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コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

化物語 第8話 「するがモンキー 其ノ參」 感想

2009-08-29 03:09:15 | 化物語シリーズ(2009~)

 今回は神原編ラスト回。悪魔の手に苦しむ神原を暦は救うことはできるのでしょうか。後半の展開がよかったです。やっぱり神原を救えるのはあの人しかいませんでした。


 始めは神原の過去話から。この話で何故神原が足が速くなったのか明らかになります。そこにはあの悪魔の手が絡んでいました。
 昔の神原はどうやら足はどっちかというと遅いほうで、徒競走でもビリの方だったそうです。今の姿からは想像できません…。
 またあの悪魔の手は神原の母親から託されたものでした。神原の家庭事情も複雑で化物語のヒロインは大変だなーと感じます。

 でもある日運動会を控えていたとき。神原は悪魔の手に徒競走で一番になれるようにと願ってしまいます。はじめは神原も軽い気持ちだったのではないかと思います。でもその望みのせいか、神原と一緒に走る予定だった相手は皆当日怪我で休んでしまい…。神原の意に沿わない形ではありますが、望みがかなってしまいました…。
 それ以降神原は自分を抜かして1位になった相手がまた怪我をするのではないかと不安になり、それから早く走れるように必死に努力するようになります。で、今の神原に繋がっていくんですね。
 で、バスケットボール部に入ったのもそういう理由があったからのようです。弱い学校のチームに入るのも自分の前を走る人がいないからのようで…。神原の努力の裏には、それなりの理由がありました。強い意志があって努力はできるんだなと感じました。努力を続けた神原はすごいと思います。

 中学に入学してしばらく経った頃、神原の噂を聞いた陸上部のひたぎが神原に会いにきます。ひたぎは足の速い神原と競争したかったみたいですが、ひたぎのことを考えて神原は断ります。神原にとっては辛いことだったようですね…。でもそれ以降2人は仲良しに。神原にとって幸せな時間だったようです。

 中学・高校になっても神原は悪魔の手を使いたくなる瞬間があったようですが、神原は誰か傷つけることを恐れ、どうにか堪えていました。暦とひたぎが付き合うまでは…。これまで我慢していた神原ですが、暦への嫉妬で遂に限界に…。無意識の中、神原は悪魔の手にまたあることを祈っていました。
 そして気づけば悪魔の手は神原の腕についた状態になっていて…。神原は焦り出します。で、それ以降の話が6話に…。何故足が速い神原が陸上じゃなくバスケをしていたのか、弱小校に入学したのか、その理由に納得しました。自分より上の人がいるとダメだったんですね…。
 ここ一連のシーンの引き出しを使った演出も面白かったです。あとセリフが重なっているのも。神原の焦る気持ちが表現されているように感じました。

 ここでOPに。3話でようやく神原OPきました~。雰囲気的にはひたぎのと似ているかも。に、しても百合には吹きました~。確かに神原といえば百合ですが、あれは…!思わず笑ってしまいました。最後ひたぎに刺されるシーンは驚きましたが…。
 曲も神原らしいさわやかな曲でよかったです。特にサビが良い感じでした。これもまた1話限りなのがもったいないと思います。


 前半は忍野との会話メインに進行。忍野は早速神原を助けるために動いてくれそうでしたが、忍野にやることは今回なさそうで…。どうやら忍野は今回も「一人で勝手に助かる」という考えのようです。
 で、解決法としてまず提示されたのが以下の方法ですが、   

・暦が死ぬ
・腕を切り落とす

 あまりにもリスクが大きすぎるので却下されてしまいました。どっちもなんかバッドエンドという感じがします。
 またここで忍野は神原の心の闇に関しても指摘します。明るくいい人そうに振舞う神原。忍野は同級生が襲ったことも暦を襲ったことも、それは神原自身が裏で望んでいたことで、あくまで神原の意思だったのではないかと忍野は指摘してきます。確かに人間である以上そういう感情は持ってしまうものだと思います…。忍野も嫌なところついてきますね…。神原はそんな忍野の指摘に動揺してしまいます。
 以降も忍野の説明が続いていましたが、よく分からないので略。これまで謎だった神原の裏側が徐々に見えてきました…。


 後半は暦と神原のバトルメイン。話し合いが終わった後、暦は忍に血を与え、吸血鬼の能力をパワーアップさせます。どうやら神原の悩みを解決させるのは2人が戦う必要があるようです。しかも暦が殺されず、神原を倒すことに意味があるようで…。しかもそこは閉ざされた部屋で、忍野と忍の助けも及ばない場所…。暦にとって厳しい戦いになりそうです。
 その前に忍野とのやり取りが。戦いに赴く暦に忍野は何故暦は神原を助けるのかと暦にたずねます。神原に殺されかけたことを思い出すと当たり前な質問のようにも思えました。でも暦は生きていればそういうこともあると、迷いなく忍野に答えます。暦らしいゆるい理由でよかったです。

 こうして暦は忍野に送り出されようとしていました。送り出される寸前の2人のやり取りがなんかよかったです。

「世話かけるな」
「いいよ」

 わずか数ヶ月の付き合いではありますが、なんかかなり付き合いが長そうな感じが…。これまでひねくれ者にしか見えなかった忍野ですが、割といい人なのかなーと感じました。

 ここからは閉ざされた部屋で暦と神原の戦いが始まります――。化物語で一番バトル展開っぽいので期待していたシーンでした。とにかく神原の動きがすごかったです…。
 でも今回の神原は長靴ではなく、スポーツ用のシューズを履いていて、万全の状態…。半吸血鬼の暦ですが、今の神原に暦は適わず…。暦は神原にフルボッコにされてしまいます。ここの暦が無残すぎて泣けてきました。とにかく神原、強すぎです。神原は諦めようと思いつつも、どうしてもひたぎへの思いを忘れることができず苦しみます…。この辺の神原の悲痛な叫びは見ていて心が痛みました…。

 そしてここで回想。そこでは戦い前の神原の様子が。神原が決意するシーンが決まっていていい感じでした。でも神原は腕も、ひたぎを諦めるつもりで暦と戦おうとしていました。
 でも神原はいざその時になると気持ちに歯止めがきかなくなってしまったようで…。神原は発狂し、暦へ憎しみをぶつけます!

「にくい!」

 いつもの神原からは想像もつかない荒々しさに見ていて絶句しました。思った以上に凄まじかったです…。


 この時暦もかなりずたぼろでもう見ていられませんでした…。が、その時真打登場!

「随分はしゃいでいるようね。
 私抜きで随分楽しそうじゃない、
 阿良々木君」

 ここでひたぎ登場!盛り上がってきました!!誰か足りない…と思っていましたが、それはやっぱりひたぎでした。今思えばひたぎがすべての始まりなので当然でしたが。どうやら忍野が暦の携帯でひたぎを読んでくれたようです。さすが忍野。
 事態をどうにかするために呼ばれたひたぎですが、どうやらひたぎは暦が自分に事情を話さなかったこと、自分をのけ者にしたことが許せないようで、出てきてからもなんか怒り気味。途中の、

「万死に値するわ」

 には暦の中の人を思い出して笑ってしまいました。まあ正確には化物語が先だと思いますが…。とりあえずひたぎは暦がもうボロボロなのを見て許してくれたようです。

 ひたぎ登場でもっとも影響を受けたのは神原…。神原は一番今の姿を見られたくない相手に見られてしまったせいか、もう身動きができなくなっていました。それからひたぎは神原に近づき、神原を抱きます…。そしてひたぎは神原の思いを汲み取りつつ話しかけていきます…。抱き合う姿は百合っぽく見えてしまいましたが…まあそれ以上は言いません。ここでOPのBGMが流れてきて涙が…。あれは反則でした。
 優しいひたぎに神原の心は氷解…。神原は改めてひたぎへ告白し、その想いに決着をつけました。そしてひたぎもその神原の思いに応えます。


「いっぱい待たせてごめんなさいね…」


 ひたぎのデレにこれまでの暗い気持ちが一気に吹き飛んでいく感じがしました。ひたぎのデレは破壊力が凄まじいです。今回もひたぎがおいしいところを持っていってしまいました。本当暦の出る幕はなかったですね…。でも化物語らしい暖かい結末でよかったです~。

 そして翌日。いつものように姉妹に起こされつつ、暦は自転車でどこか行こうとしていました。が、そこには神原が…。何故か神原はひたぎに頼まれたと、暦の荷物運びをしようとします。ここの神原の私服がかわいかったです。
 ここで神原がバスケ部を引退してしまったことが明らかに…。神原のひたぎへの想いに関しては解決しましたが、それは悪魔の手のことまでは解決してくれませんでした。まああの手で部活をするのは色々困難そうなので仕方なかったのかも…。完全ご都合主義でないのはいいことだと思います。
 でもひたぎとのよりを戻した神原に前の暗さはなく。しかも腕を気に入っているようで…。神原もまた前に進み出そうとしているように見えました。青空がまたいい感じでした。今回ラストはそんな神原の笑顔。希望が見える終わり方はやっぱり気持ちいいですね~。

 と、今回も化物語らしい結末でよかったです~。でもまよいの時と比べるとどうもあともう少し~という感じがしたり…。今回演出の最後の方が何かちょっと足りなかったかも…。今回も出来がいいのは確かだと思うのですが…。原作ではどちらも同じぐらい感動した覚えがあるのですが、不思議です。演出は大事ですね。


 次回は「なでこスネイク其ノ壹」話数的にアニメではなでこスネイクで終わりでしょうか。とりあえず妹属性持ちの方は必見です!撫子をどう花澤さんが演じるのか楽しみです。でもこの話ちょっと暗い話なので色々心配です…。ひたぎファンの方は…とうにか耐えてください。
 その分神原の絡みにまた期待したいと思います!この話でも神原と暦の面白いやり取りがあったりします。原作を読んでいた時は神原が救いのように感じていました。

 ではまた次回に!