「兄サマは花火、一緒にしないの?」
「オレはいいです。ここで休んでますから」
「瀬人くんは、お祭りで歩き疲れちゃったんだって。 だからモクバくん、私たちでやろうか、花火」
「えーーー・・・ じゃあ、ちゃんと見ててね、兄サマ!」
「ああ、ちゃんと見ているよ」
「母さん、バケツと水持ってきて。 あとライターと」
「はいはい・・・」
「兄サマ、オレ、すっごい技覚えたんだ! 見ててね!」
「ああ、モクバ」
「火傷には気をつけるんだよ。 それと瀬人くん、足、だいじょうぶ?
慣れない下駄で、歩き辛かっただろう?」
「はい、少し。 でも・・・・・・今日は、楽しかったです」
(この男は、ずっとオレを見ていた)
(あの、ああいう時の夜と同じ目で!)
祭りの喧騒がまだ耳に残っている。 笛の囃子や力強い太鼓の音に、活気、どよめき、笑い声。
屋台の軒先に並んだ色とりどりの光も、まだ目の奥でチカチカしているようだ。
そのうえ、やっと帰宅して、今度は花火か……。
弟が喜んでいるのは嬉しいけれど、オレ自身は花火は別に好きじゃない。
どんなに華やかだったり騒がしかったりする花火でも、みな一瞬だけ輝いて、そしてすぐ闇へと消えていくからだ。
それが淋しいとか切ないとか、そういうんじゃない。
綺麗だと思う。儚くて潔くて。 綺麗だから。
オレには相応しくない気がする。
だってこの屋敷には・・・・・・、
まだやわらかいオレの死体が、行き場もないまま、部屋中に沢山転がっているというのに。
★★★★
長年温め続けて腐っちまった(最初から腐ってっけど)、キダの中では鉄板ネタの、
「親戚の家をたらい回しにされてた時期の幼少の海馬兄弟」 妄想です。
あと日本家屋好きのキダの願望として、親戚宅には日本家屋を夢見てまして、そういう結果がこれ。
(海馬邸みたいな洋館も洋館でいいけどね)
実は瀬人にとって剛三郎が最初ではなく、この頃仕込まれたと考えるのが面白くなってしまった、既にジャンル継続9年目のキダです★
海馬家での(性的?)虐待は当然虐待だし瀬人にとって苦痛以外の何物でもなかったと思うけど、
瀬人の側にも、海馬家入りした時に既にそういった素因があって、それが剛三郎(の性癖)と化学反応を起こす過程で思惑が生まれ、、目的達成の為に、自らを自らで利用・犠牲にした事も、なくもなかったんじゃないかって………。
で、そこにヤツはまんまとのってきたと。 ……ただし、瀬人の想像していた以上の過酷さで。
セクロスのもっとも基本、一番の初歩って、レ×プですよね~ ←間違ってるけど正解じゃね!?w
でもさ~ さうsがにこの歳になると(苦笑)、ストレートで一方的な暴力的支配だけじゃなく、やっぱなんかもっとヒネリが欲しくなるわけよねw
★★★★
無計画にやっちゃったせいで、最後に無理矢理花火足しちゃったけど… どう考えてもないほうがマシだわw
↓ ない版。 でもこれだと死体目立ちすぎ… だめだ~無才~