将来の職業を思い浮かべる時、機械が人の働き口を奪うのは、現在もコンピューターの普及によって行われてきましたが、いま注目を浴びているのは、膨大なデータ分析をもとに、人工知能を使って機械が自動的に仕事をするようになれば、その領域がどんどん広がっていくこととなりそうです。人間もうかうかしてはいられません。
自動車工場の溶接ロボットなど、人の腕の様に動き回り、正確で早く、昼食の休憩や給料を払う必要がないのです。銀行で現金の出し入れなどにATMが導入され合理化が進みました。
毎日報道されるNHKテレビのニュースも、AIによる自動音声で伝わっていますが、やがて記事を書くことやニュース解説も人工知能に置き換わり、アバターによるアナウンサーが現われるのではないかと思います。そしてこれから数十年の間に、多くの職業がAIに置き換わるとも言われています。
役所の住民サービスにとっても、いっきに進めば雇用問題に発展し、失業者があふれることになるかもしれません。自動車、電車、飛行機の自動運転やディ-クフェイクによる実態映像など、人の命に関わることについて、人工知能と社会はどう折り合いをつけるか、近い将来どこまで応用を許せるのか、議論が待たれるところです。
そして、これら人工知能は、働く者にとって強烈なライバルになることはいうまでありません。すでに来年春に卒業する学生たちの就活が始まったようですが、将来の自分の姿を思い受かべながら、職業の選択をする必要があるようです。
写真:ビルの谷間にある千代田区・神田の「出世不動尊」