令和5年10月9日(月)に書いた通り、月・火曜は、学校教育に関する話です。今回は、気持ちの余裕は大切だ…という話を書きます。
「気持ちの余裕は大切」と書くと、「そんなの当たり前じゃん!」とか言われそうです。その通りなのですが、小学校の現場は何かと忙しく、少しずつ気持ちに余裕の無くなってくる事が多いのです。特に、私みたいなB級教師だと尚更です。
とある年のとある日、仕事の山場を越えた低学年担任の私は、多少、気持ちに余裕のある状態でした。
そんな昼休み、Aさんが来て「トイレの流れない所にしちゃった」と言ってきました。おそらく用便に関する内容でしょうが、何の事やらサッパリ分かりません。「はい?」と聞き返すと、再度、「トイレの流れない所にしちゃった」と言ってきます。
気持ちに余裕の無い時なら、「分かった、分かった。後でね」と言ってスルーするのですが、この時は気持ちに余裕があったので、頭の中で何かが引っかかりました。次の瞬間、「わざわざ同じ事を二度も繰り返して言ってるって事は、担任に何とかしてほしいというメッセージではないか?」と頭の中に思い浮かびました。そこで、「分かった。じゃ、一緒にトイレへ行ってみようか」と言ってトイレへ。
Aさんが案内してくれたのは和式トイレ。便器の横の床にオシッコが広がっています。ここで合点がいきました。「トイレの流れない所」、つまり床にオシッコをしてしまった(先生、どうしたらイイですか)…と言いたかった訳です。
直ぐ、「わざと床にオシッコした訳じゃないんでしょ?」と聞きました。「うん」とAさん。「なら大丈夫。間違いは誰でもするって、先生、いつも言ってるでしょ。後片付けは先生がするから、手を洗って遊びに行っておいで」と私は言いました。「いいの?」とAさん。「いいよ。間違いなんだから、貴方は何も悪くないです」と答えると、にこっとしてトイレから出て行きました。
気持ちに余裕が無ければ、床のオシッコを放置してしまい、見つけた子が大騒ぎしたかもしれません。あるいは、「なに、床にオシッコしてるの! 注意が足りないから、そんな事をするんだよ!!」と説教した可能性もあります。
だから、気持ちの余裕は大切だなぁ…って思います。余裕をもてるよう、色々と頑張らなくちゃ。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。