晴走雨読

雪の駒ケ岳ジジババ彷徨

年末の忙しい中、昨日中央アルプスの木曽駒ケ岳に登ってきました。

天気予報は晴れで申し分ないのですが、一時的に冬型の気圧配置になるのがちょっと気になるところ。





朝5時半に自宅を出て3時間弱で駒ケ根ICからすぐの駐車場に到着。

ここからバスに乗ってロープウェイ駅のあるしらび平へ。

案内放送で「本日は強風のため運航を中止する場合があります」とのこと。

千畳敷駅に着く直前、強風にあおられゴンドラが大きく揺れる。やっぱり今日は風が強いようだ。







アイゼンを装着して外に出る。すでにかなりの人が登っている。







雪はフカフカサラサラで、前の人のトレース跡を行けば問題なく登れる。

写真でも分かるが山頂あたりでは強風のため雪煙が上がっている。

斜面にいても時より強風が吹きおろしてきて前の人の踏み跡があっという間に消えてしまう。




以前6月の残雪期に来た時は上の三分の一は斜面の右に階段の登山道が作ってあったが、冬場は雪に埋まってしまっているので最後まで直登する。

登るほどに傾斜は急になってくるし、風も強いから雪も吹き飛ばされアイスバーンになってる。

滑落したらちょっとヤバい状態。

この時点で今日来たことをちょっと後悔する。







登り始めて1時間ほどで乗越浄土に到着。ここからは厳しい登りはなし。








風がとにかく強い。踏み跡もすぐ消えてしまうので登山道は分からない。というか反対にどこでも歩ける。

駒ケ岳はここから一山越えて、もう一度登り返す。

ここで引き返そうかとも思ったがそんなに時間がかかる距離でもないので山頂に向かう。







ようやく山頂に到着。誰だか分かりませんが。

風がハンパなく強い。ほんとに立っていられないほど。

山の天気で今日は登山指数が最低の「C」ランクになっていたことを納得。

写真を撮るために手袋取るとあっという間に凍傷になりそう。

おまけにこの写真撮った直後、低温のためかカメラも不調に。

山頂からの写真撮れませんでした。御岳は凄いきれいに見えましたが北アルプス方面は雲が多くてあまり見えず。

これ以上いると命の危険を感じたのでそそくさと撤退。

3週間前は常夏のハワイにいたのに・・・・気温差50℃。物好きの極み?








南アルプスの眺望はどこからでも見えます。

左から甲斐駒ケ岳・仙丈ケ岳・北岳・間ノ岳・農鳥岳。ど真ん中に見えるのが富士山。

そのすぐ右が塩見岳。ちょっと離れて悪沢岳・荒川岳・明石岳。

この写真では切れてしまってますが聖岳も見えてました。我が家からも天気の良い日は頭がちょっとだけ見える山です。








さて、行きはよいよい帰りは怖い。登ってきた斜面を下りなければなりません。

みんな腹ばいというか四つん這いになってピッケルを使ってゆーっくり降りています。

斜面は広いのですが人が下りたラインの方が安心感あるのか、一列になって下りてます。

渋滞で全然進みません。

上部のアイスバーン状の所はさすがに怖いのですが、雪面の所まで下りて立ってみると全然問題なし。

恐る恐る歩いて下ってみると・・・できるじゃん。雪が柔らかいので足が埋まって止まるしアイゼンもしっかり効く。たとえ尻餅ついて滑ってもすぐに止まれる。

這いつくばっているみなさんを横目にサクサク下りる。

そんな立派なアイゼンとピッケル持ってるのになにやってんの状態。




山頂では命の危険を感じたのに下りは楽しく降りてこられました。オイラ登山より下山の方が得意なのかも。



家から一番近い3000m級の木曽駒ケ岳ですが、やはり冬の3000mはナメたらいかんですね。

ロープウェイで2600mまで簡単に登れてしまうので初心者も多いと思いますが、やはり経験を積んでからの方が。自戒を込めて。

この日宝剣岳では滑落事故があって登山者が重傷を負ったらしいです。雪と氷だらけの急峻な岩山をこの強風に登るのはいかがなものかと。








下山後は駐車場のすぐ近くにある「こまくさの湯」へ。

露天風呂からはさっきまでいた千畳敷あたりや南アルプスも見えて絶景。

帰りのロープウェイ待ちで冷え切った体を温めてきました。

もしかしたらわざと寒い所でロープウエイを待たせて、温泉に誘導しようと結託してるのか?

食事つき入浴券が1020円とお得だったので、入浴後は駒ケ根名物ソースかつ丼を食べてきました。
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