今、ロンドン発で世界を騒然とさせているのは五輪ばかりではない。
「LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)」不正操作事件だ。
LIBORとは世界の標準金利で、一般には耳慣れない金融用語だが、事件の深淵は底知れない不気味さがある。
■デリバティブ膨張
グローバル金融全盛の現代では、デリバティブ(金融派生商品)が宇宙規模にまで膨張している。
デリバティブとは、現物、つまり既存の金融商品やモノの市場価格の変動により想定されるあらゆるリスクを仮想金融商品として仕立てたもので、コンピューター空間でいくらでも創出できるし、ものすごい勢いで増殖する。
例えば、将来の特定の期日の為替相場や商品相場の受渡価格を決めて取引する「先物」やその売り買いの権利だけを取引する「オプション」、変動金利の契約を固定金利契約と交換する「金利スワップ」が代表的なデリバティブである。
売り手は国債など債務証券の焦げ付きリスクを引き受ける代わりに、手数料をもらう「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」と呼ばれるデリバティブもある。
各種の住宅ローンの金利部分を切り取って他の金融商品と合成して金融商品として売り出した証券化商品も文字通り派生商品である。
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