坂本龍、日本の整体

Perfume、社会科学(政治経済)、自然科学などなど、思うところを

【P】食わず嫌い王

2009-12-11 07:46:17 | 日記
 来週091217「みなさんのおかげでした(フジ木曜21~)」に
Perfume出演だそうです。「新・食わず嫌い王決定戦コーナー」に
です。

 とんねるずと言えば「うたばん(TBS火曜21~)」なわけです。
何度も言うようですが、このまま行くと近い将来、この国では『POP・
MUSIC』は大文字の存在から滑落し、小文字の存在『pop・music』に
成り下がるでしょう。具体的に言うと、ゴールデン全国ネットTVと
いうメディアのメイジャーステージから、全ての音楽番組が消える
でしょう。そう、まるで巨人戦のようにです。特に地デジ移行の
2011年がヤバいです。

 今現在、ゴールデン全国ネットTVでの音楽番組といえば、
「HEY!HEY!HEY!MUSIC CHANP(フジ月曜20~)」
「うたばん(TBS火曜21~)」
「MUSIC STATION(テレ朝金曜20~)」
の3本。日テレはゴールデンにおいて音楽番組から撤退して久しい
です。あとNHKがBSで「ウェンズデイ J・POP(NHKBS水曜20~)」
を放送しています。この「ウェンズデイ J・POP」は、今年09年の
春、気合入れてゴールデンに移動したばかりです。

 各局制作陣には、熱い音楽ヲタがいる事が容易に想像され、なん
としてでも音楽番組をゴールデンの座に留まらせたい、という熱い
意志を感じます。でも現実は厳しく、視聴率は10%になかなか到
達しないようです。

 『熱い意志』をどの辺に感じるかというと、例えば先日のFNS歌謡
祭。4時間半に渡るめんどくさい生放送、めんどくさい名演奏、めん
どくさい生歌唱しばりにしちゃう。で実に全国平均視聴率で24%を
叩き出す。素晴らしいです。
まぁ、私は観ていないわけですがw
Perfume出て無いしw
てか、録画するの忘れた・・・orz

 AKB、出なかったですねぇw 電通方面からの強力な圧力があった
事は容易に想像されますがw、それを跳ね除けたスタッフ、グッド
ジョブですw 流石にあの場にはAKBは似合わない罠。ミュージシャ
ン達からAKBに注がれるであろう冷たい視線を考えると、ね。まぁ、
おニャン子、末期モー娘、そして現在のAKBって、J・POPの最もダメ
な部分ですから。で、我らがPerfumeは、少なくとも07~08において
は、J・POPの最も良い部分だったわけです。

(私、音楽に嘘付きたくないのであえて言いますが、AKB48のデビュー
曲「桜のはなびらたち(2006)」は良い曲です。まぁ、詞は陳腐
ですが。卒業ソングとして狙い済まして作られたんだろうけど、卒業
シーズンの定番になってもおかしくないくらい誠実に音楽している楽
曲です。ほんとサビメロのリピートが素晴らしい。この段階でクオリ
ティ相応に売れてたら、後に握手券興行やパンチラ興行にエスカレー
トしなくて済んだのかもしれません。ちなみに2008年ヴァージョン
はダメなんですよね。無垢な瑞々しさが消失しちゃってる。ハイティー
ンの女声ってのは、もうそれだけで魅力を持つ。でもそれは押し芸と
いうよりは引き芸。その辺が2008年ヴァージョンはダメです。まぁ、
この段階で売れなかったがゆえに、AKBは女子高合唱部的なるモノから、
性風俗援交ギャル的なるモノへと、スレッカラシになってゆくわけで
すが。)

 音楽番組の歴史を振り返ると、80年代に音楽番組全盛時代ってのが
ありました。『ザベストテン』『トップテン』『夜のヒットスタジオ』
が御三家。音楽番組全盛時代ってのは、アイドル・ポップ賑わってこ
その事でした。80年代、特にその前半はアイドル全盛時代ですから。
これらの音楽番組は、ヒットチャートやそれを賑わすヒット曲を番組
の中心にしていました。

 しかし85年、おニャン子バブルの狂い咲きによってアイドル・ポップ
にケチが付き斜陽化、アイドル・ポップに支えられていた音楽番組も
同時に斜陽化していきました。で、89年「ベストテン」終了。90年
「トップテン」「夜ヒット」終了。ゴールデンの音楽番組は、後発の
タモリさん司会の「MUSIC STATION」ぐらいになっちゃった。

 しかし91年、ダウンタウンが全国ブレイク。そのダウンタウンを
司会に起用して、94年「HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP」がスタート。
その後96年に同じコンセプトで、とんねるずの石橋さんを司会にした
「うたばん」が始まる。番組はチャート中心ではなく、歌手のキャラ
中心となった。それをイジるお笑い界のスター司会者達。時代は操り
人形のアイドルから自作自演のアーティストの時代に移行していたの
で、キャラ立ちした歌手も多く、丁々発止のやり取りが番組を賑わし
てくれました。

 しかし00年代中盤、本格的にネットの時代になりテレビ離れが進む
中、視聴率は長期低迷。テレビという“マス”メディアが機能しなく
なれば、“マス”ヒットも出なくなるのは必然。誰もが知っている
みんなの歌が消失し、各自i・podで断絶した自閉趣味の音楽消費をする
のみになった。最大公約数を狙わざるを得ないゴールデンの音楽番組
には多くの人が見向きもしなくなり、視聴率低迷。マスヒットが生ま
れなくなり・・・完全に悪循環に陥りました。

 で、何度にも渡るテコ入れを経て「うたばん」は歌番組である事を
止めました。正直、かつての「ザベストテン」や、かつての「レコー
ド大賞」を知る者として、あのTBSのゴールデンタイムから“正統派”
歌番組が消えるのは残念でした。「うたばん」を観るたびに、
「こんなの、音楽番組じゃねぇ!」
と憤慨したものです。

 では「うたばん」は音楽番組でないとするならば何なのか。あれは
ホストとゲストによるトーク番組ですね。「徹子の部屋」や「スタジ
オパークからこんにちは」と同系統の番組。でもゲストはミュージシャ
ンのみ。そう考えると、けっこうあの番組、好意的に感じます。ミュー
ジシャンのみをゲストにしたトーク番がゴールデン全国ネットでやっ
ている。ホストは石橋さん。絶妙な寸止め加減の丁々発止のやり取りで、
ミュージシャンをキャラ立ちさせる事に萌える笑芸人。もちろんヘン
テコリンなキャラ付けされて、「アーティスト・イメージが・・・」
ってな事になる場合も少なくはないのですが・・・w

 「うたばん」、日本のPOP・MUSICシーンに、無いよりは有ったほうが
よっぽどいいわけです。まぁかつての「ザベストテン」を知る者とし
ては、TBSには正統派音楽番組をもう一本、ゴールデンに欲しいわけで
すが♪

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