑さを凌いでいるが、こう毎日猛暑日が続くと、いい加減エアコンを稼働させようか迷ってしまう。例年の夏の記憶を呼び起こすと、毎年数日間はエアコンを使った記憶があるので、体調を崩さない程度には使おうと思う。エアコンは電気代が掛かるイメージがあるが、夏場の冷房より冬場の暖房の方が電気代が高いらしい。冷却する方が電気を消費すると素人感覚で思ったが、それは自動車がそうであって、その法則を勝手に家のエアコンにも当てはめていた。
エアコンは冷気や熱気を電気を使い熱変換する仕組みである。室温を36℃から26℃にする場合と、1℃から26℃にする場合では、温度差の多い後者の熱変換が多くなる。だから単純に冬場の方が電気代は高いようだ。一方自動車の場合、冬場の暖房はエンジンからの排熱も使えるので熱変換が少なく済むが、夏場の冷房はエンジンからの排熱も冷却する必要があるため熱変換が多くなる。それだけ余計に電気が必要でエンジンも回すので、極端に燃費が落ち、走行性能にも影響してしまう。建物と自動車ではエアコンに対する認識を区別した方が良さそうである。
昨今のエアコンはこの熱変換効率が目まぐるしく向上しているらしい。2022年製国内メーカーだと7月の電気代が3,300円程度だったというSNSの書き込みがある。これが8月になるともっと高くなるとは思うが、10年前のエアコンと比較するとおそらく半分以下だろう。そう考えると、10年落ちのエアコンを使う家庭はそろそろエアコンを買い替えた方が得かもしれない。ちなみに熱変換効率を考えると冬場のエアコンは相当コスパが悪く、石油ストーブや石油ファンヒーターが断然安上がりだろう。ちなみに最初にファンヒーターで部屋を温めた後、エアコンに切り替えると熱変換が少なく済むので、より経済的という意見もあった。
普段エアコンを使わない私がエアコンを綴ってしまったが、夏場の屋外での農作業者や工事現場で働く人を見ると、色々考えてしまう。労働環境ってどこまで改善できるのか。例えば同じ企業で、エアコンの効いた部屋で事務作業する人と、屋外で暑さに耐えながら作業する人がいる職場では、もうそれだけで不公平感が蔓延する。昨今はこうした現場作業者がどんどん離職し減少する現状で、会社経営者や政府はなぜこうした肉体作業を要する労働人口が減っているのか真剣に考えるべき時代だと思うし、こういう人々の労働環境を少しでも楽にして働きやすくするための技術開発や環境改善策が今後の日本経済の伸びしろじゃないかと思ったりする。
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