清流を見ながら

川面に映る自然を見ながら時々に思うこと

機密解除は1件

2013年10月28日 | 政治
 自衛隊の運用や計画、収集した電波・画像情報、防衛力の整備計画など防衛秘密の対象で、2007年から11年までの5年間で5万5千件が指定された、と報道にある。1年に1万1千件、日割や時間割にしてみると、こうして入力している間にも何件か指定される。

 あらかじめ指定された要件を欠いた場合、指定解除できるが、実際に解除されたのは1件のみ、と報道は続く。一方で、5年間で3万4千件を破棄したとある。保存期間は1年未満から30年まで延長できるそうだ。

 破棄された内容は将来、その筋の人が検証しようとしても不可能で、明るみに出ることはできない。それが国民にとって有用だったか否もわからない。特定秘密保護法案の怖さを垣間見るような報道だ。

 共同通信社の同法案に対する世論調査で、自民党支持層で77.3%、公明党支持層で68.3%の人が「今国会にこだわらず慎重に審議すべき」と応え、与党支持層でも慎重審議希望が多い。公明党の68.3%、この低さに驚いている。

 野党では全党で反対が半数を超え、無党派層では59.4%が反対という。経済再建のように急ぐ課題ではない、国民に分かりやすく説明し、原則記載事項はその内容を詳細に明らかにしておいてほしい。国会審議は始まったが、首相は海外へ。何か解せない。

味覚ってなに

2013年10月27日 | 社会
 その所在を知らず、したがって利用したこともない有名ホテルの食材やメニューが偽装だと大きな問題になっている。偽装の内容が報道される通りであれば、ホテル側に言い訳の道はないはずだが、誤表示だと神妙な顔で言い訳しているとか。一部には関係者に認識があたっという報道もある。ホテルの責任はどんな弁明も通用しないことを本当に知るべきだ。

 さて、スパーで庶民も手に入る食材が、超一流の食材として提供されたと聞かされて、高額なメニューを選んで優雅な気分で利用された方の心境はどんなのだろう。ある女性TVコメンテーター「よく利用しています」と言ってから、ホテルを避難していた。避難は当然だが、偽装食材、偽装メニューにまったく気づかなかった弁明は一言もなかった。信用しているから、といえば恰好よすぎる。

 こうしてみると、人の味覚ってどの程度信頼できるのだろうかと思う。一流といわれる食材を一流の料理人が料理したものと、スーパーでも手に入る食材を一流という料理人が料理したものと差がないということになる。青ネギと九条ネギ、ブランド品は必要なくなるではないか。こうしてみると、食べ物紹介の報道はどこまで信頼していいのか、経験もあるので疑問になる。 

 その経験はこうだった。ある食事がTV紹介された。うまそうで内容も納得できる紹介だったので翌日訪問したことがある。出てきた食事の差に驚き訪ねると「あれはTV用です」と臆せることもなく答えた店員にあきれ、箸をつけず「注文と違う」と言って店を出た。TV局がその事実を知っているかどうかはわからない。

 鮮魚商の知人の言っていたことを思い出す。「一流店の高級魚や鮮魚の仕入れが減った」。似たようなことは地方でも起きているのかもしれない。

逆転の流れで

2013年10月25日 | 社会
 自然災害にまつわる情報はネットを利用すればあらまし把握でき、経験から積み上げた対応で被害を防いだり減少できる。しかし、大雨が、大風がという場合、個々の情報では難を免れることは難しい。それらの情報が発せられても住民の末端まで伝わらず、事後の課題になることがある。以前、居住地区に台風で避難勧告が出たことがある。しかし、それが自治会長の私に届いたのは勧告が出た2時間後だった。自治会員に周知しろという。住民に迅速に届かない勧告などは出ないとおなじだ。

 非常時のこうした伝達に一考を促したい。避難勧告や指示を発するのは自治体職員の役目。そこで、こうした情報の伝達方法を通常の役所での仕事スタイルにする。それは、勧告や指示を稟議書として扱う。稟議は上げるという。上げるから必死になって起案者は頑張るのだ。

 住民へ伝達する勧告や指示などの方法を示す図が広報紙に載る。図の最上段に首長が載っている。つまり、伝達は下げることを意味している。下げるではおろそかになる。それを逆転し上げる方向に変える。それは住民を最上段に配置し、最下段に自治体の長を配置する。発せられた情報を、職員や関係者どのように上げ、最上段の住民に伝える方式に意識とともに変える。

 「住民へ情報を下げる」発想ではなく「住民へ情報を上げる」方式に変更する。対象が増え、稟議書を通す苦労に比べると大変だとは思うが、考えてほしい。防災メール利用者の数は知らないが手段は多くすべきだ。島外避難など大変な伊豆大島の被災地をおもながら、経験を含め書いた。

景気が回復とは

2013年10月23日 | 政治
 日本の景気は確実に回復しつつある、日銀はそういっている。そうだそうだ、とまだ相槌は打てない。そうした判断の指標のひとつで個人消費がある。これが上向いているという。実感はない。

 アベノミクスで物価が上昇しているから個人支出は当然増えている。それに輪をかけるような細工がある。生活に切り離せなくなったティッシュペーパーを例にする。

 以前はひと箱200組だったが今は150組が普通、25%減となっている。そして面積も狭くなっている。値段は下がるどころか逆を行っている。使用量を下げない限り、単純には25%の支出増になる。

 こうした例を挙げればいくつもある。値段を上げない代わりに中身を減量したり個数をへしたりとなっている。そうした細部の比較をして実質消費が上向いていえると言えるのか疑問だ。それに耐えるため、各スパーのチラシを見比べる毎朝なのだ。

 ななつぼし列車の運賃、夫婦で乗車すればその料金は年金生活者の半年分、そうした贅沢にはしっかり高い消費税をかければ、仲間内の話で、憂さ晴らしの話、議員さんには届かない話。

原発ゼロの発言

2013年10月04日 | 政治
 小泉元首相の「原発ゼロ」の訴えが波紋を広げている。報道で読む限り、その理由が単純に語られているが、非常にわかりやすい。

 ・事故に伴う被災者への補償や事故収束の費用を含めると、原発ほど発電コストの高いものはない
 ・核のごみ(放射性廃棄物)の最終処分のあてもなく、原発を進めるのは無責任だ
 ・今、原発ゼロという方針を自民党が打ち出せば、一挙に脱原発への機運が盛り上がる
 ・日本人はピンチをチャンスに変える特性がある。再生可能エネルギーによる循環型社会をつくる夢に
  向かって結束できる  

 かっては原発を推進された方が、北欧での地下の廃棄物処理場を見学された後に、原発ゼロを訴えられ始めた。何万年何十万年という放射線の危険を、将来の人に相談もなく閉じ込める、それが良いことか否かちょっと考えれば分かることだ。

 元首相の発言に官房長官は薄笑いをしながら拒否された。東電の汚染水の報道、悪い事ばかりが連日報道される。コントロールされていないから連日の悪い事の報道になる。石油精製会社などのタンクヤードの管理方法を学んで、早急に改善すべきだ。タンク群での仕事経験のある者として、東電のいう管理はなっていない。

極東のニュース拠点は

2013年10月03日 | 報道
 知人がこんなことをブログに載せていた。

 西欧のある国の日本特派員が長い東京勤務を終えて東南アジアのタイへ転勤になった。勤め人として転勤はままあること、と読んでいたらその理由に驚いた。

 「昔、極東といえば東京に特派員を置くことが当然だった。今では北京、ソウル、上海、香港、シンガポールなどが東南アジアの拠点になっている。『日本には、ニュースもないし国際的立ち位置もなくなりつつある』という言葉が続いている」。

 特派員の言葉を素直にとれば、西欧のマスコミの目から見れば「世界の中で日本の位置が後退している」と取れる。確かに、言葉では力強い発言で世界にアピールされているが、西欧から長期スパンで日本を観察すると、発する言葉に信頼が無いように思われているようで残念だ。

 この答えは日本自身が見つけ出し矯正しなければならない。国内の報道機関から見た西欧のこうした日本観や報道姿勢をどうとらえられているのか知りたい。

身を切らぬ議員

2013年10月02日 | 政治
 消費税は「社会保障の立て直し」のために5%から8%にアップする、そう思っていた。素人の思い違いだった。消費税を上げて企業を太らせるアップだった。今、気づいても後の祭りだ。

 首相の説明に社会保障がこんなに良くなります、あるいは今より保障の水準を下げることはない、など庶民が一息つける説明はなかった。企業優先、経団連をはじめ業界幹部の嬉しそうな口調が印象的だ。復興税を所得から25年間、地方税で10年間納める庶民へ向ける国の目線は全く感じられない。

 企業減税の財源確保は定にされていない。これでは民主党の裏付けの薄い予算と攻めまくった二の舞にならないかと案ずる。

 消費税アップに合わせて国会議員の身を切る策も合わせるはずだった。そのことには触れずじまい。議員数の削減は、各党の思惑でまとまらないだろう。しかし、歳費の引き下げや政党助成金の廃止、一気には難いなら減額など、明日にでも決めようと思えば決められるはずだ。

 国会での約束は確実に実行してほしい、臨時国会に期待したい。

庶民目線がない

2013年10月01日 | 政治
 「消費税率3%アップにご理解を」と、安倍首相が記者会見。メモを横に置いて中継を見た。ご理解を、といいながらその内容のなさに驚いた。

 内容のなさとは「これまで報道されていることをまとめたにすぎない」もので、メモするような新しいものは気づかなかった。一つ言えるのは、妙に高ぶらず静かに原稿を読まれたのは印象的だった。

 欠けていたのは、増税に対する国民・庶民の目線で考えた言葉がなかった。企業優遇、この事前報道を決定づけるものだった。

 明日の朝刊で発言をもう一度読み直して見たい。TV中継を見ての感じ。

 企業への復興増税前倒し廃止、公明党さんは厳しい意見を出されていたが、結局のところ年末まで引っ張る、とかで歩み寄ることになるのか。もし、結果としてそうなったら国民庶民の期待を消すことになるだろう。最後まで筋を通してほしいが、首相会見で方向は決まったのだろう。