続・切腹ごっこ

~当ブログは更新を終了しました~

天空の白鷺(後編)

2011-10-29 | ★城跡探訪

 前回の続き。

 素屋根の8階から階段で7階へ。
  
 最上階の壁面の漆喰も剥がされている。エレベーターを使って1階へ下りる。6階から2階で見学することはできない。
  
 1階に展示してある模型。
   
 「天空の白鷺」から外に出て、天守群の内部へ。
   
 数年ぶりに大天守内部に入った。天井が高い。彦根城や松江城など、数年以内に訪れた他の現存天守と比べて、姫路城の天守の規模の大きさがよく分かる。以前展示されていた甲冑や古文書などは搬出されていて、見学することはできなかった。
   
 天守群内部から出て、小天守周囲を歩く。デジカメの充電が切れたのでスマートフォンで撮影を続ける。
  
 姫路城を出て、城の北西にある小山、男山へ。
  
 一直線に頂上まで登れる階段。久しぶりに階段を上ってて息切れした。頂上には、昔からの施設らしい部分的に煉瓦造りの配水池があった。ここからは姫路城の北西面全体が見渡せる。素屋根じゃなくて大天守を眺めたかったな~ 最後は住宅街の路地から見上げた西の丸の渡櫓。この辺りに住んでる人は日常の風景なんだろうな。

以上、姫路城探訪「天空の白鷺」編でした!

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著訳編者表示なし
角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)
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小林茂浩,大柳英樹,男全修二
ポニーキャニオン

天空の白鷺(前編)

2011-10-25 | ★城跡探訪

 現在、大規模改修工事中の姫路城。大天守は巨大な素屋根に覆われ、その中で瓦の葺き直しや漆喰の塗りかえをしている。素屋根の一部を利用して改修工事の様子を見学できる施設を「天空の白鷺」という。※姫路城は白い外観から「白鷺(しらさぎorはくろ)城」と呼ばれている。
 姫路城は1年半ぐらい前にも訪れているので、今回は特に「天空の白鷺」と前回行けなかった場所を紹介する。
  
 ↑左端、城内の三の丸広場から見た天守群。こんな感じに大天守が四角い建屋に覆われている。建屋の壁面には大天守の線画が描かれている。天守以外でも至る所で漆喰の塗りかえが行われている。↑2枚目の写真と前回登城の際撮ったほぼ同じアングルの写真と見比べると面白い。
  
 特別公開していた「りの一渡櫓」の内部。各時代ごとに大天守最上階の屋根に飾られた鯱鉾や、甲冑などが展示されていた。明治以降に鯱鉾のデザイン変更がされているのは驚いた。過去のものをできるだけ忠実に再現するもんだと思っていたので。
  
 いよいよ天空の白鷺へ。1年半前はこの天守群東面には入ることができなかった。現在も帯曲輪(通称、腹切丸)へは立ち入ることができない。
   
 エレベーターでまず素屋根の8階へ。普段は間近で見ることができない大天守最上階の屋根を見られる。まさに白鷺の視点で。瓦や鯱鉾等は全て取り払われている。
  
 素屋根8階から西の丸方面を望む。ここは大天守最上階よりも高いので、この景色は素屋根がある間しか見ることができない。2枚目、奥に見えるのは男山と呼ばれる姫路城から目と鼻の先にある小山。高さは姫路城のある姫山と同じくらいか。男山から姫路城を眺めてみたいので、後で登ることにする。

長くなるので、後半は次回に。

nanoblock 姫路城
河田
河田
木製建築模型 国宝 姫路城(白鷺城) 1/100 [199t06301]
PTITS
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「一命」

2011-10-16 | ★レビュー(映像)

 三池崇史監督、市川海老蔵主演の映画「一命」を観てきた。言うまでもないが、映画「切腹」のリメイクだ。いつかカラー映画として現代の俳優を使ってリメイクしてほしいと思っていたので、願いがかなった思いだ。

 ※以下、ネタばれ注意!!


 一人の食い詰め浪人が名門井伊家の門を叩く。浪人は困窮する身の上を話し、せめて最期は武士らしく…と切腹するため庭先を貸してほしいと申し出る。話を聞いた家老は、以前にもそう申し出た若い浪人がいたのだが…、と話し始める。

 「切腹するため庭先を貸してほしい」訪ねてきた二十歳そこそこの若い浪人はそう言った。これは今流行りの”狂言切腹”であると家中の者たちは判断した。狂言切腹とは、「切腹をさせてほしい」とは言ってはいるものの、大名家が処置に困り多少の金子を与えて体よく追い払ってくれることを期待した集りのような行為のこと。家中の者たちは、再びこういう浪人が来ないよう、残酷にも浪人が申し出た通り本当に腹を切らせようと企てる。
 金子をもらって帰るつもりだった若い浪人は、庭先に設えられた切腹の場で切腹を迫られる。しかも自らが持参した竹光の脇差を使って。若い浪人は、自分は必ず切腹するから妻子に会うため一時の猶予を、と訴えるが家老たちは聞き入れず、非情にもただただ切腹を迫る。
 病の妻子に三両与えて欲しいと最期に訴え、若い浪人は竹光を右脇腹に突き立てる。しかし、しょせん竹光、僅かに刃先に血が着くのみ。浪人は執拗に切っ先を腹に叩きつけ、さらに体の重みを利用してなんとか竹光を腹に沈ませようとするが、竹光は耐え切れずに半ばで折れる。図らずも折れたところは尖った形になり、浪人は腹に竹光をなんとかめり込ませることができる。しかし介錯役の武士は左脇腹で切りまわすことを要求。浪人が最期の力を振り絞って切りまわすが、竹光で腹を裂くことなどとうてい適わず。さすがに見かねた家老が介錯役を押しのけ自ら介錯する。
 
 その話を聞いて、てっきり浪人は帰るかと思いきや、「切腹したいという自分の思いは変わらず。切腹させて欲しい」と改めて申し出る。呆れた家老は庭先に切腹の場を用意する。
 浪人は武勇に優れているという理由で介錯人を指名するが、あいにくその武士は今日は出仕していない。そればかりか昨夜から行方知れずとか。その他にも二人が同様のことになっている。その三人は、以前の若い浪人切腹の折、本当に切腹させて見せしめにすることを考えついた者たちだった。
 戦慄する家老たちに浪人は、実は自分はその若い浪人の義父だ、と話し始める。

 浪人は、芸州福島家に仕える武士だった。しかし福島家は改易。浪人は、心労がたたり斃れた同僚の息子を引き取り、男手ひとつで実の娘と共に育てた。やがて二人は夫婦になり、孫も授かった。しかし、日々の食事にも窮する生活の中で娘と孫が病に伏せってしまう。病は日に日に悪くなり、医者に診せるための三両がどうしても必要になる。すでに質に入れるものすら何も無くなっていた。
 「三両手に入る心あたりがある…」義理の息子はそう言って出て行った。しかし、なかなか戻ってこない。ついに孫は死んでしまう。そこへ井伊家家中の者と名乗る武士たちが、戸板に乗せた変わり果てた姿の義理の息子を運んでくる。切腹を自ら申し出たので、言う通りに計らったことを話し、三両の金子を置いて立ち去る武士たち。浪人がそれを追いかけ武士にいきさつを問いただしている間に、娘は義理の息子と孫の傍らで自害していた。

 「妻子を医者に診せるための金子が欲しいと訴えた男を、無残に切腹させるとはあんまりではないか」と訴える浪人に、家老は武士とはそういうものだと突っぱねる。浪人は懐から、切り取られた三本のちょんまげを取り出す。行方知れずの三人のものだった。
 家老は浪人を「斬れ」と命じる。浪人はなんと竹光の大刀で数十人相手に立ち回り、飾ってあった井伊家当主の赤備えの甲冑を倒した末、斃れる。
 後日、頭にほっかむりをして現れた三人は切腹を命じられる。


 話の筋はほとんど原作の「切腹」と同じだったように思う。血の通った思いやりを持ち合わせない残酷で面子第一の武士の社会に対する強烈なアンチテーゼ。そのテーマも原作と変わってはいないと思う。
 
 瑛太演じる若い浪人の竹光切腹シーンは、想像以上のものだった。カラーになった意味は大きい。「切腹」よりも生々しく痛そうだった。特に竹光が折れてしまってからのシーンは必見。原作と似たようなアングルも多かった気がする。浪人だから月代は剃ってなかったんだろうけど、瑛太の髪型がなんとなくかっこ悪かったな…
 井伊家家中の、ちょんまげを海老蔵演じる浪人に切られた三人のうち、青木崇高演じる武士は十文字切腹をしたようだ。映っていたのは胸から上だけだった(大量に吐血していた)が。
 デジタル3Dの映画を今回初めて観たが、観難いことはなかったし、人が遠景近景に入り乱れる立ち回りのシーンは面白かった。

一命 (講談社文庫)
滝口 康彦
講談社
市川海老蔵 眼に見えない大切なもの (Grazia Books)
Grazia編集部
講談社

小姓コス

2011-10-05 | ★その他

 時代劇なんかで、殿様の傍ら(斜め後ろ)にいる若いお侍さん。←いわゆるこういう人のことを、戦国時代にしろ、江戸時代にしろ「小姓」と呼んでいいんだろうか?「小姓が欲しい」と常日頃思ってるくせに、小姓のことあんまり知らない。
 そういえば、室町時代以前にもいるんだろうか?主君の身の回りの世話から戦闘、そして夜伽まで何でもそれなりにこなす、そういう存在は居ただろうけど。殿様の斜め後ろに太刀を持って控えてるっていう習慣はいつ頃からなんだろ?

 時代劇によって、この小姓役を女の人がやってたりすることがある。これを見ると、ガッカリに加えて微かにイラッとする。ちゃんと小姓のようなカツラを被ってるし、胸が大きく膨らんでるわけでもないんだけど、やっぱり顔で分かってしまう。ほとんどの人は気にならないのかもしれないけど、小姓がいるとどうしてもそっちに目が行ってしまう自分としては、このニセモノ感が我慢できない。
 別に10代じゃなくてもいいし、多少ガッチリした体格でもいいから、小姓役には若い男の役者さんを使ってもらえないだろうか。

 あ、もしかしたら、「若い女性が演じる小姓(要するに小姓姿のお姉さん)」っていうのは、そのスジではけっこう人気があったりするのかもしれない。そう思えれば多少見方も変わってくるかも…

※↓の「時代劇を~」という本、帯コメントがちょっと気になる。

小姓のおしごとリターンズ! 2 (バーズコミックス ガールズコレクション)
松山 花子
幻冬舎コミックス
時代劇をみるのがおもしろくなる本 [扶桑社文庫]
歴史のふしぎを探る会
扶桑社

経過報告2

2011-10-01 | ★男の切腹+グロ

 切腹トランプの経過報告2。

 06、朝食の食パンを咥えたまま通学路を走る少年。通学鞄を担ぎ、片手で制服のワイシャツのボタンを留めながら。頭には寝ぐせ。いつも乗るバスはすでにバス停を通り過ぎてしまったようだ。(ヤバイ…!本格的にヤバイ!)そう思った時だった、竹槍が少年の腹を貫いたのは。
 まだほとんど描き込んでない。空の色をどんな感じにしたら朝っぽくなるかな。雀でも描こうかな。※pixivに投稿されていた「遅刻狩り」っていうイラストに触発されて描いた。

 07、桜の花びらの絨毯の上に寝転がってまどろんでいる少年。幸せそうな寝顔にすら見えるその表情だけを見れば、そう思ってもおかしくないだろう。少年の、脂肪が少ない腹の裂け目から溢れ出た大量のハラワタを見なければ…。
 ハラワタを美味しそうに彩色できるかがミソ。桜の花びらの上に広がる血の描き方も難しいかも。

 08、ヅブッ!男子高校生が短刀を自分の腹に突き立てた。腕まくりをしたワイシャツの腹部分が見る見るうちに赤く染まっていく。空には入道雲が沸き立っている。
 入道雲が上手く描けてないからいずれ描き直すとして。後はシャツに染みる血を描き入れるくらいかな。

 09、夕日を背に、グラウンドに独り残って切腹するラガーマン。きれいに割れた腹筋が切り裂かれていく。頬にかかる立てた襟が震えている。
 逆光になってる顔とか体の影のつけ方がよく分からないから、なんとなくで描いてる。ラガーシャツを何色にしようかな。

10、「殿…、御供仕る…!」落城。燃えさかる屋敷の傍、茂みの中で鎧を脱ぎ、着物を寛げ、十文字に腹を切る武士。十字の裂け目から美しい色の内臓が溢れ出ている。
 これも着物の色を迷い中。内臓の色も。内臓が見えるイラストは多いけど、それぞれ色んな色にしたい。

ラガーマンの肉体改造法
宝田 雄大
ベースボールマガジン社
戦国落城秘話青柳の糸 (プリンセスコミックス)
河村 恵利
秋田書店