採用するポジションのレベルにもよると思いますが、一次面接、二次面接と通ってきた候補者さんに、企業さんが「オファー」を出す直前にする最終確認事項の中のひとつに「レッファレンス・チェック」がありあす。これから採用しようとしている候補者さんの“人物”について第三者に問い合わせするのです。
これは候補者さんから2、3の照会先を上げてもらい、私たちエージェントがその照会先に電話をしてその候補者さんの人となりを聞き、それをレポートにまとめ企業さんへ提出するのです。企業さんはそのレポートを見て、最終的にオファーを候補者さんに提示すると言うことになります。
照会先は、だいたい元の上司や同僚、または顧客やサプライヤーなどが多いです。どういった方からレッファレンスを取るかは企業さんから指示がくる場合もありますが、こない場合もあります。ただ企業さんも採用を前提としての話ですし、また候補者さんからあがってくる照会先も、たいていの場合その候補者さんと友好的な関係にある方々になるのは至って自然です(笑)。
今週、うちの候補者さんにレッファレンス・チェックを求められました。企業さんからの指示は元の上司と同僚です。早速候補者さんから3名挙げてもらい私が電話しました。元の上司はインドにいます。インドに電話しました。
元の上司(社長)「彼が当社を辞めて8年経ちますが、彼のことはまだ良く覚えていますよ。とても優秀な社員でした。自分としては彼からまたいつかうちへ戻ってきて貰いたいと思っています。」と、素晴らしいコメントです(笑)。
元の上司(直属)「あなたのクライアント企業に彼のことを喜んで推薦します。彼なら間違いなくその任務を遂行できるでしょう。」と、これも強力なコメントです(笑)。
最後に元同僚。その元同僚は今アメリカで働いておりました。シンガポールからは深夜の電話になりました(泣笑)。
元同僚、「彼は当時ストレスの大きい仕事を任されていましたが、それに果敢に立ち向かい、チーム全体をリードし、問題に対しても常に前向きに対処していました。彼ならば強力な戦力になること間違いありません。」
おいおい、みんないい加減にしてくれよ(笑)、といいたくなるような美辞麗句のオンパレードでした(笑)。でもいいのです。こんなことになろうことはクライアント企業さんも知っています。私から提出されたレポートを見て開口一番、「ファンタスティック!!」と喜んでおりました(笑)。
このレッファレンス・チェック、読者の皆さんは「なんだ、そんなの出来レースじゃないか」と思われたと思いますが、その通り、かなりそういった面が強いですよね。特に上記のケースの場合、つまり、候補者さんを紹介したエージェントに対して企業が依頼し、そのエージェントがそのレッファレンス・チェックを行なう場合はほぼそうなります。でも、そうでないレッファレンスもあるんです。その場合企業さんは候補者さんを紹介してきたエージェントではなくて、第三のエージェントに依頼します。もしくはレッファレンス・チェックを専門に行なっているところとか。その場合のチェックはもっと詳細に渡りますよね。例えば犯罪歴や逮捕歴、それに破産歴がないかとか。。。
いずれにしてもこのレッファレンス・チェック、依頼してくるのはほとんど外資系企業です。これもまた面白い傾向だと思います(笑)。
それでは皆さん、良い週末をお過ごし下さい!