仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

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東北医療器械事件の第四回弁論【7月16日(水)】の傍聴のお願いについて

2014-07-06 14:45:35 | 活動報告(裁判)

 昨年末に始まった、全国初のブラック企業に対する集団提訴である、東北医療器械事件の第四回弁論を仙台地方裁判所で行います。
 皆様のご支援もあり、第四回弁論からはより大きな法廷での開催が決まり、今回はより多くの方に傍聴していただくことが可能になりましたので、ぜひご参加いただけたらと思います。

(日時)7月16日(水)16時~(17時頃まで)

(場所)仙台地方裁判所308号法廷

 

(当日スケジュール)
15時30分~ 事前集会 at.三角公園(仙台地裁前)
16時~    弁論   at.仙台地裁308号室
17時~    報告集会 at.戦災復興記念館 4階研修室

(事件の概要)
 
この裁判は、仙台や松島などのホテルや旅館にセラピスト(エステ・マッサージ)を派遣する東北医療器械(現:REジャパン)に勤務していた20代の男女6人が、同社と取締役15人を相手取り、未払い残業代と精神的苦痛に対する損害賠償など計約3658万円を求めて仙台地裁に提訴したというものです。

 2013年の3月に仙台POSSEで開催した「仙台・宮城 若者のためのブラック企業相談ホットライン」で初めて相談者が来たことをきっかけに、次々とこの会社の従業員が相談に来ました。約半年間の準備を経て、仙台POSSEとブラック企業対策仙台弁護団が支援する形で集団訴訟を開始しました。

 事件の詳細については、仙台POSSEブログ記事:「1月17日(金)仙台地裁でブラック企業に対する裁判が始まりました!」をご覧ください。

(支援の輪の広がり)
 
これまで、毎回30人を超える傍聴者の方に訪れていただいています。宮城県内の大学や大学院に通っている学生さんや、原告の方と同じようにブラック企業で働いていて悩んでいる方、何らかの支援活動に関わっている方など、多くの方が応援や勉強のために、裁判の傍聴にいらしています。

 初めての方でも、裁判の内容や意義が理解できるように、事前集会や報告集会を開催して、原告の方々や弁護士の方から説明をいただいておりますので、これまで裁判や裁判所には縁がなかったという方も、ぜひお気軽に足を運んでみてくだい。

 

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(事件に関する参考資料)
【損賠訴訟:「ブラック企業」と提訴 男女6人、仙台の会社に賠償求め /宮城】(毎日新聞 2013年11月16日)

http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20131116ddlk04040247000c.html

仙台市青葉区中央2の健康器具販売業「REジャパン」に勤務していた20代の男女6人が、同社と取締役15人を相手取り、未払い残業代と精神的苦痛に対する損害賠償など計約3658万円を求めて仙台地裁に提訴した。原告側代理人の菊地修弁護士は「過酷な労働環境で若者を使い捨てにする『ブラック企業』に焦点を当てた集団提訴は、全国初めて」とする。

訴状などによると、6人は2010~12年に入社し、マッサージ師として東北の温泉旅館に派遣されていた。だが求人票と異なり正社員ではなく個人事業主扱いの外交員で、社会保険はなかった。労働時間は1日12時間だったが、時間外労働に対する割増賃金は払われていないという。また毎日の朝礼において、売り上げが低い社員を怒鳴るなどの「パワハラ」があり、自腹で売り上げを計上する社員もいたという。これらにより、10年に入社した約60人全員がすでに退職した。

原告の女性(23)は「やりたい仕事だったが、朝礼でのパワハラのような叱責がつらかった。新卒学生に同じ思いをしてほしくない。全国でブラック企業と戦う人の背中を押したいと提訴を決意した」と話す。

同社は、雇用調整助成金の不正受給で社長が逮捕されて経営破綻。事業は他社に譲渡された。【山越峰一郎】


【[宮城] エステティックサロン経営(株)REジャパン】(東京商工リサーチ 2013年10月25日)
http://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20131025_01.html

健康用機械器具およびマッサージチェアの販売を目的として設立、昭和56年1月に(株)東北医療器械に商号を変更し、温泉旅館やホテルの一角を利用しての催事販売を主力としていた。

平成9年にグループ会社であった(株)東部アルビを吸収合併して以降は、東北地区に加え北海道地区も営業エリアに加え、業容を拡大した。

また、11年からはリゾートホテル向けのエステティックサロン業に参入。21年12月期には決算期変更に伴い11カ月の変則決算ながら、ピークとなる約30億円の売上高を計上した。

東日本大震災の影響などから一時売上はダウンしたが、関東地区や北陸地区へ営業エリアを拡大し、24年12月期は売上高約29億円、当期利益5200万円を計上していた。

ところが、25年7月に前社長の木村かほる氏と取締役だった小西玲子氏が、雇用調整助成金824万円を宮城県労働局から不正受給したとして逮捕。さらに、所得税法違反容疑で再逮捕された。

その後、(株)REジャパンに商号を変更したうえ、代表者を交代し企業イメージの払拭を図ったが、一連の事件を境に業績悪化が顕著となり事業の見通しが立たなくなった。

このため、エステティックサロン事業および従業員の一部をシダックスビューティーケアマネジメント(株)へ譲渡し、今回の措置となった。

 

 


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