仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

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東北医療器械(REジャパン)事件・第3回弁論の報告

2014-05-23 15:03:27 | 活動報告(裁判)

【POSSEスタッフからの報告】

先日5月20日、第3回弁論が行われましたので、報告したいと思います。

 今回の弁論も、多くの方々(約30名)が傍聴に駆けつけてくださいました。今回割り当てられた法廷では傍聴席が足りず、裁判開始前には立ち見が出るほどでした。残念ながら立ち見は許可されず、全員が裁判を傍聴することはできませんでしたが、次回からはより大きい法廷に移ることが決まりました。

 また、今回から担当の裁判官が変更になりました。新しい裁判官にもブラック企業の問題点と、それを争う本裁判の意義を伝えるため、弁護団団長の菊池弁護士から意見陳述がなされました。本裁判の重要性が、傍聴席があふれるほどの注目度の高さと合わせて、裁判官にも理解してもらえたと思います。

 弁論終了後の報告集会でも、今回の一番の成果は、裁判の舞台をより大きい法廷に移せたことだという話になりました。これは、原告や弁護団の方々の頑張りに加えて、傍聴席を埋め尽くした支援者の力によって成し遂げられたものです。
 支援者の多くは、地元の学生やブラック企業で働く当事者らの若者です。この裁判を原告だけでなく自分たち自身の問題として捉え、一丸となって戦っていくことの大切さを実感できる1日となりました。

 次回弁論は、7月16日(水)16:00より、仙台地方裁判所308号法廷にて、行われます。法廷も大きくなりましたので、さらに多くの方に傍聴に来ていただけたらと思います。
この裁判に関心のある方は、ぜひ仙台POSSEまでご連絡ください。


【原告(20代女性)からの報告】

先日、第3回弁論が行われました。

 今回も裁判所の都合で法廷は小さなところでしたが、法廷を溢れるくらいの傍聴者にお集まりいただき裁判官にも良いアピールができました。特に学生の子が多く嬉しく思いました。お陰様で次回は大きな法廷に変えていただけました。

 たくさんの方に支えられてると、改めて実感いたしました。こんなにたくさんの方に支えていただき、私はなにかお返しはできているのだろうかと感じることがあります。なにかをすることはできないかもしれませんが、私ができることはずっと前をみて自分が信じた道を進んでいくことだと思っております。

 私たち原告が自信をもって進んでいかなければ誰もついてきてくれなかったのではないかと思います。私にできることは、これから社会で働く子たちに同じ思いをさせない、同じ被害に遭われてる方々の励みになりたい、これらのことに信念を持って活動することだと思います。

 これからも応援よろしくお願い致します。

 

【事件の参考資料】


〔損賠訴訟:「ブラック企業」と提訴 男女6人、仙台の会社に賠償求め /宮城〕(毎日新聞 2013年11月16日)
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20131116ddlk04040247000c.html

仙台市青葉区中央2の健康器具販売業「REジャパン」に勤務していた20代の男女6人が、同社と取締役15人を相手取り、未払い残業代と精神的苦痛に対する損害賠償など計約3658万円を求めて仙台地裁に提訴した。原告側代理人の菊地修弁護士は「過酷な労働環境で若者を使い捨てにする『ブラック企業』に焦点を当てた集団提訴は、全国初めて」とする。

訴状などによると、6人は2010~12年に入社し、マッサージ師として東北の温泉旅館に派遣されていた。だが求人票と異なり正社員ではなく個人事業主扱いの外交員で、社会保険はなかった。労働時間は1日12時間だったが、時間外労働に対する割増賃金は払われていないという。また毎日の朝礼において、売り上げが低い社員を怒鳴るなどの「パワハラ」があり、自腹で売り上げを計上する社員もいたという。これらにより、10年に入社した約60人全員がすでに退職した。

原告の女性(23)は「やりたい仕事だったが、朝礼でのパワハラのような叱責がつらかった。新卒学生に同じ思いをしてほしくない。全国でブラック企業と戦う人の背中を押したいと提訴を決意した」と話す。

同社は、雇用調整助成金の不正受給で社長が逮捕されて経営破綻。事業は他社に譲渡された。【山越峰一郎】


〔[宮城] エステティックサロン経営(株)REジャパン〕(東京商工リサーチ 2013年10月25日)
http://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20131025_01.html

健康用機械器具およびマッサージチェアの販売を目的として設立、昭和56年1月に(株)東北医療器械に商号を変更し、温泉旅館やホテルの一角を利用しての催事販売を主力としていた。

平成9年にグループ会社であった(株)東部アルビを吸収合併して以降は、東北地区に加え北海道地区も営業エリアに加え、業容を拡大した。

また、11年からはリゾートホテル向けのエステティックサロン業に参入。21年12月期には決算期変更に伴い11カ月の変則決算ながら、ピークとなる約30億円の売上高を計上した。

東日本大震災の影響などから一時売上はダウンしたが、関東地区や北陸地区へ営業エリアを拡大し、24年12月期は売上高約29億円、当期利益5200万円を計上していた。

ところが、25年7月に前社長の木村かほる氏と取締役だった小西玲子氏が、雇用調整助成金824万円を宮城県労働局から不正受給したとして逮捕。さらに、所得税法違反容疑で再逮捕された。

その後、(株)REジャパンに商号を変更したうえ、代表者を交代し企業イメージの払拭を図ったが、一連の事件を境に業績悪化が顕著となり事業の見通しが立たなくなった。

このため、エステティックサロン事業および従業員の一部をシダックスビューティーケアマネジメント(株)へ譲渡し、今回の措置となった。

 

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