2018ツアー・オブ・ジャパン
出場選手:入部正太朗・木村圭佑・湊諒・横山航太・黒枝咲哉・中田拓也
第5ステージ 【南信州】
5/24(木)9:15
飯田駅→下久堅周回コース→松尾総合運動場前
<パレード7.3㎞> + <12.2㎞ x 10周 + 1.6㎞ = 123.6㎞>
獲得標高 = 2,580m
観客:38,000人
「NTN presents 2018 Tour of Japan」、5月24日の第5ステージは長野県飯田市などが舞台の南信州ステージ。標高561m、勾配10%の山岳ポイントの上りをはじめ、つねにアップダウンを繰り返す厳しいコースで、総合争いの絞り込みもいよいよ本格化する。シマノレーシングは最後までメイン集団の中で戦い、複数の選手による総合上位進出を狙っていく。
前日の美濃の雨とは打って変わり、青空に覆われ、強い日差しとともに気温も27℃まで上昇。87人の選手たちは飯田駅前からパレードランをスタートし、周回コースに入るところでレースは本格的に始まった。
1周目はアタック合戦が繰り広げられるも、なかなか逃げが決まらず。2周目、ついに9人の選手が抜け出しに成功。メンバーは鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)に加え、海外の有力チームからもほぼひとりずつが入る格好になった。
山岳ポイント逆転を狙っていたシマノレーシングの木村圭佑キャプテンだったが、連日のアタックによる疲れからかこの逃げには乗れず。また、レース序盤は落車などのアクシデントも何度か発生。シマノレーシングからは新人の中田拓也が落車でケガを負うも、レースを続行。横山航太、黒枝咲哉もメカトラや他選手との接触に見舞われる。
▲遅れながらも追走をあきらめない木村圭佑&中田拓也 photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)
相次ぐ混乱により、集団は分裂。逃げの9人を追うメイン集団にシマノレーシングは入部正太朗、湊諒、横山のみが残り、木村、黒枝、中田はグルペットに入る。
先頭9人は2分半ほどタイム差を築くも、メイン集団はこれを捕まえるべくレース前半からペースアップ。先頭集団は人数を減らして逃げ続けるが、6周目にはすべて捕まえられた。
代わって、集団からはダミアン・モニエ(愛三工業レーシングチーム)が単独アタック。数周に渡ってひとりで逃げ続け、最大2分45秒と大きなリードを築く。しかし、9周目にトマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、ホルヘ・カスティブランコ(チーム・イルミネート)が集団から追走。最終10周目にモニエを抜いて、この2人が先頭に立つ。さらに集団からはディラン・サンダーランド(ベネロング・スイスウェルネス)が新たに追走を仕掛ける。
約30人のメイン集団は、先頭2人から2分後方となかなかペースが上がらない。この中には、シマノレーシングの入部、湊、横山も力を残した状態で残っている。入部は最終ラップに前の3人を追うべくアタックするが、成功しなかった。
▲逃げきりステージ優勝と総合リーダージャージに袖をとおしたトマ・ルバ選手(キナンサイクリングチーム) photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)
結局、先頭2人が逃げ切り、ルバがステージ優勝を獲得、さらに総合でも逆転してリーダージャージに袖を通した。
メイン集団は4位以下のスプリント争いとなり、地元・長野県出身の横山が集団の5番手、8位に食い込む。自身にとって5年目のツアー・オブ・ジャパンで、自己最高順位を獲得し、応援に来ていた家族や知人の期待に応えた。入部は11位、湊は26位と集団と同タイムでゴールしている。
▲4位争いの集団で横山航太、入部正太朗、湊諒がゴール。横山はステージ8位に食い込む photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)
総合では、入部が14位をキープ。横山は29位、湊は30位に浮上し、UCIポイント獲得圏内の総合25位以内にチャンスを残した。
明日25日は、静岡県小山町での富士山ステージ。今年から富士スピードウェイの外周路周回コースが追加され、激坂のふじあざみラインに入る前に約20㎞の平坦区間を走る。これによりレース展開も変わってくる可能性があるが、最後のヒルクライムが結果を大きく左右するのは変わらないだろう。タイム差が大きくつくステージだけに、総合争いにとって正念場。シマノレーシングの選手たちも全力で駆け上って、総合順位アップを狙う。
▲長野出身の横山は注目される中でのレースであった photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)
<コメント>
横山航太
「毎年ここのステージは苦しんでいたので、メイン集団でゴールできたのはよかった。UCIポイントが獲れる(総合)25位以内に可能性が残せたのはよかった。今年になってさらに力をつけられたのは実感していたので、それを地元の昔からお世話になった方々に見せられてよかった」
<リザルト>
2018ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ南信州
■ステージ順位
1 トマ・ルバ キナンサイクリングチーム 3:13'35"
2 ホルヘ・カスティブランコ チーム・イルミネート st
3 ディラン・サンダーランド ベネロング・スイスウェルネス +20"
4 グレガ・ボレ バーレーン・メリダ +1'19"
5 マルコ・カノラ NIPPO・ヴィーニファンティーニ +1'19"
6 窪木一茂 チームブリヂストンサイクリング +1'19"
7 サルバドール・グアルディオラ キナンサイクリングチーム +1'19"
8 横山航太 シマノレーシング +1'19"
9 キャメロン・パイパー チーム・イルミネート +1'19"
10 中根英登 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +1'19"
12 入部正太朗 シマノレーシング +1'19"
26 湊諒 シマノレーシング +1'19"
74 黒枝咲哉 シマノレーシング +22'51"
75 中田拓也 シマノレーシング +22'51"
78 木村圭佑 シマノレーシング +22'51"
■個人総合順位
1 トマ・ルバ キナンサイクリングチーム 12:42'16"
2 グレガ・ボレ バーレーン・メリダ +1'01"
3 マルコ・カノラ NIPPO・ヴィーニファンティーニ +1'04"
4 ホルヘ・カスティブランコ チーム・イルミネート +1'06"
5 イアン・ビビー JLTコンドール +1'09"
6 サム・クローム ベネロング・スイスウェルネス +1'18"
7 ロビー・ハッカー チーム右京 +1'21"
8 ディラン・サンダーランド ベネロング・スイスウェルネス +1'21"
9 ベンジャミ・プラデス チーム右京 +1'24"
10 中根英登 NIPPO・ヴィーニファンティーニ +1'27"
14 入部正太朗 シマノレーシング +1'31"
29 横山航太 シマノレーシング +3'15"
30 湊諒 シマノレーシング +3'16"
77 中田拓也 シマノレーシング +36'02"
80 木村圭佑 シマノレーシング +46'45"
81 黒枝咲哉 シマノレーシング +50'24"
■山岳賞総合
1 小石祐馬 チーム右京 16pt
2 草場啓吾 日本ナショナルチーム 15pt
3 鈴木譲 宇都宮ブリッツェン 14pt
4 木村圭佑 シマノレーシング 10pt
■2018ツアー・オブ・ジャパン 第5ステージ南信州 インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=s24goQ3C7As&feature=youtu.be
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All:Tatsuya Mitsuishi(OCN)