日本で『合法カジノ』
開業までに、相当のお金が動くんでしょうね。
すでに動いているかも?
色々、利権が絡みそうで・・・。
フジサンケイ・ビジネスアイより転載
法案提出が検討されているカジノを中核としたリゾートエリアの整備に、民間企業が熱視線を送っている。
商機を探ろうとゼネコンやデベロッパー、遊技メーカーなどが情報収集に着手したほか、本場・米国のカジノ運営会社も対日進出に向けて早くも動き始めた。
専門家によると、カジノの直接投資効果は「2005年の愛知万博を上回る1兆~1兆5000億円規模」。
景気刺激策として期待されており、各社とも早ければ2015年にも想定される「カジノ合法化」を見据え、動きを早めそうだ。
◆景気・観光拡大を期待
11月8日、都内のホテルで開かれた「ギャンブリング*ゲーミング学会」の第9回総会。
与野党議員も多数出席したこの総会で、最近の近況を報告したシンガポールのカジノ運営会社の幹部が“名刺交換攻め”に遭った。
競うように名刺を差し出したのは、ゼネコンやデベロッパー、遊技メーカー、電機メーカーなど日本企業の役員ら。
少しでもカジノの最新情報を得るためだ。
学会の会長を務める谷岡一郎大阪商業大学長は「例年になく企業役員が多く出席し、カジノへの関心の高さがうかがえた」と満足そう。
運営会社幹部は「日本に進出するならば、もちろん日本企業とパートナーを組む」と話す。
カジノ整備構想がここにきて現実味を帯びているのは「カジノ区域整備推進法案」がきっかけだ。
民主、公明、自民などの超党派議連が国会に提出する方向で調整しており、この8月に法案を正式決定。
景気刺激や観光ビジネスの拡大とともに、収益を復興財源に充てることができることを明記し、内外の関心を集めた。
◆アジア富裕層も照準
すでにカジノ建設に動き出した企業もある。
パチスロ・パチンコなどを展開する「ユニバーサルエンターテインメント」は、カジノやショッピングモールなどを併設する「マニラベイリゾーツ」の建設にフィリピンで乗り出す。
13年12月の竣工を目指しており、日本人観光客だけでなくアジアの富裕層が狙いだ。
同社広報・IR室は「(日本で)カジノが定着するかどうか調査中。
展開するかは分からない」とするが、業界関係者は「日本でのカジノ運営を見据えた進出だ」と指摘する。
長崎県のリゾート施設、ハウステンボスは来年1月下旬、長崎-中国・上海でクルーズ船運航を始めるが、その船内でカジノを運営することを検討している。
パナマ船籍で、「公海の航行中営業」として日本、中国の法律が適用されず、法的に問題はないという。
東京ドームも新中期経営計画で、「新たな成長戦略の研究開発」としてカジノ事業を初めて掲げた。
北米カジノ市場で約7割のシェアを占める紙幣識別機を手がける日本金銭機械も、日本でのカジノ整備に期待をかける。
「(カジノ整備は)最短で15年」とみて、社内にプロジェクトチームを立ち上げた。
■治安・「闇社会」…根強い抵抗感
一方、カジノの本場、米国企業も日本に照準を合わせ始めた。
ラスベガス・サンズ、MGMリゾーツ、シーザース、ウィン・リゾーツの米4大カジノ運営会社は、法案提出の動きが表面化した今夏以降、国内の大手デベロッパーやアミューズメント会社などを個別訪問している。
カジノを含めたホテル、ショッピングの複合施設の運営パートナーを探すためだ。
大手ゼネコンや電機メーカーなど具体名が挙がっており、「関東、関西でそれぞれ米国のカジノ運営会社を中心にグループが形成されつつある」(業界関係者)との指摘もある。
国際カジノ研究所の木曽崇所長は、カジノ施設建設のための直接投資は1兆~1兆5000億円、施設営業後の観光消費誘発効果などが年間5000億~8000億円と試算する。
アジアでは韓国、マカオ、シンガポールなどに政府公認のカジノがある。
フィリピンも08年、4社にカジノライセンスを付与し、国家プロジェクトとして観光立国を目指している。
国内では治安悪化や闇社会とのつながりなどを理由に、カジノ合法化への抵抗感も根強い。
「国民への地道な啓蒙活動」(大手遊技メーカー)も必要になる。
カジノを成長の糧と考える業界にとっては、合法化に向けた環境整備も課題となりそうだ。