南青山なでしこ日記

南青山なでしこ(撫子)の音楽業界漂流事情日記

「シーズ・レイン」から13年。

2005-08-31 10:25:12 | Weblog
夏フェス疲れで唇が腫れちゃった。
べたべたにリップを付けて治療中。

まだまだいろんな場所でやってるみたい。

今週は泉大津と言うところでも、フェニックスとかなんとかいうイベントにUAたちが出るみたいだし、私はサンセットライブ、福岡へキャラバンを追いかけようと模索中。
しかし、サーフショップから始まったというイベントで、そうとうアクセスなども大変な感じだ。
地図で見ると完全にビーチだし。

音楽を取り巻く状況は凄く変わって来ているけれど、フェスに仕事でも何でも参加しているすべての人たちを眺めているとみんなそれぞれの胸の中に音楽はかけがえのないものとしてあるんだなあと思ったりもする。

デビューが夢だといくつまで走って行けるのだろう。
売れても売れても期末考査はやって来て、新しいゴールは遠くなる。
夢だけ追いかけてもう実現しないとわかっていても、まあ、そんなことは言えないけれど、でも、無理だってどこでどうやって決めて、そこからもどうやってやってくんだろう。

神戸で昔から友達のような、映画監督がいて、
久しぶりに会ったら、「13年ぶりの作品が決まったんですよ」と言った。
13年前、「シーズレイン」という彼の生まれ育った芦屋を舞台にした初監督作品があった。
小松千春が主演だった。
震災前の神戸、ロケを見に行ったりした。
彼となんとなく親しくなったのは、あまりにひどい彼の自主映画を見ることがあり、あまりにつまらなくて、喫茶店かなんかで2時間くらい文句を並べた。
「いやあ、感動しました、僕の作品を見てくれた上に、ここまで、2時間も、この作品について言ってくれる人なんてはじめてです。嬉しいなあ」なんちゃって。
あきれて仲良くなった。
その後彼は初の劇場映画を撮ったのだった。

「シーズ・レイン」の中には彼のおばあちゃんの素晴らしい邸宅が出てきた。震災で壊れてしまったけれど。だから震災前の芦屋が見事に写っている作品として今もビデオで見られていると噂は聞いている。

あれから13年、彼は何をしていたか?
企画を立て、可能性があるとシナリオを何度も描き直し、その企画が壊れ、またふりだし、この繰り返しでここまで来た。
「執念ですよ」と嬉しそうだった。
ほんとだな。
しかも、決定したシナリオはずっと昔に彼が書き上げて持っていた一つに決まったらしい。
石川県の能登がロケ地になるそうだ。
来年の4月から撮影が始まるらしい。

キャスティングはこれからだと本当に嬉しそうだった。