昨日釧路市内で開催された「シマフクロウ保護の取組み講演会」(環境省主催)に参加しました。
内容は、環境省、山本純郎や齊藤慶輔さんなど保護活動に関わっている方、研究者などの講演や一般参加者も加わったディスカッションなど盛り沢山で、予定の5時間は長いかなと思っていましたが、終わってみれば、あっという間でした。
環境省は、危機的段階にある現時点では生息地情報の公開には消極的でしたが、より多くの人に関心を持ってもらうためには、もっと工夫も必要ではないかと思います。
羅臼・鷲の宿のやり方には、一部の人間が写真を撮る目的のために餌付けしていると、皆さん否定的でした。ビデオや写真を撮れたなどと有頂天になっていた私は、水をかけられたような気がしましたが、シマフクロウを広く知ってもらうという一点に限れば、鷲の宿も一定貢献しているのではないかとも思います。ディスカッションで、一般参加者の方が発言されていましたが、地域・時間を制限し、ルールを設けたうえで、シマフクロウを見てもらうといったような方法は考えられないものでしょうか。
偶然にも、昨晩、TBS系(道内ではHBC)のバラエティ番組が知床を特集し、その中でシマフクロウが取り上げられていました。芸人が(ガイドつきですが)、シマフクロウを探しに知床の山中を歩き回ったものの結局見ることはできず、鷲の宿で目の当たりにすることができた、というものでした。(鷲の宿は一切出ず、自然の中で、という演出)
これなども、民放らしい演出だな、と思いつつも、シマフクロウの存在や危機的状況を広く周知する、ということでは一定の効果があるのだろうな、功罪両面あるな、と感じたものです。
日本国内に130羽ほどしかいない危機的状況にもかかわらず、地元でもシマフクロウへの認知度や関心はあまり高くないと感じています。