goo blog サービス終了のお知らせ 

元単身親父の道東徒然草 余話

北海道を走り回った2年間とその後

NHK朝のニュースで「シマフクロウ」を取り上げるかも。

2012年12月08日 | シマフクロウ

会員になっている「NPO法人 シマフクロウ・エイド」の事務局・菅野さんから、シマフクロウ保護の活動について、NHKが朝のニュースで取り上げてくれるかもしれない、と連絡がありました。

先日取材を受け、先週の土曜日の朝に、道内向けローカルニュースで取り上げられたそうです。確定ではないものの、12月10日(月)の全国版「おはよう日本」(4:30~8:00)でVTRで放映されるかもしれないとのことでした。どうなるか分からないので、これは録画しなくては。

そう言えば、先日、新聞の片隅に、富士通が自社で開発した技術を応用して、日本野鳥の会のシマフクロウ保護活動を支援する、という記事が載っていました。

取り込んだ音声データの中から、シマフクロウの鳴き声だけを機械的に見分けるそうです。風などの雑音の中から、あの「ボーッ、ボーッ」という鳴き声をです。また、最新のネットワーク技術で広範囲のデータ収集を容易にすることも可能だそうです。

広いテリトリーで生息するシマフクロウを、人間が歩き回って探したり(シマフクロウは夜行性。冬の北海道の山中をヒトが歩き回るのは、それだけで冒険)、レコーダをあちこちに設置するのも限界があります。ですから、これは役に立つ技術でしょうね。

シマフクロウは生息域が広い、逆に言えば、生きていくには広いテリトリー・縄張りが必要です。他のフクロウと異なり、シマフクロウは、イワナやヤマベ、オショロコマといった川魚を主食としているので、テリトリーにはこうした魚がいることが前提になります。以前ある講演で聞いた時の話では、魚が生息する渓流に沿って幅1km、長さ10kmの面積が必要だそうです。

また、ねぐらとするのは大きな樹洞(樹木にある穴。うろ)ですが、シマフクロウが入れるだけの大きな樹洞があるよう「大樹」は、北海道といえども数が減っています。シマフクロウが、絶滅危惧種(国内では、道内に130羽ほど生息するのみ!)になってしまったのは、乱獲というような直接的な理由ではなく、生息環境が確保できなくなったからなのです。従って、これを増やすのは容易ではありません。北海道でも、これだけの自然を確保するのは困難ですからね。

「NPO法人シマフクロウ・エイド」は、そうしたシマフクロウの保護活動に取り組んでいます。今後も応援していきたいと考えています。

シマフクロウ・エイドのHPはこちらhttp://homepage3.nifty.com/fish-owlaid/

シマフクロウ(2010年10月、羅臼・鷲の宿で撮影。この宿については、賛否両論あるようですが、個体確保やシマフクロウの存在自体を広く知ってもらうということでは貢献していると思います。)

Img_1308


札幌雪まつりに「シマフクロウ」

2011年02月08日 | シマフクロウ

所用で札幌に出張した夜、ほんの短時間ですが、札幌雪まつりを見ました。学生時代以来、二十数年ぶりです。

ある広場では、巨大な「シマフクロウ」の雪像が。

シマフクロウ・フリークの私としては大変嬉しいのですが、何故か中国の紫禁城や万里の長城との組み合わせ。そこまで中国の観光客に阿らなくても良いのではないかと思ったのですが、どうでしょうね。「シマフクロウ」が絶滅危惧種であることや生物多様性の問題に絡めているわけでもなく、やや安易なテーマ設定ではないかなと。まあ、少しでも関心を持ってもらうと考えれば良いのでしょうかね。

それにしても、毎度のことですが、大雪像を作成する自衛隊の皆さんの技術力には感心します。多分、部隊オペレーションや訓練の一部なのでしょうが、雪であれだけ精緻な像を作るというのは、芸術的ですらありますね。

Img_6597_2 Img_6607_3


シマフクロウに必要な、、、

2011年01月17日 | シマフクロウ

いささか旧聞に属しますが、12月の「シマフクロウ保護の取組み講演会」で知った豆知識をひとつ。

シマフクロウが生きていくために必要な縄張り・テリトリーはどの程度の広さか、ご存じでしょうか。

答えは、「面積10平方KM」かつ「魚が生息する長さ10KMの渓流」がある森です。それだけの森がないと、餌とする魚を確保することが困難なのです。また、彼らは木に出来た大きな穴に巣を作りますので、そうした穴があるような大木も必要です。

これらをすべて満たすのは、北海道でも非常に困難になっており、その為、生息数が激減したと言われています。

「面積10平方KM」の森はともかく、「魚が生息する10KMの渓流」というのは、ダムなどが数多く作られたために少なくなり、穴があるような大木も、開拓のための伐採が進んだ現状では、非常に少なくなっているようです。

生息数の回復に成功しつつあるタンチョウなどと異なり、懸命な保護活動によってもシマフクロウがなかなか増えないのは、こうした厳しい条件が課せられるためであると、講師の方が仰っていました。

知りませんでした。

おそらく、こんなことも含めて、啓蒙活動が必要なのでしょうね。


シマフクロウ保護の取り組み その2

2010年12月28日 | シマフクロウ

Img_6444道東を走ると、時々道路の両端に、このようなノボリが立っています。その多くは、橋の上にかかっています。

最初は、何の目的か分かりませんでした。中には「みんなのみち」などと書かれたものもあり、「これも無駄な予算の使い方ではないのか」などと思ったこともあります。

先日のシマフクロウ保護の取り組み講演会で、このノボリは、シマフクロウなど野鳥を保護するためのものと知りました。

特に、川の近くでは、鳥が低空飛行をすることが多く、クルマと衝突するケースが多いため、鳥に注意を促す目的で立てているのだそうです。思いもしませんでした。


シマフクロウ保護の取り組み

2010年12月27日 | シマフクロウ

Img_2484 Img_2483_2 道東をクルマで回った時のこと、道端でこんなものを見ました。

最上部にあるのは、シマフクロウなど野鳥を感電死から防ぐ為のバー、止まり木です。鳥は、一番高いものに停まる習性があるらしく、感電死が絶えないそうです。その為、北電さんなどが、電柱などの上にこのような止まり木を設置しているとのことです。民間企業の方も、こんな形で貢献しているんですね。