コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(ジャイアント・キリング)#107 モーニング16号 感想

2009-03-21 21:54:07 | GIANT KILLING (原作感想)

 今週はいよいよ東京V戦へと向けて話が進んでいくことになります。鹿島戦はどうなったんだと言いたいのも山々ですが…。達海が監督就任後、初めて対戦したチームなだけにあれからETUがどれくらい強くなったのか気になります。
 今回は試合前の達海の言葉に注目です!ここを読んでやっぱりジャイキリのこういうところ、好きだなと思ってしまいました。


 あと今回のおさらいがさり気に面白かったです。小さく書き加えられている箇所がとても良い感じ。会長は悪くないんですけどね…。
 また今回から登場人物紹介に番号もついています。これは分かりやすくていいなと思うのですが、フォントが太すぎて読むのにちょっとじゃまな気がしました。もう少し細いフォントにしてほしいです…。

 前回名古屋に負けたことで社長・GMに責められた平泉監督。ずっと低迷が続けば今シーズンの解任も視野に入れられているようです。でも監督本人はまだまだ余裕。

「私がやすやすと この状況に屈すると思うか?」

 東京Vの人もその言葉に「いえ」と頷きます。やっぱりここで落ち込んでいては監督は務まりません。
 それから平泉監督は次の相手となる昨日のETUの試合を見ることに。なんと鹿島戦は終わったことになっていました…。期待していただけに残念でした。やっぱり選手を考えるのが大変なんでしょうか。達海の笠野さんに会いに行く発言も含め、最近は展開が予想外なことが多いです。
 結果は0-0で同点で終わりに。強豪とされている鹿島に同点、しかも序盤鹿島のサイドが不安定なのに気づくと、赤碕に仕掛けさせたりと、防戦一方でなく攻めも。ETUも本調子のようです。
 試合結果を聞き、平泉監督はプレシーズンマッチでETUと戦ったこと、達海のことを思い出します。そこで平泉監督は貪欲に勝利を狙ってきたと、それなりに達海を警戒している様子。そして今も達海が自分のチームを分析していると考え、こう思います。

『いつも通りのサッカーをしてくるがいい
 達海……受けてたつよ』

 平泉監督は自信満々のようです。ここまで余裕を持っているのを見ると何だか裏をかいてきそうで怖いですね…。やっぱり平泉監督は曲者のような気がします。


 一方達海はその頃まさに東京Vへの対策を考えているところ。達海はコアラのマーチを食べつつ、これまでの試合を見返して東京Vの弱点を突こうとします。達海も普段はぬけているように見えますが、こうして敵の分析は欠かさなかったりと努力しているように思えます。今度はコアラのマーチ…!達海の食べたりしているものも見ていると面白いです。
 そして達海はこれまでの試合を見て手ごたえを感じたのか、

「うん よしっ
 はっ 見てろよ ヒゲチョン
 今度こそブッ倒してやる」

 と、自信満々に!ここの達海の表情も自信ありげでよかったです~。達海もまた東京V戦に自信を持っているようです。試合は果たしてどうなるのか、ますます気になってきました。


 そうしてETU対東京V戦当日。スタジアムはアウェーということもあって東京Vのサポーターばかり。色々な人がいます。そんな中歩くゴロー達はどこか肩身が狭そう。ビビっています。でもコータは怯まず、

「今日は東京ダービーだよ!?
 同じ「東京」を名乗る者同士……
 絶対に負けらんないんだからね!」

 と、気合十分!コータの方が熱意ありそうです。ゴローも見習ってほしいところ。その後コータはこれまでの試合結果を思い出し、負けてばっかりなんだけどと言いつつ、開幕してから持田が怪我したこと、それから東京Vも調子を崩していることを思い出し、今日は勝算あるかもと前向きに!そのまま行けばいいのですが…。
 と、そこでゴローの仲間の一人・山さんが子供を連れてやってきます!しかもその子供かなり顔が山さん似~。これにはゴロー達も『似てる…』『そっくりだ…』と驚き。このシーンは読んでいておもしろかったです。
 あと山さんはゴローもビビる中、堂々とユニフォームを着て登場。山さんは山さんなりに熱意を持っていました。

「少しでも味方のサポーターが増えれば
 ETUの選手も頑張れるかと思ってさ」

 この山さんの言葉にはちょっと感動してしまいました…。山さん、何気に良いキャラだったんだなと思ったり。さり気に癒しキャラのようにも思えます。そんな山さんの言葉にゴロー達の心も動かされていくことに。コータ達の更にノリノリになっていきます!こうしてサポーターの面々はやる気満々に!あとは達海達にかかっています!


 そしてETUサイド。スタジアムの様子を見た後、達海はロッカールームへ。スタジアムが緑一色なのを見て達海は選手達にも、

「お前ら見た――?」

 と、軽い調子で選手達にそう聞きます。それに答えたのは黒田。黒田はいつも東京Vとの試合はこうだと言います。確かに前もこんな感じでした。
 そしてこの後黒田は椿をからかおうとするのですが…

「ま ブーイングなんて地鳴りかと思うからよ
 ビビリには辛いゲームになるかもな」
「いっ……!」
「本当にビビってんじゃねえよ!椿!
 つまんねえ奴だな お前は」

「ヒイー」

 と、椿は見事に真に受けてしまい、ビビリ気味に…。ひいーとビビる椿の顔がおもしろかったです。ノリノリだった黒田の表情も。でもこの2人はいつまでもこんな関係の気がします…。
 でも達海が聞きたかったのはそういう話ではなく、

「向こうのサポーターじゃなくて
 ウチのサポーターのことだよ」

 と、ETUのサポーターのことでした。ETUのサポーターは東京Vのサポーターで埋め尽くされたスタジアムの一角でもアップの時から必死に声を出し、ETUを応援していました。その声はほとんど相手の声にかき消されてはいましたが、それはETUにとって頼もしい声援でした。
 そのサポーターのその声に達海は、

「それでも何か届くもんはあるよな
 だろ?」

 と、選手達に話します。達海はそのサポーターの姿に何か感じるものがあったようです。達海がちゃんとこういうところを大事にするところはいいなと思います。
 そしてキャプテンの村越も、もちろんそれを分かっており、

「当たり前だろ」

 と、迷わず答えます。久しぶりにキャプテンらしい村越が見れてよかったです。村越も出番がないというわけではないんですが、ここ1年見せ場があまりない気がします…。そろそろ何か見せ場が欲しいなと思ったり。
 その村越の言葉を聞いて達海も満足した様子。そして達海は選手達のやる気を引き出そうとします――。

「だったらあいつらを 気分よく帰してやろうぜ」

 ここの達海の不敵な笑みがまた~。達海のやってやるんだ的な気持ちが伝わってくるようでとてもよかったです!何だかまた何かやってくれそうな気がしてきました。そんな達海の言葉に椿・世良・夏木達選手は驚いている様子。

 達海はそれから東京Vのサポーターが肩落として帰っていく中、ETUのサポーターだけ胸を張って、上機嫌で帰ってもらおうと選手達に提案。達海はお前達ならできると言わんばかりに、選手達の気持ちを引き立てようとします。


「それを叶えられんのは
 お前らだけなんだぜ?」

 ここの達海のセリフも何だか熱くてよかったです。達海の自信が本物だということが伝わってくるようでした。表情もまた揺ぎなさを感じます。
 その言葉に赤崎・緑川・ジーノも反応。3人もそれなりにその気持ちに応えようとしているように見えました。特にジーノの興味ありげな様子がちょっと気になるところ。

 達海の話はまだ続きが。達海はそう話した後、自分の気迫を選手達に伝えるように、更に自らの気持ちを選手達に語ります。

「サポーターが戦ってんのに
 俺達が戦わないわけにはいかない

 向こうはチャンピオン
 俺達はチャレンジャーだ

 挑戦しない奴はチャレンジャーとは言えねえ
 勝利ってのは 挑戦の先にあるもんだ」

 達海の普段込めている気持ちが心底伝わってくるようでした。達海のこれまで辿ってきた人生を感じさせます。達海も常に挑戦してきたんだろうな…と思ったり。その言葉は選手達にきっと響いたと思います。
 ここの達海のセリフの挑戦しない奴は~という言葉は今の自分に痛く突き刺さりました…。最近の自分がそんな感じなんで…。挑戦しなければ何も始まらない、勝利も掴めない、確かにその通りだなと思いました。自分の中のジャイキリ名言にまたひとつ加わった気がします。

 それから達海はこの試合で勝ち点3をもぎ取ると選手が見つめる中で宣言、そしてついでに…


「<東京最強>の座も頂いてこい!」

 と、選手達の気持ちを奮い立たせます!これは頑張らないといけませんね。達海の本気を感じるシーンでした。ジャイキリは本当大切なこと・熱さを教えてくれるなと思いました。この気持ちは忘れてはいけないと感じます。


 そして選手入場の時が――。今回は縦2ページに見開きと、今まで以上に迫力があります。初めて見た時は驚きました…。皆達海の言葉の影響なのか、いつにも増してやる気があるように感じます。
 で、選手入場の時の楽しみといえば子供達。前はジーノに惚れる女の子がいたりと楽しませてもらいましたが、今回は黒田が黒田似の子供を連れているというサプライズが!!子供が黒田の方を見つめているのがまた笑えます~。この入場前のやり取りが気になります!この子供も将来サッカー選手を目指すのでしょうか。将来が楽しみです。

 今回最後はサポーターの声援が最高潮になり、いよいよこれからETU対東京ヴィクトリーの試合が始まるんだというところで平泉監督・達海のカットが出たところ終わりになります――。ここまで盛り上がってきただけに是非ETUには勝ってほしいですが、さてどうなるんでしょうか。


 次回は東京V戦が始まりそうですが、試合はこれまでの流れ通りにETU優勢に傾くのか気になります。きっと平泉監督のことだから、何か策を用意している気がするのですが…。序盤で東京Vと戦った時と比べてETUがどれだけ強くなっているのか見るのが楽しみです。敗戦にならないように祈ります。
 今回は久々に達海の熱い思いが見れてよかったです。ジャイキリが他のマンガと違うのはひとつ熱さの見せ方にもあると思います。普通のマンガで選手のやる気を引き立てさせるシーンはどうにもわざとらしさがあって好きじゃなかったりするのですが、ジャイキリはそこまでの過程・持っていき方が上手いなと思います。今回の達海のセリフはどれも闘志がこもっていて良かったなと感じました。

 ではまた次回に!予告を見たら追記します。