コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

Fate/Zero 第24話 「最後の令呪」 感想

2012-06-17 02:56:25 | Fate/Zero(2011秋-2012春)

 前回でライダー陣営が脱落し、残り陣営もあと僅かに…。一体どの陣営が生き残ることになるんでしょうか。そして今回は1話から待ちにまっていた切嗣対綺礼の戦いが実現、どう再現されるのか楽しみにしていましたー。

 今回感想を書く前にはNHK-FMでやっていたアニソン三昧を聴いていました。ここまでツイッターで呟いたのは初めてでしたが、とても楽しかったです。Fate/Zeroの主題歌が2つとも流れてニヤニヤが。特にFate/Zero放送中に「oath sign」が流れて吹きました~。しかもOPがない時に限って…!何か不思議な運命を感じてしまいました。


 今回は、

 衛宮切嗣 対 言峰綺礼
 セイバー 対 バーサーカー

 の戦いがメインで進行していきました。原作でも大きな見せ場だったということで、この2つの戦いには力が入っていて、観ていて圧倒されました。動きがすごすぎです…!特に切嗣と綺礼の武器捌きには惚れ惚れしました。
 ですが戦いの最中、アイリが聖杯として覚醒。覚醒した黒アイリは切嗣に世界を救うという願いを叶えるようにと要求。ですが切嗣は聖杯が自分の望みを叶えてくれないということに気づき、絶望。

 アイリや綺礼が止めるのを聞かず、
 セイバーに令呪を使い、
 聖杯を破壊するように命じてしまいます…!


 
結局切嗣とセイバー、最後まで分かり合うことはなく…。聖杯戦争はそうして何ももたらすことなく終わりを迎えようとしていました…。
 その直後流れてきたEDは、もう辛くて直視することができなかったです…。原作を読んでいたとはいえ、切嗣が黒アイリを殺すシーンはやっぱりショックでした…。

 今回はクライマックス最大の見せ場ということで、どのシーンもしっかり描かれていて素晴らしかったです。聖杯が見せる理想も分かりやすく説明されていてよかったです。
 でも切嗣と綺礼の戦いの中エミヤが流れなかったこと、ランスロットの過去と最期のセイバーとの会話に関する描写があまりなかったことがちょっと残念でした…。この回は2話に分けて欲しかった…。そこはBDに期待します。


 


 以下個別感想ー。

・セイバー  陣営(衛宮切嗣/アーサー王)(アイリ聖杯化)


 セイバー対ランスロット。2人の戦いは死闘っぽくてクライマックス!という感じがしました。バトルものにはやっぱりこういう戦いがないと。
 セイバーは自分がランスロットをここまで追い詰めてしまったのではないかと悔やんでいました…。そしてセイバーは自分がやるしかないと、ランスロットにとどめを。それと同時に雁夜も…。
 そうして消えていくランスロット。セイバーは自分が聖杯を獲るとランスロットに誓うのですが…


「そうでなければ
 私は何一つあなたに償えない…」

「困った御方だ…。
 この期に及んでなお、
 そのような理由で剣を執るのですか」


 ですが消えていくランスロットの表情には笑みが…。それでいいと思ったのか、思っていないのか…。どうやら雁夜からの魔力補給が切れたことで、ランスロットは開放されたようです。最後の最後で救われてよかった…。
 こうしてバーサーカー陣営は脱落。セイバーはランスロットのためにと、聖杯を手に入れようと、先へ進むのですが…。



 遂に対峙した切嗣と綺礼。顔を合わせた瞬間に戦いに…!

 あのグリット空間は何だか不思議な感じがしました。しかも広すぎる~。
 これまで通り、冷静に相手を始末しようとする切嗣ですが、綺礼も負けず。綺礼の繰り出す攻撃に切嗣苦戦。切嗣、珍しく焦っています。綺礼の投擲剣・黒鍵の裁きっぷりが素晴らしかったです。そして太極拳~。これでこそマーボー神父!
 綺礼にふっとばされる切嗣。ですが切嗣も負けておらず、ダブルアクセルで対抗。一瞬でも気を抜いたら命取り…そんな感じがしました。
 手で銃弾を捌こうとする綺礼ですが、負傷。二人の駆け引きが人間の域を超えていてもう何といっていいやら。どうやら近接戦は綺礼有利、遠距離戦なら切嗣の方が有利なようです。アクションシーンは動きも早く、見応えがありました。でも目が回る~。
 また切嗣はセイバーの鞘を取り込んだことで回復率が上昇。セイバーの鞘は効果を発揮していました。そういえば切嗣が鞘を持っていることは今後の伏線に…。

 そして切嗣はトリプルアクセルを発動、綺礼はそれを受け止めようとします――。ですが戦いが決着つこうとしたところで黒い泥が降り注いで…。切嗣はどこかに飛ばされてしまいます――。

 2人が戦っている間。アイリは聖杯として目覚めようとしていました。前回ライダーが脱落したことで聖杯の力は充分に。ですが黒い液体が禍々しく、聖杯という感じがしないのがまた…。

 



 そして聖杯の内側に招かれた切嗣。黒アイリは嬉しそうに切嗣を迎え願いを叶えるように促しますが、切嗣はアイリが既にアイリではないことを見抜き、それを拒みます。黒アイリはそれを認めつつもアイリがそう願っているはずだと、アイリの意志を代弁。この世から生まれ出たい…それが聖杯・アンリマユの願いのようです。
 それでも反発する切嗣…。そこで黒アイリは切嗣に過去回のような選択をさせて、切嗣を追い詰めてきます…。多数の命を救うために、少数を救う…ですがその判断で次々と犠牲者が。なんという皮肉…。
 しかもいつの間にか大と小が入れ替わっていて…。どうやら聖杯は切嗣の方法を実践するだけの存在のようです。

 黒アイリはそうビジョンを見せて、
 切嗣こそアンリマユ…この世すべての悪だと断言。

 聖杯では全てを救うことができない…それは切嗣にとって奇跡ではなく…。切嗣は聖杯がそういうものだと理解してしまいました。

 更にビジョンは続き、次は切嗣父・ナタリア…。親しい人までその対象に…。とても恐ろしいです。
 そうして最後に残ったのは妻イリヤと娘アイリでした。どうやら聖杯・切嗣の方法を実践すると最後に残るのはイリヤ・アイリ・切嗣の家族3人のようです…。しかもあの方法を実践するのは聖杯ではなく、切嗣という…。なんという現実。
 黒アイリはそれでいいと、イリヤ(幻)と共に切嗣を迎え入れようとしていましたが、切嗣はそのアイリとイリヤの願いすら拒みます――。くるみを探しにいくことはできないという言葉が1話と繋がって切なかったです…。
 そうして切嗣はアイリとイリヤすら切り捨てます――


「ありがとう……
 父さんもイリヤのことが大好きだ
 それだけは誓って本当だ…
 さよなら、イリヤ」


 過去編で切嗣がそういう判断を迷いなくできてしまうと説明されているだけに、なんだか切ないものが…。そういう判断が冷静に下せてしまうのも、辛いんじゃないかと思います…。



 娘の存在すら切り捨ててしまった発狂するアイリ…。そして黒アイリを殺す切嗣…。遂にアイリと切嗣の関係や家族まで壊れてしまう時が…。絞め殺されるアイリにとてつもない恐怖を感じました…。


「あなたは…どうして、
 何故、聖杯を…私達を拒むの…」
「六十億の、人類と家族2人…
 僕は…僕は君を殺してやる…!」

「呪ってやる、衛宮切嗣オマエを呪う…
 苦しめ、死ぬまで悔やめ…
 絶対に赦さない…!」
「世界を…救う…!」


 なんというかただ無常…そんな感じがしました。こうして切嗣は家族をも切り捨てて、世界を救う決心=聖杯を壊す決心をします――
 その後、切嗣は綺礼を始末しに。綺礼は切嗣の判断を愚かしいと哀れに感じていましたが、切嗣は止まらず。綺礼は切嗣に聖杯を目覚めさせたいと、切嗣のしようとすることを止めようと懇願しますが、切嗣はやっぱり聞かず。

「貴様こそ愚かすぎて理解できないよ…」

 そうして綺礼にとどめ切嗣。これで綺礼は死んだように思えましたが…?



 聖杯の元にたどり着いたセイバー。そこにはアーチャーが待ち受けていました――。アーチャーはセイバーに全て捨てて自分の元に来いと求婚。Fate/stay nightの伏線キタ――!やっぱりギルガメッシュはこうでないと。
 ギルガメッシュの振る舞いにセイバーお怒りに。ですがアーチャーはセイバーを痛みつけ、セイバーを屈服させようとします。どうやら現時点でセイバーはギルガメッシュには敵わないようです…。
 と、後ろに切嗣が――しかも令呪を使おうとしていました。セイバーに加勢するのかと思いきゃ、切嗣のとった行動は真逆のものでした。それは――


「衛宮切嗣の名の許に、
 令呪を以ってセイバーに命ず
 宝具にて、聖杯を破壊せよ――」

「セイバー、聖杯を」
「やめろっ――!!」
「破壊しろ」


 と、聖杯の破壊でした。しかも令呪を2回使っての強要…。これにセイバーは抗うことができず、剣を振り下ろしてしまいます――。

 そうしてセイバー陣営も令呪を失い、
 分かり合うこともなほぼ脱落状態に…。


 
なんでFate/stay nightのセイバーが切嗣に対してあんなに怒っていたのが分かる気がするシーンでした。事情も分からないままこれじゃあ無理もないですね…。
 聖杯戦争が終わるまであと3時間42分14秒…とうとうここまできてしまいました…。そしてOPはなかったのに、EDが。あのEDやめて~!と叫んだ人は一体どれだけいたのか…セイバー陣営の聖杯戦争はこうしてバッドエンドを迎えようとしていました…。

 



・新アーチャー陣営(言峰 綺礼/ギルガメッシュ)

 今回遂に切嗣と対面した綺礼。1話から因縁ありげに描かれていたので、二人が戦ったらどうなるんだろうと、ずっと楽しみにしていました。でも会った瞬間、まともに言葉をかわさず殺し合いって~。どうかとは思いましたが、ある意味であの二人らしい気もしました。戦うシーンは動くシーン全てが見所っぽかったですが、中でも投擲剣・黒鍵を使うシーンは剣捌きが凄くて見入ってしまいました。さすが神父。
 また綺礼は切嗣との戦いの最後の方で、自分は聖杯を目覚めさせたいと思っていることに気づきます。綺礼もそろそろ、自分が悪に惹かれていると、認める時がきたようです。


「頼む、殺すな!
 あれは自らの命を、誕生を望んでいる!」


 アーチャーは今回セイバーのストーカー状態だったような。でもこれでまた一つFate/stay nightと繋がってニヤニヤが。こうして次に繋がっていくんですね…。

 そんな感じで今回は綺礼・ギルガメッシュ、ニ人共主人公に向かってくる悪役っぽく描かれていました。でも二人共戦う姿がカッコよく描かれていてよかったです。

 



・バーサーカー陣営(間桐雁夜/ランスロット)

 ここまで生き残ると何気に健闘してきたバーサーカー陣営でしたが、今回ランスロットがセイバーに倒され…というか雁夜が力尽きたことで、とうとう脱落。聖杯戦争に勝って葵や桜を救うことができなかったことは残念でしたが、正直よくここまで生き延びることができたなと感じます。でも雁夜の出番は一応まだ残っていたりします。
 あとバーサーカー=ランスロットの過去描写とかがなかったのはちょっと残念でした…。ある意味でこの陣営らしいかもしれませんが…。そこはBDの追加映像に期待したいと思います。

 



 次回は「Fate/Zero」いよいよFate/Zero最終回です。まさか作品名が最終回のタイトルになるとは思ってなかったです。26話完結だと思っていたのでびっくりしました。1話が1時間だったので納得といえば納得なんですが…。
 今回でようやく聖杯戦争がほぼ終わりましたが、その後待ちかまえていたのは過酷な現実で…。切嗣がいよいよあのキャラと出会う時が…!ナレーションはずっと野田順子さん。ということはやっぱりFate/stay nightのあのキャラ…!Fate/ZeroとFate/stay nightが繋がる時がいよいよ。最終回、覚悟して観たいと思います。ウェイバー・凛・桜の出番にも期待しています。


(現時点での死者・脱落者など)脱落・死者の数が…

・キャスター陣営(雨生龍之介)(ジル・ド・レイ)
・ランサー陣営(ケイネス・ソラウ)(ディルムッド)
・アサシン
・言峰璃正
・遠坂時臣
・久宇舞弥
・ライダー陣営(イスカンダル)
・バーサーカー陣営(ランスロット)
・アイリスフィール

(生き残っている陣営)残り2陣営

・セイバー  陣営(衛宮切嗣/アーサー王)
・新アーチャー陣営(言峰 綺礼/ギルガメッシュ(時臣から綺礼に乗り換え))

(一応生存)

・ウェイバー・ベルベット(聖杯戦争から脱落したもの生存)
・遠坂葵
・間桐雁夜


 ではまた次回に!