今回はETUが更に危機に直面していくことに。ラストの展開はあまりにも突然で驚きました。ETUの勝利が更に遠ざかっていくような…。
そんな中で更に闘志を燃やすのが椿。また椿が何かしてくれそうな気がしてちょっと希望を感じました。
始めはまたもや東京Vが攻めるシーンから。ギリギリまで追い込まれます。もう何回この展開から始まっているんでしょう…。なんか前半がとても懐かしく感じます…。杉江の動きでどうにか寸前で攻撃を止めることができましたが、ETUはまったくいい形が作れません。前半と後半で流れもだいぶひっくり返ってしまいました。
一方東京Vでは持田が堀のプレーについて注意していました。しかもあの不気味な笑みで…。さすが持田様、味方にも容赦ないです。
「一応プロだよねー
ハハッ 何?今の動き」
「!!」
持田は皆が右寄りでプレーしていたのに、堀がそれを崩したから止められたと堀を攻めます。言い方はアレですが、持田の言うことは確かに正論ですね…。持田が入ったことで東京Vのプレーがますますまずい方向へ調整されてきました。
で、この後持田は黒田にさらりとひどい一言を。
「相手はETUだよ?
レオナルドが相手と1対1の形になれば
負けるわけないんだからさ」
「!!んだと持田テメ――!!!」
「やめろ黒田(クロ)!!
無駄に体力使うな!」
黒田に聞こえる位置でいっている辺り完全にナメられていますね…。持田にとって相手にならないようです。で、これにもちろん黒田は激怒!久々に黒田と杉江の面白いやり取りが見れて良かったです。2人のバランスがよすぎ。
黒田を注意した杉江。杉江もまた焦りを感じていました。
『ここに来てあのパスワーク……
くそっ 誰にしぼったらいい……』
前半は隙があった東京Vですが、後半になってからはそうはいかず…。試合が進むにつれ、ETUは追い詰められていくばかりでした。
一方城西は持田に注意される堀を見て、今の自分達のチームの状況について把握。
『しかし誰も奴に言い返さない
それは持田が怖いとかいうのではなく……
チーム皆がわかっているんだ……
口は悪くとも……
持田のいうことは的を得ているということも……
その言動はすべて……
チームの勝利に向けて発せられていると
いうことも……』
城西もまた持田が言っていることは間違いではなく、それがチームの勝利に繋がるものだと感じ始めていました。そして選手皆も。東京Vにとってはいい流れになってきていますが、ETU側からしたら…。
ここのシーンの持田の表情がなんだかよかったです。にしても今回で思ったんですが、持田って何歳なんでしょうか…。これまでの作中での様子を見るに20代後半ぐらいかなーと思ってみていますが、どうなんでしょう。
そして城西は「次につながる一戦」という、軽い気持ちを捨てることに。
『俺達が欲するのは結果……!
勝利以外の何者でもない……!』
東京Vの中で一番独自の考えを持っていた城西も、持田の考えを受け入れ動き出しました…!あの城西まで…。もう流れは完全に東京Vに傾きつつありました。
試合ではETUが攻める展開に。皆でボールを繋ぎ攻撃をしかけようとしていました。赤崎も自分でサイドから攻めたいと思うものの、ボールを回すことを優先し、逆のサイドにいる丹波へパス!ここの赤碕、カッコよかったです!
そうしてサイドチェンジをして相手が来る前に攻めようとしますが、ここでも東京Vのプレスが……。で、その後また東京Vに奪われ、また東京Vの攻めに…。本当につけいる隙がありません。本当嫌な流れですね…。
一方試合を見守る東京Vの平泉監督。東京Vのサッカーがようやく形になってきた、次なるレベルの東京Vのサッカーを体現していると、平泉監督は今の東京Vのサッカーに満足している様子。
ここからは延々と平泉監督の語りタイムがはじまります。内容は主に今シーズンの東京のこれまでの歩み的なもの。作中であまり満足を見せたことがない平泉監督にしては珍しいなと思って読んでいました。
『そして選手達もブーイングにさらされながら
私の掲げたサッカーを具現化していってくれた』
平泉監督はあえて選手達が不調の時、口出ししなかったと語っていましたが、果たしてそれだけでいいものなんでしょうか…。すべては「名門=プロだから」という言葉で説明がつくものの、イマイチ納得がいかないかも…。今の状況は監督より持田の貢献が大きい気がしますし、あまり監督の成果という感じがしません。監督をメインに書いているジャイキリだからこそ、色々な指導の形があるのかもしれませんが…。とりあえずそこを達海に引っくり返して欲しいと思いますが、果たして…。
試合ではちょうど持田のシュートがサッカーゴールのバーに当たったところ…。またもやヒヤヒヤ展開に…。村越もそんな東京Vのプレーに翻弄されていました。
『組織で淡々とパスを回してきたかと思ったら……
いきなり個人技でも仕掛けてきやがる……』
東京Vのプレーはどうやらパターンが固定されていないようで、動きがよみにくいようです。ETUにとってやりにくい状況に…。こういう時頼りになるのは村越かと思っていますが、この試合でも脇役のようですね…。なんかここしばらく村越の目立った出番がないような…。
で、勝利を大体確信した平泉監督は珍しく感情を出し、こう達海へ強く思います。
『お前には分かるまい…… 達海
これが勝利を宿命づけられた……
東京Ⅴという看板を背負ったもの達の覚悟だよ
そして……
この国のトップに君臨する我々のサッカーこそが
日本サッカー最高の形なのだ
私こそが日本人の能力を一番引き出せる……
その証なのだよ……』
平泉監督自信満々の語りの中では、平泉監督が「平泉最有力」と、日本代表監督に選ばれるか?という記事の載った新聞記事が出てきました。チャンピオンチームである東京Vならありえそうだと思っていましたが、やっぱり候補になった時期もあったんですね。納得です。
が、それは…
平泉説一転
と、その後に出てきたもう一人の候補・ブラン監督出現によりなかったことになってしまっていました。選ばれたと思ったら、その後来た人にその座を奪われた…。今回の語りからして、平泉監督はそれがよっぽど悔しかったのでしょう。
で、その後また東京Vの監督として自分を否定したものに「日本サッカー最高の形」を見せ付けてやろうと思い、今の形に…。平泉監督としては満足な状況ですね。そういうのに平泉監督は固着するタイプでないと思っていましたが、ちょっと違っていたようです。
でもなんかこれが何か平泉監督の負けフラグに思えてきたりも…。普段冷静なキャラが急に感情を出す時って大抵良い方向には向かなかったりするんですよね…。しかも妬みっぽいですし。もしかするとETUがまだ追いつく可能性はあるのかもしれません。これは本当にブラン監督と同じタイプっぽい達海に頑張って欲しいです…!
一方やられっぱなしの状況に、椿も焦りを感じていました。今回ここの腕を口につけているところの椿の画がなんだかよかったです。目が特に。
それから椿は持田のことを「この人は凄い」とその持田の能力全般について認めます。そして椿は、
『もともと俺なんかが……
敵うわけない……』
と、諦めかけてしまいます…。目の前に完璧すぎる人がいたら、確かに凹みますね…。
が、ここで終わらないのが椿。久々に読んでいて燃えたシーンです。地面を見下ろしてからどんどん視線が上にいくコマ割りも、お見事でした。
『でも……
どうせ敵わないのならなおさらだ……
当たって砕けて当然なら
俺の持てる力
すべてをぶつけてやる……!』
いつになく闘志満々な椿に読んでいてドキドキしました…。ここは是非本誌で見て欲しいです!こういう時、頼りになる存在はやっぱり椿ですね~。平泉監督の掲げるサッカーを体現する持田なら、達海の掲げるサッカーを体現する一番の選手はやっぱり7を持つ椿のはず。希望が見えてきました…!
いよいよ椿の気迫が持田に並んできたような気がしますが、どうなるんでしょう。あのプレシーズンマッチのような戦いを期待できそうです。
椿が決意して盛り上がってきたものの、残りは5分という厳しい状況…その中で一体何ができるのでしょうか。気になります…!サポーター達の思いは届くのでしょうか。
で、今回最後はなんとまさかの東京V2点目ゴールシーン…それはあまりにも突然でした。
「!! ファ――狙ってるぞ!!!」
城西のヘディングにより、東京Ⅴに2点目が――。残り5分でこの失点はとても痛いですね…。あまりにも突然すぎてショックというか呆然でした。リアルでもこういう流れってよくありますね…。
これで1-2で東京Vが逆転。残り5分、ETUはもう1点取り返すことはできるのでしょうか……。
次回はまた東京Vゴール後の喜びシーンがくると思うとあまり読みたくないです…。でも椿、覚醒の兆しも出てきましたし、このままただの敗戦で終わるとは思えません。まあジャイキリなのでありえそうですが…。
今週に拍手を下さった方ありがとうございました~。最近ちょっと色々追われていてジャイキリ感想を書くモチベーションが下がり気味で迷っていましたが、またやる気が出てきた気がします!椿の覚醒の兆しも出てきたみたいですし、しばらくまた頑張っていけそうです~。
ではまた次回に!