先日といっても先月になってしまいましたが、学内で3回生(3年生)向けの
就職活動セミナー「危ない会社の見分け方」がありました。
学校の地下鉄の駅に近い「中もず門」には、いつもイベントのカンバンが
あります。ほぼ常設の形で就職活動のセミナーのシリーズがあります。
日ごろは全く興味が無いのですが、このテーマ「危ない会社の見分け方」は
中小企業を支援している立場の人間にとっては非常に興味があります。
財務諸表をじっくり見たことも無いと思われる学生に、どのようにして
説明するのか興味津々です。ということで、学生センターの担当の方に
参加理由を話をして参加させていただきました。
200名が入る大講義室に横と後ろに立っている人が出るぐらい大盛況
でした。不況の波が押し寄せてきています。売り手市場から買い手市場に
変わろうとしています。その所為でしょうか、超満員なのは。
前年の状況を知りませんので比較のしようがありませんが。
説明は、易しくて非常に分かりやすいものでした。これなら分かる。
さすが、コンサル会社(リアルマネジメント)です。
ポイントだけメモします。
1.会社とは何か?
①価値の付加
→メーカーだけでなく商業でも重要な考え
②会社はお金が無いと営業できない。
→PLよりもキャッシュフローが大事。(黒字倒産がある)
③必要な資金の調達
→内部留保、投資家からの投資、借入金
2.どんな会社が危ないか?
(1)資金不足に陥った会社
①経営者の判断ミスで破産(NOVA)
②売上の大幅減少で破産(ジェネシス・テクノロジー)
(2)会社を危なくする原因
①過度の投資や増員
②利益が出ない
③資金不足
これを
①② → 損益計算書(PL)
①③ → 貸借対照表(BS)
で見る。
3.資金不足の会社を見分ける
(1)売上の伸長や利益の有無はPLでみる
・これからも利益が出る会社か?
→過去5年間は売上が安定、増加している
過去5年間は利益が出ている(営業利益率が大きく変動していない)
営業利益率=(営業利益 ÷ 売上高)× 100%
(2)投資の効率性は資本と売上の関係で見る
・投資の効果が効率的に出せている会社か?
→過去5年間は総資本回転率が安定、改善している
総資本回転率=売上高/総資本
(3)資金不足は自己資本比率で見る
・資金不足に陥っていない会社か?
→5年間にわたって自己資本比率が安定、改善している
自己資本比率=総資産/負債・純資産合計
(4)業界大手企業に見る財務諸表
→就活先の企業(上場企業の場合)の指標値が、所属する業界における
他社の指標値と比べて大幅に劣る場合は要注意
4.優良企業の調べ方
(1)データ・ソース(一例)
上場企業:四季報、日経会社情報、EDINET
非上場企業:四季報、帝国データバンク、東京商工リサーチ、当該企業のHP
(2)インターネットで調べる(学生には今や常識)
・EDINET(投資家向け情報)
・Google
(3)外部資料で調べる
・四季報、日経会社情報
(4)会社訪問で調べる
・会社の風土
→社員が礼儀正しいか(言葉遣い、態度)、社内が整理・整頓されているか、
事務的な対応が迅速かつ適切か、受付の対応が迅速かつ適切か
社内や会社パンフ等に企業の考え方(理念やビジョン)が示されているか
(5)OB訪問で会社の様子を探る
→できれば20代後半のOBと面会する
OBは仕事を楽しんでいるか
OBは会社の悪いところだけでなく、良いところを説明できるか
OBは自分の仕事の目的を理解しているか
学生さんが必死にメモしていました。こんな真剣な学生の姿を見るのは
初めてです。どんな時でも、真剣な顔を見るのは嬉しいです。
でも、本当に至れり尽くせりですね。私たちの時代にはなかったセミナー
です。これだけ準備されたら、企業、社長さんもシッカリせねばなりません。
そうそう、最後に講演者が言っていました。
「5年間の過去のデータを見てもせいぜい3、4年先ぐらいまでしか
分かりません。5年先や10年先はデータで見えない世界です。その会社の
将来は、社長の強烈な思いと貴方の命をかけたやる気にかかっています」
就職活動セミナー「危ない会社の見分け方」がありました。
学校の地下鉄の駅に近い「中もず門」には、いつもイベントのカンバンが
あります。ほぼ常設の形で就職活動のセミナーのシリーズがあります。
日ごろは全く興味が無いのですが、このテーマ「危ない会社の見分け方」は
中小企業を支援している立場の人間にとっては非常に興味があります。
財務諸表をじっくり見たことも無いと思われる学生に、どのようにして
説明するのか興味津々です。ということで、学生センターの担当の方に
参加理由を話をして参加させていただきました。
200名が入る大講義室に横と後ろに立っている人が出るぐらい大盛況
でした。不況の波が押し寄せてきています。売り手市場から買い手市場に
変わろうとしています。その所為でしょうか、超満員なのは。
前年の状況を知りませんので比較のしようがありませんが。
説明は、易しくて非常に分かりやすいものでした。これなら分かる。
さすが、コンサル会社(リアルマネジメント)です。
ポイントだけメモします。
1.会社とは何か?
①価値の付加
→メーカーだけでなく商業でも重要な考え
②会社はお金が無いと営業できない。
→PLよりもキャッシュフローが大事。(黒字倒産がある)
③必要な資金の調達
→内部留保、投資家からの投資、借入金
2.どんな会社が危ないか?
(1)資金不足に陥った会社
①経営者の判断ミスで破産(NOVA)
②売上の大幅減少で破産(ジェネシス・テクノロジー)
(2)会社を危なくする原因
①過度の投資や増員
②利益が出ない
③資金不足
これを
①② → 損益計算書(PL)
①③ → 貸借対照表(BS)
で見る。
3.資金不足の会社を見分ける
(1)売上の伸長や利益の有無はPLでみる
・これからも利益が出る会社か?
→過去5年間は売上が安定、増加している
過去5年間は利益が出ている(営業利益率が大きく変動していない)
営業利益率=(営業利益 ÷ 売上高)× 100%
(2)投資の効率性は資本と売上の関係で見る
・投資の効果が効率的に出せている会社か?
→過去5年間は総資本回転率が安定、改善している
総資本回転率=売上高/総資本
(3)資金不足は自己資本比率で見る
・資金不足に陥っていない会社か?
→5年間にわたって自己資本比率が安定、改善している
自己資本比率=総資産/負債・純資産合計
(4)業界大手企業に見る財務諸表
→就活先の企業(上場企業の場合)の指標値が、所属する業界における
他社の指標値と比べて大幅に劣る場合は要注意
4.優良企業の調べ方
(1)データ・ソース(一例)
上場企業:四季報、日経会社情報、EDINET
非上場企業:四季報、帝国データバンク、東京商工リサーチ、当該企業のHP
(2)インターネットで調べる(学生には今や常識)
・EDINET(投資家向け情報)
・Google
(3)外部資料で調べる
・四季報、日経会社情報
(4)会社訪問で調べる
・会社の風土
→社員が礼儀正しいか(言葉遣い、態度)、社内が整理・整頓されているか、
事務的な対応が迅速かつ適切か、受付の対応が迅速かつ適切か
社内や会社パンフ等に企業の考え方(理念やビジョン)が示されているか
(5)OB訪問で会社の様子を探る
→できれば20代後半のOBと面会する
OBは仕事を楽しんでいるか
OBは会社の悪いところだけでなく、良いところを説明できるか
OBは自分の仕事の目的を理解しているか
学生さんが必死にメモしていました。こんな真剣な学生の姿を見るのは
初めてです。どんな時でも、真剣な顔を見るのは嬉しいです。
でも、本当に至れり尽くせりですね。私たちの時代にはなかったセミナー
です。これだけ準備されたら、企業、社長さんもシッカリせねばなりません。
そうそう、最後に講演者が言っていました。
「5年間の過去のデータを見てもせいぜい3、4年先ぐらいまでしか
分かりません。5年先や10年先はデータで見えない世界です。その会社の
将来は、社長の強烈な思いと貴方の命をかけたやる気にかかっています」