REPORT

SHIMANO Racingの活動をブログで紹介します。

[Report]ツール・ド・おきなわ2017 湊諒が12位

2017年11月13日 | レースリポート

第29回ツール・ド・おきなわ2017大会
男子チャンピオンレース210㎞
【開催地】沖縄県名護市(スタート&ゴール)
【日時】2017年11月12日(日)
  6:45 スタート 210㎞(名護21世紀の森体育館前)
  12:00- フィニッシュ予定(名護21世紀の森体育館前)
【表彰式】 15:00-17:00
【出場選手】入部正太朗・木村圭祐・湊諒・秋田拓磨・横山航太

シマノレーシングにとって今シーズン最終戦となるツール・ド・おきなわが、11月12日、沖縄本島北部を舞台に開催された。

ツール・ド・おきなわは、市民レースやサイクリングを含め、総勢4,800人以上が参加する一大サイクルイベント。その中でも最高峰となるUCI1.2カテゴリーの男子チャンピオンレース210㎞に、シマノレーシングは出走。海外招待チーム、国内チームを含む総勢80人の中で優勝を目指す。

全長210kmの長丁場のレースは、序盤こそ海沿いの平坦基調のコースだが、中盤以降は峠とアップダウンを繰り返し、選手、チームの総合力が試される。

シマノレーシングは、キャプテン入部正太朗が2014年3位、2015年2位、湊諒が2016年5位と、このレースとの相性がいい。この2人に加え、Jプロツアー後半戦で力強い走りを見せていた木村圭佑、秋田拓磨、横山航太らも好調をキープ。さらにシマノレーシングはチームカーも持ち込んで、水曜日から沖縄で練習を重ねており、全員がレース終盤の勝負どころに狙いを定めてレースに臨んだ。

午前6時45分とまだ薄暗い中、選手たちはスタート。序盤数kmでニコラス・マリーニ(NIPPOヴィーニファンティーニ)が単独アタックし、ここに追走の5人、クリストファー・シュバイツアー(チームサワーランド)、マウリスクリスチャン・ペトラス(ルーマニアナショナルチーム)、岸崇仁(那須ブラーゼン)、普久原奨(沖縄選抜)、重満丈(鹿屋体育大学)の5人が合流。

メイン集団はこの6人の逃げを容認し、大幅にペースダウン。雲が空を覆い、ここ数年のツール・ド・おきなわでは涼しいコンディションの中、レースはゆっくりと進んでいく。タイム差はどんどん広がり、約60㎞地点、一度目の山岳賞に入る手前では最大16分50秒まで開いた。

メイン集団もようやくタイム差を縮めるべく、主要チームから1人ずつ集団前方に送り込んで、協調して追走を開始する。シマノレーシングからも秋田がローテーションに加わった。

先頭集団は人数を減らしながらも逃げ続けたが、2度通過する山岳賞の上りでタイム差は大きく縮まり、下りきったところですべて吸収される。

集団がまとまるとアタック合戦が活発化し、シマノレーシングの入部、湊が含まれる9人がまずは抜け出す。昨年のおきなわ王者・増田成幸(宇都宮ブリッツェン)らも入った強力なメンバーだったが、しかし残り60㎞で集団に飲み込まれた。

今度は、残り40㎞でホセ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、初山翔(ブリヂストンアンカー)ら新たな有力メンバー10人が飛び出し、シマノレーシングからは前半から仕事をしていた秋田が入る。さらに後方から湊、木村を含む10数人が合流し、先頭は26人へと膨れ上がる。惜しくも、入部、横山はこの動きについていけず、集団から離れてしまった。

残り20㎞を過ぎ、最後の勝負どころとなる羽地ダムへの上り。しかし、ここで好調な走りを見せていた木村、秋田が脚に痙攣を起こし、無念の脱落。約20人の集団にシマノレーシングから残るのは湊だけとなったが、他チームのアタックにも危なげなく反応し、レース最終盤に向けて力あふれる走りをしていた。

例年であれば、最後は少人数での争いとなるおきなわだが、この日はこの約20人の集団のままスプリントになだれ込む。

国道58号でのスプリント勝負、元ロード全日本王者の佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が早めに仕掛け、湊もその直後の好位置につける。佐野が伸びを見せる中、湊はメカトラを起こしてしまい、無念の失速。

結局、佐野がそのまま先頭でゴールを駆け抜け、ツール・ド・おきなわ初優勝を獲得。2位にはコース・ヨルンカーズ(WTC de アムステル)、3位には現ロード全日本王者の畑中勇介(チーム右京)が続いた。湊は悔しい12位に終わった。

シーズン最終戦のツール・ド・おきなわこそ結果を残せなかったが、若きシマノレーシングは全日本選手権をはじめ各レースで成長を感じさせる走りを見せた。さらなる飛躍を誓い、2018年シーズンへと向かっていく。

■コメント
湊諒
「最後まで残れる自信はあったので、集団が分裂するタイミングがあったら集中してそこに乗った。最後は集団スプリントになったが、ひとつミスしてしまった。いいかたちで締めくくれなかったのは心残りです」

■リザルト
ツール・ド・おきなわ2017
<チャンピオンロードレース210km>
1位 佐野 淳哉(マトリックスパワータグ)5:28:48
2位 コース・ヨルンカーズ(WTC de アムステル)+0”
3位 畑中 勇介(チーム右京)+0”
4位 ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)+0”
5位 吉岡 直哉(那須ブラーゼン)+0”
6位 シァウドムシン プーチョン(タイナショナルチーム)+0”
7位 中島 康晴(キナンサイクリングチーム)+0”
8位 小森 亮平(愛三工業レーシングチーム)+0”
9位 平塚 吉光(チーム右京)+0”
10位 ホセ ヴィセンテ・トリビオ エルコレア(マトリックスパワータグ)+0”

12位 湊 諒(シマノレーシング)+0”
23位 秋田 拓磨(シマノレーシング)+2’29”
25位 木村 圭佑(シマノレーシング+3’50”
34位 横山 航太(シマノレーシング)+4’11”
36位 入部 正太朗(シマノレーシング)+4’11”

 

Photo,Text,Movie: Tatsuya Mitsuishi


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[Next Race]ツール・ド・おきなわ2017

2017年11月11日 | レース・イベント情報


『ツール・ド・沖縄2017 UCI1.2』

【開催地】沖縄県名護市(スタート&ゴール)
【日時】2017年11月12日(日)
  6:45 スタート 210㎞(名護21世紀の森体育館前)
  12:00- フィニッシュ予定(名護21世紀の森体育館前)
【表彰式】 15:00-17:00
【出場予定選手】入部正太朗・木村圭祐・湊諒・秋田拓磨・横山航太


国内ロードレースシーンを締めくくる大会、『ツール・ド・おきなわ』が、今年も名護市をスタートゴールとした沖縄北部で開催されます。
UCIカテゴリー1.2に指定されたこのレースは全長210kmの長丁場。
レース序盤は美しい海に沿って走る平坦貴重なコース設定ですが、中盤以降は峠とアップダウンを繰り返し、選手の体力を削る厳しいコースが続きます。この長丁場には、ロードレースに必要な要素が凝縮されておりごまかしは効きません。体力、技術、判断力そして生命力、すべての要素を満たした者だけが勝利する事ができるレースとなるでしょう。また、レースをコントロールするチーム力も勝敗を大きく分けるポイントとなります。
シーズン最後のレースながら、1年間作り上げたチームワークを試されるレースとなります。


シーズン最後のレース、全力を尽くし戦います。


大会公式ホームページ↓
http://www.tour-de-okinawa.jp/


シマノレーシング ライブブログ↓
http://blog.goo.ne.jp/liveshimano


 



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[Report]ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 秋丸湧哉が引退レースで力走!

2017年11月04日 | レースリポート・動画

2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
会場:さいたま新都心
出場選手: 秋丸湧哉、木村圭佑、小山貴大、水谷翔

・スプリントレース 1周(約3.0㎞)
・チームタイムトライアル 1周(約2.5㎞)
・クリテリウムメインレース 19周(約57.0㎞)

2017年ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが、11月4日、さいたま新都心で開催された。この日、引退を表明したシマノレーシングの秋丸湧哉選手にとっては、現役最後のレースとなった。

シマノレーシングからは他に木村圭佑、小谷貴大、水谷翔が出場した。

このレースは、ツール・ド・フランス総合優勝4回を誇るクリス・フルーム(チームスカイ)をはじめ、世界で活躍するトップ選手が数多く来日。天気にも恵まれ、沿道には何重にも観客が詰めかける盛り上がりを見せた。

5年目を迎える今年はコースレイアウトも一新され、スプリントレース、チームタイムトライアルなど新たなレースも追加された。

最初に行われたスプリントレースには、シマノレーシングの若きスプリンター水谷が出場。4人中1人が勝ち上がる予選グループAで、世界屈指のスプリンターのマルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ)や日本が誇るプロ選手の別府史之(トレック・セガフレード)、全日本MTB・XCO王者の山本幸平らトップ選手と対決。水谷は序盤で先頭に立たせられる苦しい展開となり、4位で予選不通過。しかし、若い水谷にとっては世界トップ選手と肩を並べて走るまたとない経験となった。


▲スプリントレースに水谷が出走。世界最速と言われるマルセル・キッテルに挑んだ

続くチームタイムトライアルには秋丸、木村、小山の3人が出場。終盤まで3人の隊列を崩さす、秋丸が先頭でゴール。タイムは3分27秒80で10位。優勝は3分11秒96のタイムを叩き出した宇都宮ブリッツェンで、国内チームの意地を見せた。


▲チームTTを走る秋丸・木村・小山

午後3時から、いよいよメインレースが開幕。秋丸にとっては、U23時代に埼玉を拠点に戦っていただけに、思い出の地での最後のレースとなった。

大勢の観客が見守る中、レースはトップ選手が次々とアタックを仕掛ける見どころある展開に。秋丸らシマノレーシングの選手たちは、世界のトップ選手たちに食らいつきながら、集団内で力走を続ける。

終盤には、ツール覇者のクリス・フルーム、ツール山岳賞のワレン・バルギル(チームサンウェブ)らがアタック。しかし、最終ラップで吸収され、集団はひとかたまりに。ゴールスプリントは、ツール・ステージ30勝の実績を誇るマーク・カヴェンディッシュ(チームディメンションデータ)が別府史之との競り合いを制して優勝。3位には全日本ロード王者の畑中勇介(チーム右京)が続いた。


▲さいたま新都心に終結した世界のトップレーサー

シマノレーシングは木村圭佑の42位が最高位だった。

引退レースを走り終えた秋丸には、シマノレーシングでの3年間ともに戦ったチームメイト、野寺秀徳監督から花束が渡された。


▲秋丸湧哉はこの日がジャージを纏い走るラストレースに。チームから花束が贈られた。

■コメント 
秋丸湧哉
「今日のレースをもちましてシマノレーシングを退団して、自転車レースの一線からは退くかたちになります。長い間多くの方に支えいただき素晴らしい自転車競技生活でした。自分自身で一区切りし、悔いなく終わることができました。憧れのシマノレーシングで3年間走らせていただき、チームメイトの好成績を間近で見ることができました。世界のトップレーサーと走ることができて(今大会は)最後のレースとしては十二分な華舞台だったと思います」
http://blog.goo.ne.jp/yuya-akimaru/e/bfa886a742534d71a07093f0e4b5d4d2?fm=rss

■リザルト
2017ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
<スプリントレース・グループA>
1 マルセル・キッテル(クイックステップフロアーズ)
2 別府史之(ツール・ド・フランス ジャパンチーム)
3 山本幸平(スペシャルチームジャパン)
4 水谷翔(シマノレーシング)

<チームタイムトライアル>
1 宇都宮ブリッツェン 3分09秒39
2 BMCレーシングチーム +02秒
3 チームディメンションデータ +05秒

10 シマノレーシング +18秒

<メインレース>
1 マーク・カヴェンディッシュ(チームディメンションデータ)1時間25分07秒
2 別府史之(ツール・ド・フランス ジャパンチーム)st
3 畑中勇介(チーム右京)st

42 木村圭佑(シマノレーシング)+09秒
43 小山貴大(シマノレーシング)+09秒
47 秋丸湧哉(シマノレーシング)+34秒
50 水谷翔(シマノレーシング)+2分40秒

 

Photo & Movie:Tatsuya Mitsuishi


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