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続・切腹ごっこ

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割腹の日

2006-11-25 | ★レビュー(本)
 「割腹」でブログに書かれた記事を検索してみると、昨日今日は三島由紀夫関係のものばかりだった。そういえば今日11月25日がその日だった。
 夏に「回想 回転扉の三島由紀夫」という本を読んで感想を書くつもりだったが、前ブログのゴタゴタがあって結局書かないままになった。もう何ヶ月も経ったから内容も細かいところは覚えていない。暴露本というか、プライベートなことをいろいろ書いた内容だった。三島と著者の「兄弟ごっこ」「切腹ごっこ」の話は印象に残っている。
”三島は上半身裸になった。まだボディビルを始めていなかった裸は痩せて貧相で、切腹には向いていなかったし、下帯もしていず、ブリーフを下げて露わにした腹はいたずらに臍が滑稽で、これはダメだと思った。とくに前髪が額に掛かるのが、ポマードで光り、変に現代的に見えた。しかし三島は真剣に腹をもみ、長刀を逆手にし、左腹に突き立てる。引き回す。そして、ドッと私の死骸の上に倒れこんだ。”
(↑上の内容は
この本を読んで感想を書いている人のブログからコピったもの)
 その光景が目に浮かぶ。先に切腹して果てた男の体の上に倒れこむ男。折り重なったまま、しばしの間二人は動かなかっただろう。その間甘美な”死”を感じていたと思う。なんとなく分かる。切腹ごっこじゃなくても幼い頃「”死”ごっこ」をしたことがある人なら分かるんじゃないだろうか。


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