大阪政治決戦 知事選ルポ 倉田氏、知名度アップへ「連携」 (産経新聞より転載)
巧みな話術聴衆つかむ
「大阪都になると、何が変わるのか。府(歩)が都(と)になるだけ。将棋では成金ですが、大阪府が都になっても、金は生み出されません」
大阪府枚方市内で開かれた前池田市長、倉田薫氏(63)=民主、自民府連支持・支援=の個人演説会。大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」を将棋に例えて批判すると、会場に笑いが広がった。
親交のある落語家から「『面白い』とお墨付きをもらった」と自信を持つ話術。落ち着きのある演説にユーモアを織り交ぜ、聴衆の笑いを誘う。「絶叫型の演説は苦手でしてね」
陣営が神経をとがらせるのが、ライバルの維新幹事長、松井一郎氏(47)とタッグを組む大阪市長選候補の前知事、橋下徹氏(42)の高い知名度だ。
「よく『橋下さんに負けるな』と声をかけられますが、私の相手は誰でしたかね」。街頭演説でそう繰り返す。対立陣営について語るときも、ユーモアを交えることを忘れない。
倉田氏の選挙戦を支えるのが、支持を表明した府内43市町村の約半数にあたる21人の市町村長たちだ。
「地元でおなじみ、岡本市長からも推薦をいただいております」。大東市内では、岡本日出士(ひでし)市長が街頭宣伝に張り付いた。住民にとってなじみの深い首長の名前を前面に押し出すことで知名度アップを図る作戦だ。
大規模な街頭演説などでは「市町村長」と書かれたたすきを掛けた首長たちが、倉田氏を取り囲むようにして応援し、倉田陣営が選挙戦のテーマに掲げている「連携」をアピールする。
選挙期間中、昼食はもっぱら弁当。「店に入って注文しても、何分後に(料理が)出てくるか分からないから」。わずかな時間を惜しみ、たすきをかけたまま箸を口に運ぶ。
「選挙は足腰が大事。マラソンでいえば、先行する相手(松井氏)に手が届くところまで来ている。マラソンでは手を使って追い抜いたらあかんけど、選挙とはそういうものです」
池田市議時代を含めると11回目の選挙。選挙戦17日間の長丁場は初めてだが、「だいぶ元気になってきたでしょ」と、ますます闘志を燃やしている。
巧みな話術聴衆つかむ
「大阪都になると、何が変わるのか。府(歩)が都(と)になるだけ。将棋では成金ですが、大阪府が都になっても、金は生み出されません」
大阪府枚方市内で開かれた前池田市長、倉田薫氏(63)=民主、自民府連支持・支援=の個人演説会。大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」を将棋に例えて批判すると、会場に笑いが広がった。
親交のある落語家から「『面白い』とお墨付きをもらった」と自信を持つ話術。落ち着きのある演説にユーモアを織り交ぜ、聴衆の笑いを誘う。「絶叫型の演説は苦手でしてね」
陣営が神経をとがらせるのが、ライバルの維新幹事長、松井一郎氏(47)とタッグを組む大阪市長選候補の前知事、橋下徹氏(42)の高い知名度だ。
「よく『橋下さんに負けるな』と声をかけられますが、私の相手は誰でしたかね」。街頭演説でそう繰り返す。対立陣営について語るときも、ユーモアを交えることを忘れない。
倉田氏の選挙戦を支えるのが、支持を表明した府内43市町村の約半数にあたる21人の市町村長たちだ。
「地元でおなじみ、岡本市長からも推薦をいただいております」。大東市内では、岡本日出士(ひでし)市長が街頭宣伝に張り付いた。住民にとってなじみの深い首長の名前を前面に押し出すことで知名度アップを図る作戦だ。
大規模な街頭演説などでは「市町村長」と書かれたたすきを掛けた首長たちが、倉田氏を取り囲むようにして応援し、倉田陣営が選挙戦のテーマに掲げている「連携」をアピールする。
選挙期間中、昼食はもっぱら弁当。「店に入って注文しても、何分後に(料理が)出てくるか分からないから」。わずかな時間を惜しみ、たすきをかけたまま箸を口に運ぶ。
「選挙は足腰が大事。マラソンでいえば、先行する相手(松井氏)に手が届くところまで来ている。マラソンでは手を使って追い抜いたらあかんけど、選挙とはそういうものです」
池田市議時代を含めると11回目の選挙。選挙戦17日間の長丁場は初めてだが、「だいぶ元気になってきたでしょ」と、ますます闘志を燃やしている。