禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

水急不流月

2014年11月18日 | 小さな法話
私たちは、常に「普通は」とか「平均では」とか、周りとの比較を考えます。

十人十色という言葉がありますが、これから考えると「普通は」という言葉は意味を持たなくなります。「平均では」と考えるのですが、たとえばひとりの値がすこぶる高いと平均値は高くなり、残りの全員が平均より低いということにもなりえます。


「水急不流月」(みずきゅうにして つきをながさず)という禅語があります。
川を下る水はとても急な流れで、木の葉だけでなく、木や岩までも流してしまいます。時には岸までも削っていく激しいものです。
しかしながら、その水面に映る月は、どんな激しい流れにも流されることはありません。


水の流れを世間ととらえ、月を自分の心ととらえると、周りの常識や動向に、私の心が流されることがなく、「本来の自分」をしっかりと持つことの大事さをあらわしています。


「グリーンアイス」が小さな白い花を咲かせています。



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