25期石神井バスケの広場

都立石神井高校バスケットボール部25期OBが開設したブログです。近況、思い出などを、お気軽にご投稿ください。

SLAMDUNK(スラムダンク) 2023年度(令和5年度) 東京都高校男子インターハイ予選 順位決定戦最終日  観戦記    25期  細田 浩

2023-06-27 14:28:05 | 日記

それは美しいスラムダンクだった。


10頭身の痩身、漆黒の肌に純白のユニホームを纏った2メートル超の体躯が両手で持つボールを高く掲げ空中に舞い上る、両腕はそのしなやかな肢体と一体となりまさに一本の弓のように軽く反り、ゆっくりゴールへ向かって行く・・リングの遥か上に達した刹那、両手で掴むボールを左手に持ち替え直下のリムに叩き込んだ。
誰もがボスハンドダンクと抱いた予想を裏切るクラッチからの左ワンハンドダンク。魅せるダンク。

会場は一瞬静寂に包まれ、その後のどよめき。

インターハイ東京都予選順位決定戦どちらも勝てば東京都1位となる八王子学園と実践高校との一戦で放たれた八王子学園留学生のショットである。

こぼれたボールを自陣で拾いひとりドリブルで持ち込んだ状況で生まれた。

時折見せる異次元の高さのシュートブロック、リバウンドは「その高身長だったらあるよね」という圧倒的な高さにちょっと意地悪な見方が会場に漂っていた。
これまで長い手足を窮屈そうに動かし、マークマンのファウル覚悟の圧力に腰を屈め必死にペイントエリア内のポジション取りをする姿。かなりのストレスを感じていたはずだ。

そしてスラムダンク。気持ちを解き放つような渾身のダンク。長い手足はこのシュートの為の存在だと言われても、納得させられる。そして利き手ではないクラッチワンハンドダンク。インテリジェンスを感じる。
彼は派手なアクションをする事もなくチームメイトのリアクションに淡々と応えるだけであった。


石神井のチームが4回戦で負けた対戦相手の東大和南チームがその後快進撃を続けベスト8に入り、ベスト4は逃すも順位決定戦の1回戦に勝利し5~6位決定戦に回った。
東大和南チームが短期間で変貌したのか。疑問と興味、そして今年度東京都高校バスケの上位八チームの公式試合がコートサイドで観戦できる事もあり順位決定戦最終日に会場校である巣鴨高校へ向かった。

会場は意外と空いていた。前日迄の試合で八王子学園と実践高校、両校がインターハイ出場を既に決めていたからか。

7位8位戦は東海大菅生対保善高校。

東海大菅生高校勝利、7位。
関東大会6位

保善高校8位。
新人戦7位、関東大会8位、3大会Best8達成

2023年度(令和5年度) 東京都高校男子インターハイ予選 順位決定戦
第5位決定戦
東大和南:早稲田実業
1P 17:14
2P 39:29 (22:15)
3P 58:48 (19:19)
4P 74:70 (16:22)

東大和南チームは石神井戦と変わっていなかった。接戦になるも決して逆転は許さず、終盤の苦しい時間帯もエースやポイントゲッターが確実にスコアーする。
第4ピリョウド、早実のゾーンディフェンスに手を焼き劣勢になるも外せば絶対的に不利になるシュートをNo.7のスリーやNo.12のインサイドカットインシュートで凌ぎ、一度もリードを許す状況には持ち込ませない粘り強い戦いは石神井戦そのままであった。常に力を出しきれる事が実力チームの所以か。
エイト決めの日大三高戦2点差、5位決定戦対早稲田実業戦4点差。
見事なゲームマネイジメント。結果が実力を物語っている。
東大和南高校、東京都インターハイ予選第5位。


皁実も総合力で戦う東大和南に似たチーム。強力なセンターもシューターもいない。ディフェンス力で接戦に持ち込むも攻めきれず敗退。
早稲田実業高校第6位。

ベスト4の各試合はスピード、ディフェンスの強度、シュート力、プレーの判断の速さに優れ、ケアレスミスの少ないテンポある小気味いい試合が続いた。スーパーなプレイヤーはいない。
差はリバウンド力か。

1位:八王子学園、2位:実践学園、3位:國學院久我山、4位:成立学園。
成立学園はテンポあるスピード豊かな好チームであったが、前日迄に優勝、準優勝両チームとの対戦で両ゲーム共、延長戦(オーバータイム)まで持ち込むも敗れていた。今日は難しいゲームになった。
八王子学園は4校の中で唯一留学生を擁する。高さでは全国レベル。

インターハイ予選上位8チームは年末のwintercupの予選参加権が与えられた。

全くの私見だが、東京都の男子バスケ事情は公式戦対戦結果やスコアーから推測すると上位4校は頭1つ抜きでている感がある。
それ以外の30余チームには絶対的差がないように思える。ベスト8も2回戦敗退もあり得る。

都立の強豪、城東高校も、関東大会3回戦で石神井に敗退。しかし、インターハイでは32決めで私立の雄足立学園に1点差、16決めでは実力校共栄学園に3点差の接戦を制しBest16。

早稲田実業も関東大会ではBest64。
インターハイでは東京都6位。 ジャンプアップ。

東大和南も関東大会東京都第4位の日大三高に8決めで3点差で勝利。
新人戦で14点差で敗れた(8決め)相手にリベンジを果たした。
その後、順位決定戦で関東、インターハイ連続Best8の保善高校にも勝利し、
結果は東京都5位。

敗戦の悔しさをバネにリベンジ劇を成し遂げたチーム、気概が届かなかったチーム。各チームドラマがある。
組合せ、チームのコンディション、プレイヤー意識、等 僅かな要因によって成績が大きく変動する。

コロナ禍はどの高校も練習時間やチームメンバー構成に大きく影響を与えたのだろう。それが現在の群雄割拠の様相を生み出している一因かもしれない。

だからこそチャンスなのだと思う。強豪、伝統校、実力校、といわれてきたチームもウカウカしていられない。

新チームの活動が始まる。努力と工夫によってはこの混沌とした状況からあの美しいスラムダンクのように、高く舞い上がり飛翔するチームが出現するかもしれない。


紫陽花(アジサイ)の花  2023年度(令和5年度)東京都男子バスケトボールインターハイ予選 4回戦 観戦記 25期 細田 浩

2023-06-13 16:42:40 | 日記
梅雨入りが宣言されて最初の日曜日、朝から雨が降り続いている。駅までの道中、紫陽花の花が様々な個性的な色を競いあうように咲き誇っていた。
育つ土壌の性質で咲く花の色が変わるとい言われている。

初めて訪れる会場校は駒込駅近くの聖学院高校。朝早い駅前は静まりかえっていた。

前試合を100点ゲームで勝ち上がった石神井チームが勢いを失っていないか。
東大和南チームの戦力は6月4日の試合を観戦し確認した。かなり手強いが、勝機はあるという感触を得た。僭越ながら私見を倉口先生に伝えた。全員が全力を出しきって勝ちきる試合になればと期待しながら会場へ向かった。

インターハイ東京都予選4回戦 
 
2023(平成5)年6月11日(日)  会場 聖学院高校

都石神井高校vs都東大和南高校

観戦者 
34期 山本OB会会長
25期 安本、細田
他OB
その他保護者、関係者多数。

両チーム共応援席は、保護者、父母、OB等で満席、後方には多数の新入部員。
全部員で円陣、気合の声だし。超満員の会場全体が更に熱気を帯びる。
都立最強東大和南高校との対戦が始まる。

1P 
石神井19:19東大和南
(19:19)

お互いノーマルなマンツーマンディフェス。
石神井、No.4ペネトレイト、ゴール下No.10とのパス交換、No.10のポストプレーでスコアーを重ね、スタートは順調。
東大和南、エースNo.7の外郭からのシュート、ファーストブレイクで対抗。
石神井No.10、東大和南得意のドリブルインを素早いステップで止める。ペイントエリア、ゴール下のシュートも2年生PFNo.19とダブルチーム気味のカバーディフェンスで自由にさせない。これまでに見られなかったファーストピリョウドからのディフェンスの強度、連携。双方互角の戦い。
石神井スターターPGNo.6、3回目のファウル。
ファウルがチームのリズムを崩す。危惧していたことが起こり、ちょっと嫌な予感。
No.6ベンチに下がり、3年生ガードNo.5投入

2P
石神井27:46東大和南              
(8:27)

PGNo.6ベンチスタート。2年生ガードNo.20途中からコートへ。
大和南ディフェンス、オフェンス共強度をあげる。リバウンドから、速いトランジッションNo.7の強気のペネトレートに石神井ファウルを繰り返す。フリースロー、アンドワン、スリーポイントシュートで連続して得点される。東大和南ベンチ、応援席大声援。たたみかける。次第に石神井オフェンスが消極的になり外郭からの短調なシュート、ショットクロックバイオレーション間際のタフショットを繰り返す。
残り2分、スタートセンターNo.10負傷一時ベンチへ。
形勢変わらず点差が拡がる。

3P
石神井45:58東大和南 
(18:14)

石神井ツーワンツーのゾーンディフェンス。
この変更が効を奏す。 石神井の強度の上がったディフェンスに東大和南攻めあぐねシュートエラー、ターンオバー増える。             
1年生センター投入。リバウンドからフォローアップシュート2本決める。前試合から長足の進歩。
No.10復帰。

2年生PGNo.20ファストブレイク走るも強引なレイアップシュート決められず。ドライブからディフェンダーをかわすターンジャンプシュートもブロックされる。東大和南のミスから石神井オフェンス回数増えるも得点が伸びない。点差が縮まらない。15、16点差の攻防。ピリョウド終了間際、センターNo.10ポストプレー決まる。14点差。
応援席「イケルぞー」の声。

4P
石神井64:74東大和南             
(19:15)

石神井更にディフェンスの強度を上げる。
高い位置からプレス気味ゾーンディフェンス。東大和南珍しく慌てたプレーでターンオーバー繰り返す。石神井ターンオーバーからの速いトランジッション、No.20トランジッションからストップジャンプシュートをたて続けに成功させる。小さくガッツポーズ。突っ込み過ぎず、ディフェンンダーとの距離を保ちストップセットジャンプシュート。前ピリョウドの失敗は繰り返さない。石神井No.7スリー、ミドルシュート決める。東大和南エースNo.7がミドル、スリーポイントシュート等で対抗。東大和南No.7に対し「上手いな・・」の声、石神井応援席からあがる。
石神井優勢ながら12、13点差の攻防

試合開始からベンチに下がること無くチームを牽引してプレーを続けてきたキャプテン、エースNo.4、体力的にかなりきつい状況と思われるが充実し、集中した表情。
石神井好機はあるも一桁台の点差に持ち込めない。

残り2分を切り石神井スリーポイントシュート連投。
石神井ファストブレイクから敢えてキックアウトパス、2年No.19コーナースリー、続けてNo.10ゴール正面からのスリーを決める。東大和南スリーのリバウンドからファストブレイク、石神井ファウルで止めるも、東大和南弱点だったフリースローを確実に決める。10点差。
試合終了ブザー。

この試合で3年生の活動は終了。

最後の試合となってしまったが、ピリョウド毎のスコアーを見ると  
1P石神井19:19東大和南
3P石神井18:14東大和南
4P石神井19:14東大和南

計 石神井56:49東大和南

2Pのみ石神井8:25東大和南
2Pファウルでリズムを壊し相手に余裕のプレー、点差を与えてしまった。
2Pで連続得点され攻撃が単調になった時、応援席もこのままズルズル離されてしまう・・という雰囲気になりかけた。しかしベンチ、メンバー全員の力で盛り返した。

このチームの強みを最大限出し切り、脆さも顔を出した「らしい」試合だった。感慨深い。

チームの成績は新人戦のベスト32が最高であった。目標のBest8にチャレンジするまで勝ち上がることは叶わなかった。
勝負にタラレバは無く、語れば唇寒しだが・・。
石神井チームの悔しい試合2つ。
 ●関東大会東京成徳戦、
 ●インターハイ東大和南戦
どちらのチームも次戦余裕の大差でベスト16に勝ち上がっている。
どちらの試合も奇しくも10点差。しかし、両試合には明らかに違いがあった。短い期間ながら敗因を是正し、チーム力を一歩向上させた試合だった。


因みに東大和南は当日行われた5回戦、拓殖大第一高に24点(108:82)差での勝利。公式戦三大会全てベスト16以上を決めている。
また、別ブロックでは石神井が関東大会予選3回戦で勝利した城東高校がベスト16に勝ち上がっている。

このチームで強く記憶に残る幾つかの大接戦をものにした試合。
 ● 新人戦本大会1回戦小平南戦。4Pでの逆転勝利。
 ● 関東大会の3回戦都立城東高校戦。歴代の石神井チームに立ちはだかっ
  てきた都立の雄相手に勝切った戦い。 
 ● インターハイの小岩戦。苦闘の末の延長戦勝利

スーパーハンドラーNo.4を擁していたが、決して恵まれた体力やサイズを持ったチームではない。不遜、傲慢さはなく、ひたむきに愚直に戦いに向かう、強さと脆さを内包した少しナイーブなチーム。
コロナ禍という大逆風のなか、16名もの3年生部員が最後までよくバスケ部を引っ張り抜いた。

少し休んで次の大きなステップの成功を祈りたい。
3年生は引退。

バスケット部も次のステップへ進む。

紫陽花のように、新チームが石神井高校という環境で根を張り、成長し個性的な色の花を咲かるのは4ヶ月後の新人戦。
さて、どんな色になるか。


体育祭前日の石神井高校にて  2023年度(令和5年度) 東京都男子バスケトボールインターハイ予選3回戦 観戦記 25期 細田 浩

2023-06-08 00:58:59 | 日記
石神井高校の4回戦の対戦相手になる事が予想される都立東大和南の試合を石神井高校会場(第2試合)で観戦した。

石神井高校校門には体育祭のゲートが台風一過の青空をバックに輝きを放ち構えていた。
頭上にスポーツフェスの横文字。両サイドには豪快な波が弾ける荒海。左方には荒波に船出する帆船に「燦爛」の文字、右方には魚を口にした黄金色に輝く飛翔する美しい鳥が迫力あるタッチで描かれていた。

さて「燦爛」の読みは?さん・・らん・・?
意味は?と頭を捻りながらゲートをくぐった。

土曜日開催予定だった体育祭が悪天候の影響で月曜日に延期されガランとした校内。赤団のマスコットチームが体育館横で前日の強風にどこか修理を余儀なくされたのか黙々と作業を続けていた。
目標を成し遂げるための休日作業。

体育祭という伝統の大イベントに向かう
石神井高生スピリットの継承の一端を垣間見たような気がした。

東京都男子バスケトボールインターハイ予選3回戦 試合結果

東大和南84:51開成

ディフェンスと個々のスキルに優れる東大和南がターンオーバーから速いトランジッションで得点を重ねる。開成エースNo.9小柄ながら巧みなハンドリング、ペネトレート、トリッキーなシュート、スリーポイントシュートで撹乱、奮戦するも次第にスコアーが離れる。
大和南、各ピリョウ1ド少しずつメンバーチェンジ。ベンチメンバー全員出場か。得点が思う程伸びず100点ゲームにはならず。

東大和南はここ10年の間に力を着実につけてきた実力校である。
特にここ5~6年の躍進は素晴らしく、都立校では古豪の駒場、城東をも凌ぐ成績を残している。平成17年から23年の間の公式戦16大会の成績。
ベスト16以上は14大会。うちベストエイト3回、7位1回(関東大会出場)。強豪と言える。
前大会関東予選はベスト16。
因みに石神井はベスト16以上は5大会。うちベストエイト1回(関東大会出場)。
個々が優れたディフェンダー、オールコートゾーンプレスの仕掛け。
スタート、ベンチ共に均整の取れた能力あるメンバーが揃う。安定感を感じさせるチーム。
かなり手強い厳しい相手。
石神井は東大和南とは昨年末練習試合を行っており感触は残っているはず。この試合も石神井会場の為、直前のスカウティングは出来た。勝ち上がったら強度の強いディフェンスを平常心でかわし積極的プレーを心掛けたい。

2023年度(令和5年度)東京都男子バスケトボールインターハイ予選3回戦 試合結果

日時 2023年6月4日
会場 石神井高校
   (第4試合)
対  自由学園高校

石神井101:64自由学園

石神井が3回戦勝ち上がり。ベスト64
残念ながら観戦は出来なかったが、点差からみてリラックスしてベンチ全員出場で戦えたのではと思う。チームに良い影響になる一戦だったのでは。
次戦はベスト32を目指し都立東大和南高校と対戦。

日曜日の試合は3年生にとって、高校生活最後の公式戦になる可能性もある。

体育祭ゲートに掲げた
燦爛(サンラン)の意味する、きらめき輝くゲームにできるか。

「神様からの贈り物」スリーポイントシュート   2023年度(令和5年度)東京都男子バスケットボールインターハイ予選2回戦  観戦記     25期 細田 浩

2023-06-02 15:54:50 | 日記
前関東大会予選3回戦の惜敗はつい一か月前のことで記憶に新しい。
勝てる試合を逃した悔しさを糧に充実した試合になるか、変わらず不調を囲っているか。
この時期、学年代わり体育祭(6月3日)の準備、予行練習が始まる。昔に比べかなりエネルギーは軽減されているようだが、石神井高校出身者なら分かる学校全体が夢の中に居るような特有の熱い喧騒の時間(我々の時代はそうであった)を迎えているだろう。気持ちの切り替え、練習量は十分か。
チームに内包する脆さを解消できぬまま新チームに代わって行くのか。
何と言っても3年生のラスト大会、短い期間でチーム構成、チームプレーの技術的な進歩を見せるのは難しいが、気持がこもった悔いないプレーを見てみたい。
今大会から声出し応援、応援人数制限も解除となり、やっと心おきなく観戦できるようになった。

石神井は1回戦はシードされ2回戦からの登場。

インターハイ東京都予選2回戦 
日時 2023年5月14日 
会場 都立井草高校
観戦者 
36期 山本OB会会長
25期 細田
その他保護者多数。

対戦相手の都立小岩高校には思いがある。平成19年度の関東大会予選ベスト32決めで石神井が小岩高校と対戦し勝利した。会場は石神井高校。点差は離れたが決して一方的な楽なゲームにはならなかった。あきらめない粘り強いチームであった。敗れた小岩高校の顧問の先生が相当悔く感じたようで帰りがけにどうしたら石神井のようなチームができるのかと話をしているのを聞いた。あれから4年、顧問が変わっていなければ手強いームになっているのではと。

今年の都立小岩高校は関東大会予選では関東大会出場のベスト8日本学園に9点差関東大会出場を逃した日大豊山に2回戦で17点差で負けている。
組み合わせ次第ではベスト32、16に入れる可能性がある実力が想定される。
関東、インターハイ共に100点ゲームで勝ち上がりオフェンス力はありそうだけっして侮れない。石神井の調子が戻っていないと厳しい試合になる。

前試合のハーフタイム、両チームウォームアップの為入場。
石神井高校、前大会時より多くの新入部員数。総員で50人を超えているのではないかと思う大所帯、壮観。他校観戦者より「石神井意外とデッケーなー」 の声。

小岩高校は新入生が帯同していないのかベンチメンバーのみ。
まとまった感じの運動能力が高そうなスマートなチーム。細身ながら190cm位のセンター。リバウンドの勝負か。

1P
石神井23:23小岩(23:23)

両チームノーマルなマンツーマンディフェンス。
オフェンスは石神井No.4のドライブ、センターとの合わせやポストプレーでペイントエリアでセンターNo.10が確実にスコアーを重ねる。No.10好調な出だし調子を戻したか。小岩もNo.7ミドルシュート、スリーポイントシュート、エースのNo.4のトランジションからのドリブルイン等で対抗。中盤より石神井がディフェンスリバウンドを奪取され始め、アンドワンのファウルを重ねるが小岩もフリースロー確率が悪い。終了間際、ブザービータースリーを決められる。
石神井ミドルシュート入らず、スリーは打つチャンスもできない。

2P
石神井9:15小岩(32:38) 

一進一退の攻防。石神井速攻のNo.4イジーレイアップやNo.10ゴール下のイジーフォローアップシュートが決められなくなる。
フリースローの成功率も半分以下、歯車が狂い始める。
前大会同様メンバーチェンジで打開を図る。
期待の1年生頑健センター187cm登場。リバウンドを奪取するもシュートまでのスキルはまだ無くひたすらパスアウトするもPF、SF共外郭からシュートを打つ積極性が見れず攻め手を欠く。しかし1年生、前大会ではリバウンドにも絡めなかったのが長足の成長。
結局、ゲームチェンジャーとはならずリードされての折り返し。

3P
石神井20 : 18小岩(52:56)

石神井オールコートゾーンプレスを仕掛ける。ディフェンスの強度が上がるも決定的なアドバンテージにはならず、逆にピリョウド途中から小岩のオールコートゾーンプレスにターンオーバーが増え早いトランジッションから得点される。両チームファウルが嵩むもフリースローの成功率悪い。消耗戦の様相。
両チーム共個人ファールが増える。
小岩のNo.4痛恨の4回目ファールでベンチに一時下がる。

4P
石神井18:14小岩(70:70)

石神井のディフェンスの強度が上がる。ファールはするな!の応援。石神井のディフェンスの強度が上がり、局面で勝り始め相手のファール、ターンオーバーでオフェンス回数増えるもスコアーできず。小岩エースNo.4ファイブファール退場、センター4回目のファールベンチに一時下がる。
場内大声援のなかラスト1分20秒で逆転1点差。勝利が見えたかと思うも得るフリースローをことごとく外す。これまでに無い出来。ラスト50秒で同点に持ち込まれる。
残り26.7秒で自陣からスローイン。連携がうまく行かずタフショット外れる。小岩ボール残り6.7秒。1Pのように超ロングシュートもありうる。必死のデイフェンス、小岩タフシュートが外れオーバータイム突入。5分間の延長戦決定。

OT(オーバータイム)
石神井12:5小岩(82:75)

開始早々小岩センターファイブファール退場。満身創痍に見える小岩ベンチから最後までバスケ楽しもうの声。諦めの空気は無い。
石神井高さのアドバンテージを最大限利用して圧倒できるかと思っていたが全くペイントエリアを攻めない。

そして、スリーポイントシュート。

シューターのNo.7が今試合殆ど初めて放った(と思う)。
ゆっくりきれいな弧を描いてリングに吸い込まれた。
何の脈絡もなく唐突に(と、思った)放ったシュートが決まったのだ。

えっ・・・と思うタイミングで。

エースキャプテン、有能なセンター、両主力が去った小岩であったが、それでも石神井は攻めあぐねていたのだ。このままでは「負け」もあるかもしれないと嫌な予感がしていた矢先であった。
続けてNo.4キャプテンが決定的なスリーを決める。ゲームオーバー。

厳しい評価をすれば、前大会に続き石神井の拙攻が目立った試合であった。
特に終盤、自チームのアドバンテージを生かす戦術眼を持って圧倒して欲しかった。

あのディープスリーシュートの成功は「神様からの贈り物」ように感じる。
3年生最後の大会。入学以来コロナ禍の洗礼を受け多分練習時間もままならず
およそ運動部では想像できないマスク装着の練習。それでもコロナ終息が見え始めてからは朝練、休日の練習試合、遠征、大晦日と元日以外休みのない年末年始、支えた父母、顧問、コーチ、OB、チーム石神井の努力への贈物。
初戦で敗北では遣り切れない、せつな過ぎる。
石神井バスケを目指して石神井高校に入学した多くの新入部員が見守る公式戦、次世代に繋ぐ為にも負けられない。

小岩高校も同様な努力を重ねたのであろう。石神井をあと一歩まで追い込んだ。あの顧問の先生はすでにベンチにいなかったが、スピリットは受け継がれれているような好チームだった。

6月4日はベスト64決めの自由学園戦。
会場:石神井高校
現チームの特徴として接戦の勝利の次の試合は良い結果が出ない。調子を早く戻して欲しい。
6月11日はベスト32決め
おそらく現在都立高校No.1実力校東大和南校戦。
ここでの勝利を見てみたい。