コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

巌窟王 第14幕「さまよう心」(再放送) 感想

2008-09-11 22:31:35 | 巌窟王(2004秋-2005冬)

 前回ヴィルフォールに襲われそうになった伯爵。そしてそれを庇うアルベール。果たして事態はどう動いていくのでしょうか。今回は再会したアルベールとフランツの会話に注目です。アルベールは何故気付かないんでしょう・・・。


 前回ヴィルフォールに襲われた伯爵。そこにアルベールが間に入ってきて伯爵を庇おうとしますが、結局最後は伯爵自身の謎な力によって助かります。また伯爵はここでも巌窟王の力を使ってしまいました・・・。
 その後ヴィルフォールは警察に捕まり連行されていきます。ヴィルフォールもすっかり落ちぶれてしまいました。その際ヴィルフォールは復讐の邪魔をしたアルベールに八つ当たり。これにアルベールは戸惑ってしまいます。それでその晩、アルベールはお風呂で落ち込むのですが・・・これはもしかするとサービスシーンだったりするのでしょうか。いつものアルベールとはどこか違う気がしました。

 一方伯爵は力で弾を受けるものの、それが体内に入っていたことで苦しみます。そこでアリの出番。アリはこれまた謎な能力で瞬く間に伯爵の体内にあった弾を摘出。伯爵を救います。これに伯爵達は感心するばかり。アリも隠れた実力者だったようです。アリも伯爵と同じぐらい謎が多い気が・・・。

 一方ヴァランティーヌ救出に成功したマクシミリアンはその事件後、ヴァランティーヌと一緒にいたほうがいいと、ヴァランティーヌの祖父・ノワルティエも助けようと屋敷へ。マクシミリアンはノワルティエへ感謝しつつ、ノワルティエを外へ連れ出します。これでこの屋敷に関する気がかりもなくなりました。でもノワルティエは数日体が動かないのに、一人で暮らしていけていたのかちょっと疑問です。
 しばらくしてからそこに巌窟王の手がかりを求めてフランツもそこにやってきます。フランツは人もいなくなり、すっかり荒れた屋敷を見て複雑そうな様子。屋敷の不穏な空気を感じます。ですが、そこには既にノワルティエはいなく・・・。これによりフランツはマルセイユへ出向くことになります。

 あの事件の後、アルベールはポーシャンから取材をしたいと頼まれ、図書館へ。ポーシャンはある筋から大統領のスキャンダルについてタレコミを聞いていました。それを確かめる為、ポーシャンはアルベールへ質問していきます。でもこの取材の中でアルベールはフェルナンを立派な父的なことを言うばかりで、特にその情報の裏づけはとれませんでした。しかしポーシャンは更にフェルナンへの疑いを強めていきます・・・。またアルベールもフェルナンヘ何か感じ始めている様子。これはアルベールの一家にもいよいよ伯爵の魔の手が迫ってきそうな予感です・・・。

 その後アルベールはユージェニーのカヴァルカンティとの婚約のことを思い出して俯き気味に。そうしている中、アルベールの足は自然と隠れ家へ向かっていきます。そうしてアルベールは隠れ家で一人落ち込みますが、そこにフランツも訪れます。でもお互いいきなり素直になれず、始めは小石の投げ合いっこになってしまいます。ここら辺、やっぱり2人はまだ子供なんだな~と思ったり。そうしている内に次第に2人の仲は元通りに。やっぱり2人は親友です。
 そしてアルベールはフランツへユージェニーについて話し始めます。アルベールはユージェニーが心変わりしたのかと不安に思いますが、その合間にユージェニーと会っていたフランツにはユージェニーの気持ちが誰に向いているのか分かっていました。だから、

「ユージェニーの意思じゃない」

 と、アルベールにユージェニーの意思ではないと教えようとしますが、

「俺には分からないよ。何が真実で、何が嘘なのか。
 俺は俺だよな」

 これまで色々な出来事があった今のアルベールには一体何が本当なのか見えなくなっていました。フランツに自分は自分だと言って欲しくて、そうフランツに問いかけるアルベールですが、伯爵が何かしようとしていることを感づき始めているフランツは、

「アルベール、俺は真実を知りたいと思う。
 たとえそのせいで、俺が俺でなくなったとしまっても――」

「フランツ・・・」

 と、アルベールを守る為に真実を知ろうとしていました。フランツの決意は固いものでした。ここまで友達のために言える人はそうそういないことでしょう・・・。フランツの本気を感じます。
 そしてフランツはその真実をつかむためにしばらくパリを離れるとアルベールに話します。これにアルベールは着いていこうとしますが、そんなアルベールにフランツは一緒には行けないと告げます。まあ今あるベールを連れていったら色々問題があるんでしょうけど・・・。
 フランツはアルベールの為にと思って動こうとしているのですが、アルベールはこれを裏切り行為だと思ってしまいます。そして一人で勝手に皆変わっていくんだと悟り、また落ち込んで出て行ってしまいます・・・。ここでもフランツの思いは通じず・・・。
 そんなアルベールの去っていく姿を見て、フランツは改めて真実を突き止める決意を固めます――。

『待っててくれ、アルベール。
 俺が真実を突き止めるから・・・・・・』

 このセリフにはちょっとグッときてしまいました・・・。こんなことを言われたら・・・。フランツの想いが切な過ぎます・・・。ここまでアルベールのことを考えてくれる人がいるのに、何故アルベールは気付かないのかと本当に思います。この時ばかりはアルベールをアホベールだと言いたくなりました。おそらく作中の中で誰よりもアルベールの身を案じてくれているのはフランツだと思います。想っているのはユージェニーだと思いますが。早くアルベールの目が覚めてくれることを祈ります。

 またアルベールは落ち込みながら歩いていましたが、たまたま通りかかった伯爵に拾われ、宇宙への旅に誘われます。伯爵はアルベールのことを心配している様子を見せます。これにアルベールの気持ちは傾き、傷ついたアルベールは宇宙への旅に出向くことに――。
 一方ユージェニーはアルベールに会うことができず、そしてカヴァルカンティからアルベールが宇宙へ旅立ったことを聞いて堪えきれず泣き出してしまいます・・・。カヴァルカンティの根回し早すぎ。こうしてアルベールとユージェニーの気持ちは離れ離れになっていきます・・・。

 今回最後はフェルナンが大統領演説をすることを知ったエデが、ヒステリー気味に早く馬を出せと言うシーン。いよいよエデが表舞台に立とうとしていました。エデは一体演説会場で何を言う気なんでしょうか・・・。気になるところへ次回へと続きます。

 次回は「幸せの終わり、真実の始まり」フェルナンとエデの間に秘められた因縁がいよいよ明らかになります。その事実が明かされた時、フェルナンの立場がどうなるのか、エデがその後何を思うのか気になるところ。
 また伯爵が旅の最中、アルベールに自身の過去の一部を話すシーンがあったりと物語もいよいよ本筋に向かって動き出していきます。ここからがこの作品の面白いところだと思います。

 ではまた次回に!