「チェ ３９歳別れの手紙」 スティーブン・ソダバーグ監督

とても勉強にはなったけれど、映画として、良かったかというと、どうだろう。
「エリン・ブロコビッチ」や「トラフィック」は内容がよくできていたし、面白味もあった。
今回はそのへんがどうも、イマイチだった。

ただ静かに、ドキュメンタリーを見ているような感じ。
革命を、チェを、英雄的・ノンフィクション的に描かないという試みだったのだろうけど、
これだと、別に映画で見る必要があったのかと思ってしまう。

きっと現実的には革命とはこんなものだったのだろう。
でも、それをそのまま描かれたものを見ても、心に訴えてくるものは少ない。
だからなのか全体的に、カサカサした印象だった。

ただ、ベニチオ・デル・トロは素晴らしい俳優だと思った。
そして、革命なんてものは自分からほど遠い世界だと感じた。