
娘のデザインしたコースター。下描きから彩色、完成まで、大変な手間仕事なのだ。
先週末から、娘が上京し、我が家に泊まりに来た。三泊四日の小旅行だ。
観光のためではなく、自作のコミックをブースに出品し、販売するためだ。今回は、本だけでなく、コースターもいっしょに売り出すとのことだ。私もワンセットもらった。
前日には、イベントで知り合った友人と食事をしたり、飲み会をして楽しそうだった。広島の我が家にいた頃は、親しい友人も少なく、ほとんど出かけることがなかったので、漫画を描くという趣味から、今までになかった新しい人とのつながりもでき、表情が明るい。
高校生の頃から、おしゃれに関心が強くなり、お化粧も念入りで、出かける日には、2時間も早起きしてひたすらていねいにやっていた。大人になったら、どうなるんだろうと思っていた。
最近は、手際よくなり、半分くらいの時間で上手にお化粧している。結婚してから、落ち着きも出て、すっかりきれいになった。出かけるときの姿を見ると、うちの娘は、東京の街を歩いても堂々誰にも引けを取らないぞ、と内心嬉しい。まったくの親ばかではある。
飼い猫のクゥちゃんのことや、旦那さんのこと、主婦業の出来具合など、娘の話からすると、自分なりによくやっているようだ。たった一人の子育ては、親として反省しきり。結婚するにあたっては、あれもこれも教えてないなと気になるばかりだった。
すると、「おかあさん、大丈夫よ。ちゃんとやってるから。」私の心配を見透かしたような言葉だ。
参加したイベントのブースでは、よく売れたと喜んでいた。絵のデザインから製本までの発注、つり銭の準備、現場での販売など、誰にも頼らず自分でよくやれたと思う。
今日の昼過ぎに、広島へ帰って行った。もっとゆっくりしてほしかったけど、家で待ってる一人と一匹(ネコちゃん)のことを思うと、帰ってあげなくちゃね。
普段は遠く離れているので、なかなか会えないし、電話もあまりかけて来ない。メールも電話も、物足りないほど短い。それでも、便りのないのは元気な証拠。その言葉通りだ。久しぶりに明るくて美しい娘に再会し、心が温かくなった。ありがとう。