山茶花談

さざんかだん

こもれび

2021-05-30 | ペン画


版画のためのペン画


梅雨の前の晴れ間の続く、心地よい季節です。
時折降る雨と高い気温で、地面に生える植物は元気そのもの。

特に蔓科の植物は、くるくると天に向かって伸びて
あっという間に高い枝を占領しようとしています。

ほんのすこし前まで影で咲いていた野花の菫は
すっかり花をしぼませて濃い葉が茂っています。

今はカタバミとドクダミの花が満開、
どちらも緑の中に鮮やかな色。



先日読んだ絵本 「こもれび」は、日々感じ見ていた菫のおはなし。

淡い春の緑の中で、風に揺れておひさまの光を浴びる
たんぽぽや菫たちの話し声の物語。

ああ、わたしもおひさまの光が浴びれたら・・と望む菫に
ふっと風がそよいで与えたつかの間の光。

今日も猫の散歩をしながら、家の裏影にひっそり、でもしっかり茂る菫を
物語を思い出しながら見ていました。

わたしには、この涼しい影がとても好きそうに見えた菫。
どうかこれからの長雨と暑い夏も、がんばって乗り越えてね。

絵本「こもれび」は
足元の世界がふわっと広がる美しい文章と絵の
すばらしい絵本でした。

「こもれび」  林木林・文  岡田千秋・絵 光村教育図書











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