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元単身親父の道東徒然草 余話

北海道を走り回った2年間とその後

シマフクロウ保護の取組み講演会

2010年12月12日 | シマフクロウ

101211_155739 昨日釧路市内で開催された「シマフクロウ保護の取組み講演会」(環境省主催)に参加しました。

内容は、環境省、山本純郎や齊藤慶輔さんなど保護活動に関わっている方、研究者などの講演や一般参加者も加わったディスカッションなど盛り沢山で、予定の5時間は長いかなと思っていましたが、終わってみれば、あっという間でした。

環境省は、危機的段階にある現時点では生息地情報の公開には消極的でしたが、より多くの人に関心を持ってもらうためには、もっと工夫も必要ではないかと思います。

羅臼・鷲の宿のやり方には、一部の人間が写真を撮る目的のために餌付けしていると、皆さん否定的でした。ビデオや写真を撮れたなどと有頂天になっていた私は、水をかけられたような気がしましたが、シマフクロウを広く知ってもらうという一点に限れば、鷲の宿も一定貢献しているのではないかとも思います。ディスカッションで、一般参加者の方が発言されていましたが、地域・時間を制限し、ルールを設けたうえで、シマフクロウを見てもらうといったような方法は考えられないものでしょうか。

偶然にも、昨晩、TBS系(道内ではHBC)のバラエティ番組が知床を特集し、その中でシマフクロウが取り上げられていました。芸人が(ガイドつきですが)、シマフクロウを探しに知床の山中を歩き回ったものの結局見ることはできず、鷲の宿で目の当たりにすることができた、というものでした。(鷲の宿は一切出ず、自然の中で、という演出)

これなども、民放らしい演出だな、と思いつつも、シマフクロウの存在や危機的状況を広く周知する、ということでは一定の効果があるのだろうな、功罪両面あるな、と感じたものです。

日本国内に130羽ほどしかいない危機的状況にもかかわらず、地元でもシマフクロウへの認知度や関心はあまり高くないと感じています。


「しまふくろう」 山本純郎さんの絵本

2010年12月03日 | シマフクロウ

Img_1714Amazonで、シマフクロウの保護活動の先駆者の一人である山本純郎さんの絵本「しまふくろう」を買ってしまいました。

購入価格1円、送料250円、締めて251円。お買い得です。

シマフクロウのつがいと子供の巣立ちまでの様子が、子供にも分かる文章と写真で描かれています。

文中、「交尾」の様子が出ているのですが、子供に聞かれたら何て説明するのかなあ。


シマフクロウのために

2010年11月18日 | シマフクロウ

シマフクロウを保護する活動を行っている「シマフクロウ・エイド」というNPO法人の会員になっています。

北海道に約130羽しか生息していないとされるシマフクロウの保護に少しでも役に立てたら、という思いからです。

シマフクロウは、アイヌが「コタンコルカムイ(森の神)」と呼んでいたり、あるいは「森の哲学者」と評されるように、風格があり、威厳を備えたフクロウと思っていました。写真を見ても、そんな雰囲気が伝わってくるものがほとんどです。

しかし、先だって、「日本野鳥の会」会長の柳生博さんが、「シマフクロウは、不器用でドジな鳥だから守ってやらないといけない」と発言されたように、実は、環境変化に対しては、とても弱い動物なのではないかと思わざるを得ません。

知床・羅臼の「鷲の宿」でシマフクロウを見る機会を得ましたが、目の前の小さな、浅い生簀に泳いでいる魚を捕る姿も、どちらかと言えば「どんくさい」という表現のほうが似合うぐらいで、柳生博さんの言葉そのもの。大丈夫なんだろうか、と心配になる一方です。

12/11(土)に、釧路全日空ホテルで、環境省主催の「シマフクロウ保護の取組み講演会」が開催されるので参加しようと思います。

101103_155042_2 「シマフクロウ・エイド」の会員になるともらえるステッカー。


シマフクロウ 鷲の宿 余話

2010年10月18日 | シマフクロウ

鷲の宿には、私以外に、横浜から来た年配の女性、関西から来た初老のご夫婦、そして、外国人が1名宿泊しました。客室は4室ですから、これで満室です。民宿ですから、宿や部屋はお世辞にも綺麗とは言えませんが、食事も海の幸を中心に十分な内容です。タラバガニも出ました。何より、おかみさんの人柄が素敵です。

外国人は、根室に13年住むロシア人で、宿の常連さんとのこと。撮影用のテントまで持ち込み本格的です。日本語が堪能で、餌やりなどを管理している「シマフクロウを守る会」の方とも、写真用語を駆使して会話していました。おかしかったのは、朝食で「卵かけご飯」を美味しそうに食べていたこと。生卵を食べる欧米人を見たのはこれが初めて。沢庵もばりばり食べていました。でも、胡坐はかけないようで、ちょっとお気の毒。

皆さん、ひたすらシマフクロウを見たり撮影するために宿泊しているという目的意識を共有しているせいか、ちょっぴり戦友めいた気分になったものです。翌日、天気が良かったので知床半島を観光しましたが、この同宿者の皆さんとはあちこちでお会いしました。

写真は、①秘湯ファン憧れの露天風呂「熊の湯」、②知床峠から見た「国後島」、③同「羅臼岳」、④知床五湖の四湖、⑤岩尾別温泉「ホテル地の涯」(「チノハテ」凄い名前です)の無料露天風呂です。

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シマフクロウ 鷲の宿

2010年10月17日 | シマフクロウ

シマフクロウは、日本では北海道にのみ生息する世界最大のフクロウです。日本には約130羽しかいないとされ、絶滅危惧種に指定されています。正直なところ、私は釧路に赴任する際に、妻に教えられて、シマフクロウの存在を知り、関心を持つようになりました。何か役に立てることはないかとあちこち調べて、保護活動を行っているNPO法人の会員にもなりました。

知床半島の羅臼町にある「鷲の宿」は、シマフクロウが毎晩やってくる宿として、プロの写真家や写真好きの人にはよく知られているそうです。念願かなって、ようやく、この週末に訪れることができました。

宿のおかみさんに聞くと、親鳥2羽+幼鳥2羽の合計4羽の家族が、この一帯をテリトリーとしており、宿の前の小川にある生簀に放されたヤマベなどの川魚を狙って来るとのこと。

今春からストロボ撮影が禁止されたため写真は撮りにくくなったものの、強力な照明を置いたのでビデオ撮りは容易になったそうです。私などは、もともとフルオートで撮影することしか出来ませんので上手く映ればラッキーとして、ビデオ中心でいくことにしました。車内に三脚を立ててビデオカメラを設置し、手にカメラ。

結局、親と子、親が単独で、あるいは夫婦だけでと、都合6回飛んできてくれました。写真も何とか撮れました。

おかみさんによれば、つがいはこの数年変わらないものの、これまでに十数羽巣立っていった子供は、親とは違うテリトリーで生きて行かねばならず、一羽たりと再度ここに来たケースはないそうです。無事育ってくれていれば良いのですが、餌や棲みかに相応しい木を探すのは容易ではないそうで、行く末が本当に心配です。

出来れば、私より先にシマフクロウに関心を持ち、教えてくれた妻に一度見せてあげたいなあ。

その時撮影した動画をYou Tubeにアップしました。このブログの記事へのリンクの仕方が分かりませんので、申し訳ありませんが、ご興味のある方は「シマフクロウのつがい」で検索してみてください。

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