かなり昔、「学級づくりが上手い」と評判の先生と一緒に、身体測定の指導をした時の事です。
騒がしくなってきたので注意しようと思った時、その先生が注意をしました。何と言って注意したか…「今、身体測定してるよな。どうするのが、1番イイと思う?」です。
これを聞いてハッとしました。この様な場面で多くの先生方は、「うるさいぞ」や「静かにしなさい」と注意するでしょう。それとは、明らかに一線を画す注意の仕方だったからです。
この後、じっくり考えてみました。そして、分かったのです。「注意の仕方で(その教師の)思想が見える」と。
①うるさいぞ。→その教師が感じている不快感を表明しただけ。
②静かにしなさい。→改善策を行うよう指示している。
③今、身体測定してるよな。どうするのが、1番イイと思う?→問題点を指摘し、子供たち自身に改善策を考えさせている。
もちろん、これは単純化して述べているだけで、実際にはもっと複雑な効果があります。①にも②にも③にも、一長一短あると言って良いでしょう。
ただ、どの様に注意するか、何と言って注意するか…そこに、その教師が何を考えているか、どの様に子供たちを育てようとしているのか…が見えるのは確かです。
そう思って他の先生方の指導を見ていると、色々学ぶ事が多いと思うようになりました。