山茶花談

さざんかだん

ゆりかご

2020-04-16 | ペン画




昔、友人から聞いた夢のはなしを思い出しました。

夜、布団の中で眠っていた友人は
自分の体を離れて浮かんでいたそうです。
それから友人は家の上に浮かび
さらに高く飛び
日本列島が下に見え
さらに高く浮かんで
宇宙空間から地球を見下ろしていました。

遠いところまで来てしまったので
自分の家に帰れるだろうかと思うと
見下ろしている地球の中に一点、光が見えたそうです。
その光に向かって降りていくと
日本列島が見えて
日本列島の中に見える光を目指して降りてゆくと
自分の家が見え
無事自分の部屋に戻れたそうです。

友人が夢から目覚めると
部屋の中の机の上の電気(スタンド?)の灯りが
ついていたそうです。



先日久しぶりに「宇宙兄弟」という映画のDVDを見ました。
弟の宇宙飛行士が、月の大きなクレーターの中に落ちてしまい
真っ暗な中で凍えそうになっていると
まぶしい光が射して
暗闇の中に、青い地球の一部が現れました。
ゆっくりゆっくり回転している地球が
ゆりかごのように見えました。


鶴見和子さんが南方熊楠について書かれた本を読んでいます。
熊楠が描いた直線と曲線が交差する曼荼羅は
解釈がむずかしいけれど
熊楠の人となりはとてもあたたかい。
本の巻末の解説で宮田登さんが
熊楠も同じように
自分が空中を飛躍して周辺を見下ろしていた体験があったと
書かれていました。
そしてアニミズムの実感が曼荼羅の基底にあるとも。

地球のゆりかごにアニミズムが含まれているなら
最近主婦の人たちの環境への関心がものすごく高まっているな、と感じるのも
自然の流れのように思えてきました。




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